god bless youは、「God bless you.」などの形でそのまま文章として使われる表現の一つです。日本以外特有の文化的・歴史的背景を含むものなため、私達にとっては意味や使い方が分かりにくい表現でもあります。
そこで今回の記事では、このgod bless youの意味や使い方について具体的な例文も交えながら詳しく解説していきます。
この記事を読めば、今まで何となく分かりにくいなと感じていた表現の輪郭がくっきりし、実際の会話の中でも自信を持って使えるようになるはずです。
ぜひチェックしてみてください。
god bless youの意味
god bless youには大きく分けて4つの意味が存在します。それぞれの意味を文脈ごとに分けながら以下に解説していきます。
お大事に
最初にご紹介するのは、god bless youの「お大事に」という意味です。風邪などでくしゃみをした人に対して使う意味として日常生活の中でも良く登場します。
相手がくしゃみをした瞬間に、文字通り「お大事に」と伝える場面で重宝します。
神のご加護があらんことを
次にご紹介するのは、god bless youの持つ「神のご加護があらんことを」という意味です。
この意味自体が宗教的な意味合いを強く持つもののため、日常生活で使用するシチュエーションは限定されますが、海外の映画・ドラマで耳にすることはあるでしょう。
相手に神からの幸運や祝福がもたらされるように、という意味で「神のご加護をあらんことを」と使用します。
ありがとう
god bless youには「ありがとう」という意味もあります。この意味で使用する場合、特に相手の行為や善意に対して深く感謝をしている、神にも祈りたいくらいだという強い気持ちが相手に伝わります。
誰かに親切にされた、助けてもらった際などに気持ちを込めて「ありがとう」と伝えてみましょう。
うわぁ!なんてこった!
最後にご紹介するのは、god bless youの「うわぁ!なんてこった!」という意味です。いわゆる感嘆の意味で自分の感動や驚きを表す意味として活用できます。
例えば何か美しいものに遭遇した際、あるいは想像していなかったような驚きに出会った際に「うわぁ!なんてこった!」の意味で使用できます。
god bless youの発音・読み方
それではここから、god bless youの発音と読み方を確認していきましょう。
god bless youの発音記号
発音記号にすると、god bless youは「gɑ’d blés jú:」と表記されます。
god bless youの発音・読み方
god bless youの発音・読み方は、日本語で「ガァドゥ ブレェス ユゥ―」となります。
まず、最初の「gɑ’」の部分は「g」を舌の後ろの部分を上げ、上あごの奥に付けた状態で一瞬息を止めます。その状態から勢いよく舌を離し「グッ」と発音します。「ɑ」は口を大きく開け短く「ア」と出します。これらを繋げて、「ガァ」の音とします。
「d」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、一瞬息を止めてから勢いよく「ドゥ」と出します。ここまでの2つの音をくっつけて最初の「ガァドゥ」の音になります。
次に、「blés」の部分はまず「b」を口を閉じた状態でそこから勢いよく「ブッ」と発音します。「l」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、そこから舌の両側からウとルの音を同時に出すような意識で「ウ」とします。「e」は日本語のエの音を意識しながら唇を左右に少しだけ大きく開けて「エ」と出します。これらを合わせて、「ブレェ」とします。
「s」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、その隙間から「ス」と発音します。以上全ての音を組み合わせると、「ブレェス」の音が完成します。
最後に、「júː」の部分は「j」を舌の中央を持ち上げて上あごに近づけ、その隙間から声をきしらせるようにして「ユ」に近い音を出します。「uː」のは唇を丸めて前に突き出し、長い音を意識しながら「ウー」と発音します。これらを合わせると、「ユ―」の音になります。
今回は単語単独ではなく、フレーズとして3つの単語の発音になるため、少し複雑になりますが、上記ポイントを押さえて何度も発音の練習を重ねてみてください。
god bless youの使い方と例文
ここまで、god bless youの大きく分けて4つ存在するそれぞれの意味と、発音のポイントについてご紹介していきました。
以下から、まずはこの表現の使い方を学ぶ際のまとめと、具体的な例文を用いた使い方の詳しい解説をしていきます。より実践的にこの表現を使いこなしていきたい!という方はぜひ読み進めてみてください。
god bless youの使い方
先に意味解説の部分でお伝えした通り、god bless youは前後の文脈によって表す意味が大きく変わってきます。
そのため、それぞれの意味で使用される際のシチュエーションや文脈の流れを的確に捉え、それぞれの使い方を整理するという方法をおすすめします。
god bless youの例文
それでは早速以下から、god bless youを実際に使用した具体的な例文をいくつかご紹介していきます。
特に今回ご紹介している表現は、そのまま単独の意味だけを暗記しようとしてもなかなか難しいはずです。下記に示す会話例の話の流れもしっかり追いながら、その使い方を整理していきましょう。
god bless youを使った例文①
最初にご紹介するのは、「お大事に!」という意味で使用する場合の「(God)bless you!」です。これは相手が目の前でくしゃみをした際などに相手を労わる意味で使用できます。
このやり取りはこちらアメリカでも本当によく見るものなのですが、実は実際の使用では冒頭のGodを省略し、「Bless you!」とすることが多いです。(この理由や背景については、後述します)
ちなみに、自分がくしゃみをして相手からこの言葉をかけられた場合には普通、感謝の気持ちを込めて「Thank you.」またはよりカジュアルに「Thanks.」と伝えます。
会話文例
(お大事に!)
(まぁ、ありがとう!)
god bless youを使った例文②
次にご紹介するのは、相手の幸運・祝福を祈る「神のご加護があらんことを」の意味を表す例文です。相手を労わる気持ちを伝えたい際に使用します。
「~することでしょう」の意を表す「May」を冒頭に付けた形も使用されます。
会話文例
(神のご加護があらんことを。)
(本当にありがとうございます。)
god bless youを使った例文③
相手に深い感謝を伝える際に「ありがとう」という意味でこの「God bless you.」を使用することともあります。カジュアルに軽い意味ではなく、心の底から深い感謝をしたい、そんな時に使用するとより効果的です。
会話文例
(これを私のために?ありがとう!)
(気に入ってくれると嬉しいです。)
god bless youを使った例文④
最後にご紹介するのは、「うわぁ!何てこった!」と感嘆・感動、そして驚きを表す「God bless you!」です。
思わず声を上げてしまいたくなるくらい何かに感動したり、驚いた際などに使えると効果的です。
会話文例
(聞いて!遂に今日最終試験に合格したよ!)
(わぁ、何てこった、息子よ!すごいじゃないか!)
god bless youを使う際の注意点
先の例文解説の部分で、くしゃみをした相手にお大事にと伝える場合は冒頭のgodを省略して「Bless you!」と表現するのがより一般的とお伝えしました。
特にキリスト教の影響力の強いアメリカでは、神を意味する「God」という言葉の使い方には注意を払うのが無難です。この点について、以下から詳しく解説していきます。
キリスト教徒以外は神という言葉を軽々しく使用しないのが無難
特にアメリカでは、キリスト教徒以外の人が神を意味する「God」という言葉を軽々しく使用しない方が無難とされています。
このことが理由で、先のくしゃみの際に使用する表現もGodを省略して「Bless you!」と使用することが多いわけです。敬虔なクリスチャンにとって、神の存在は神聖で軽々しく口に出すものではないというのが共通認識です。
ちなみに、他にも例えば「Oh my god!」を「Oh my gosh!」や「Oh my goodness!」とGod以外の言葉を表現するという形はアメリカではとても一般的です。私も基本的には、Godを使用せず他の言葉を代用して使用するよう気を付けています。
ほとんどの人が神道あるいは仏教を信仰する日本人の感覚ではなかなか理解しがたい点かもしれませんが、実際の会話ではこの辺りまで気を配れると相手への信頼度も上がるはずです。
god bless youの語源
新たな単語や表現の語源を知ると、更なる理解や気づきに繋がりその意味や使い方を覚えるために役立つことが多々あります。
以下から、god bless youを構成する3つの単語のそれぞれの語源について一緒に学んでいきましょう。
god bless youの語源は古英語「god」、「bletsian」、「eow」
god bless youの語源は古英語の「god」、「bletsian」、「eow」とされています。
「god」には「至高の存在、神」、「bletsian」には「宗教的な儀式によって奉献すること、神聖なものにすること」、「eow」には「あなた、あなた達」という意味があります。
それぞれの語源の形も意味も今現代のものとさほど変わりがないので、理解しやすいのが特徴と言えます。
god bless youと意味が似ている単語
以上まで、god bless youの意味や使い方、具体的な例文、発音・使用の際の注意点について詳しく解説してきました。
最後に、godやその他類似単語を使った表現をいくつかご紹介してきます。類似表現も合わせて使えると会話で役立つことも増えますのでぜひチェックしてみてください。
Thank God (goodness)!
最初にご紹介するのは、Thank God (goodness)!です。意味は「あぁ助かった、あぁ良かった」となります。文字通り、神にも感謝したいくらいに安堵する気持ちを表現する際に使用します。
あくまでも個人的な感覚ではありますが、この表現に限って言うと少なくてもアメリカではクリスチャンでなくてもGodと表現している人が多い気がします。ただ、やはり無難なのはもう一つの「goodness」を使用する方でしょう。
意味やニュアンスはどちらも変わりませんので、後者も安心して使用できます。
Thank God (goodness)!を使った会話文例
(あぁ良かった!もう少しで渋滞にハマるところだったよ!)
(はは。ラッシュアワーの運転って最悪だよね。)
Oh my goodness
次にご紹介するのは、「Oh my goodness.」です。意味は「Oh my God.」と同じく「何てこった、どうしよう」です。
すでにgod bless youを使用する際の注意点の部分でお伝えした通り、クリスチャン以外の人が驚きなどを表現する際にGodという言葉の使用を避けるために使用します。
Oh my goodnessを使った会話文例
(どうしよう!私どうすれば良いの?)
(どうしたのさ?)
Oh my gosh.
最後にご紹介するのは、「Oh my gosh.」です。この表現も「Oh my goodness」の部分で解説したのと同じ理由で「何てこった、どうしよう」という意味で良く使用されます。
Oh my gosh.を使った会話文例
(私の彼がずっと浮気してたのを知ったの!)
(何てこった。)
まとめ
いかがでしたか?今回ご紹介したような神という意味を表す「God」を使用する英語表現にはいくつか注意点がありますが、他類似表現も含め使えるようになると表現の幅も拡がります。
ぜひあなたも当記事内容を参考にして「god bless you」の意味やニュアンスを掴んでみてくださいね。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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