willは、学校で「未来を表す言葉」として習っているかと思います。けれども、英会話では未来だけでなくもう一つ意味を含めて使っています。
このもう一つの意味を理解すると、willをとても上手に使えるようになります。
今回の記事では、そんなwillの意味や使い方を中心に詳しく解説していきます。
記事後半では、使用の際の注意点や語源、類語についても学べる構成です。
英会話をより上達させるためにも、ぜひwillの使い方をマスターしましょう!
willの意味
今回ご紹介する英語表現willには、大きく分けて2つの意味があります。
それぞれの意味について以下から詳しく解説していきます。
~だろう/~します(未来)
最初にご紹介するのは、助動詞として使うことで未来を表す「~だろう/~します」です。
学校ではこれを習っていたかと思います。
例えば
「It will be sunny tomorrow.」(明日は晴れるだろう。)
「I will go to India next week.」(私は来週インドに行きます。)
と使います。
意志
willには助動詞だけでなく名詞の意味も持っています。名詞の意味は「意志」です。
例えば「She has an iron will.」(彼女は鉄の意志を持っている。)
「free will」(自由意志)といった感じで使います。
そして重要なのはここからです。この「意志」という意味を持たせて、助動詞として使うこともできるのです。
学校で習った助動詞のwillは「未来」でしたが、英会話では「未来」だけでなく「意志」も含んでいると覚えておきましょう。
例えば、
「I talk about marketing.」と
「I will talk about marketing.」は
同じ(私はマーケティングについて話します。)と直訳できます。
しかし2つの文には違いがあります。
willを付けると未来(これから)の出来事だけでなく「私は(意志を持って)話す」というニュアンスが加わります。
つまり、「お話したい」という人の気持ちがこもった文となります。
直訳では、willを付けても付けなくても同じ意味になりますが、英会話でwillを使うと「意志を持った行動」として強調できます。
この使い分けがとても重要なのでぜひ覚えておきましょう。
willの発音・読み方
それではここから、willの発音と読み方を確認していきましょう。
willの発音記号
発音記号にすると、willは「wíl」と表記されます。
willの発音・読み方
willの発音・読み方は、日本語で「ウィル」となります。
<will(will)>
- 「w」は、日本語のワ行の音です。唇を丸く前に突き出して発音し、すぐ後ろの母音に移ります。
- 「i」は、日本語の「エ」と「イ」の中間の音。「エ」と「イ」を同時に発音する感じで「イ」といいます。
- 「l」は、舌先を前歯のすぐ裏に付けて、「ウ」と「ル」を同時に出すようにします。
ここまで続けて「ウィル」となります。
上記ポイントを押さえ、何度も発音練習を重ねてブラッシュアップしていきましょう。
willの使い方と例文
ここまで、willの基本的な意味と発音のポイントについて解説してきました。以下からは、まずはこの英語表現の使い方のまとめと具体的な例文をいくつかご紹介していきます。
willの使い方
willには、冒頭でもお伝えした通り大きく分けて2つの意味があります。
特に、「未来」だけでなく「意志」を込めた使い方をマスターすると良いでしょう。
willの例文
それでは早速以下からwillを使った会話文例をご紹介していきます。
新たに覚えた英単語や英語表現は、例文という具体的な形にすると頭にも入ってきやすく、暗記もしやすくなります。
ぜひ以下の内容も読み進めてみましょう。
willを使った例文①
最初にご紹介するのは、willの持つ意味「未来」と「意志」を合わせて活用した例文です。
例文では、学校でも習っていた「~します。」という意味です。
会話文例
(ご注文は決まりましたか?)
(はい。チキンにします。)
willを使った例文②
最初に紹介した「~します。」よりも、自分の意志が入っていることがわかる表現として「~すると思います。」を紹介します。
その場で決めたことを言うときに「I do」ではなく「I’ll do」を使うと、英会話に慣れた雰囲気を出せます。
会話文例
(この後何をしますか?)
(図書館に行くと思います。)
willを使った例文③
次にご紹介するのは、フォーマルな場面で使えるwillです。
willを使って意志を含めた文は、「~させてください」という相手を思う気持ちも伝えられるので、目上の方への会話として使えます。
会話文例
(あなたの助けが必要です。)
(考えさせていただきます。)
willを使った例文④
次にご紹介するのは、過去時制の文で未来のことを表す方法です。
willをwouldにして使います。例文ではthinkもwillも過去形にすることで「時制の一致」を行います。
会話文例
(昨日はなんで電話に出なかったの?)
(あの晩は早く寝ようと思ったんだ。)
willを使った例文⑤
最後にご紹介するのは、誰かの意思を否定する使い方です。
例文では「彼女は私を許してくれないだろうな」と、彼女が「許してくれない」という否定を表しています。
会話文例
(彼女の約束を破ったの?)
(彼女は私を許してくれないだろうな)
wouldを使う際の注意点
wouldはwillの過去形ですが、単に過去を表すだけではありません。
丁寧な依頼をするときにも使用します。
以下から、この点について詳しく解説していきます。
丁寧な依頼をするときの「would」
willは「意思を表す」言葉として説明しましたが、「依頼を表す」言葉としても使えます。
「意志を表す」意味が発展して「頼んでいることをする意志はあるか?」という使い方もできます。
日本語にするととても回りくどい言い方なのですが、willを使って依頼の意味も表現できるのです。
さらに、丁寧な依頼をする場合はwillがwouldになります。
例えば、
「Would you do me a favor?」(私の願い事を聞いていただけませんか?)
となります。
wouldだからといってスグに過去形を連想するのではなく、「依頼」という意味もあることを覚えておくと良いでしょう。
willの語源
新たに学んだ英単語や英語表現の語源を学ぶと、その単語や表現への更なる理解が深まります。
ここからは、willの単語の語源について一緒に確認していきましょう。
willの語源は「wilan,wyllan」
まずwillの語源、古英語のwilan、whllan「望む、欲する、進んで~する、慣れている、しようとしている」は、古代ゲルマン語のwilljanから来ていると言われています。
willと意味が似ている単語
当記事ではここまで、英語表現willの意味や使い方、具体的な例文に加え発音・使用の際に注意点、語源について解説してきました。
最後に、この表現と意味が似ている類似表現、類語をご紹介します。
英語で会話する際の表現力を拡げるという意味でも、しっかり類似表現・類語を習得しておくというのは賢明です。
ぜひ最後までチェックしてみましょう。
be going to
willと同じ未来を表す言葉として「be going to」があります。
ただし、willのように人の気持ち、意志が含まれず、単に未来に起こる出来事として使われます。
そのため、「~します(~したい)」というよりも、予定を伝えるときに使うと良いでしょう。
be going toを使った会話文例
(来週の予定は?)
(来週は、ニューヨークへ行きます。)
まとめ
今回ご紹介した英語表現willは、未来だけでなく人の意志を含めた表現です。
日本語では「~します。」という言葉は、これからのことを言っているだけなのであまり「人の意志」を感じることがないかと思います。
そのため、「willには人の意志がある」と言っても理解しにくいかもしれません。
そこで、willを使うときは単に予定を表すのではなく、「~したい」「~しようと思う」というニュアンスを大切にしたいときに用いると良いでしょう。
ぜひあなたも今後、色んなシチュエーションでこの表現を活用してみてくださいね。
笠原大輔
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