face to faceは、ビジネスシーンをはじめ様々な場面で良く登場する英語表現です。これまで実際の会話の中や海外映画・ドラマ内で耳にしたことがあるという方がほとんどでしょう。
そこで、今回の記事ではface to faceの意味や使い方について具体的な例文も交えながら詳しく解説していきます。記事後半では使用の際の注意点、語源や類語についても学べる構成です。
ビジネスシーンでも活躍してくれる使える表現をぜひこの機会に身に付けたい!という方は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
face to faceの意味
face to faceには、副詞と形容詞の2つの異なる品詞が存在し、更に大きく分けて4つの意味があります。以下から、それぞれの品詞と意味について解説していきます。
他の人と物理的に向かい合って、対面で
最初にご紹介するのは、face to faceの副詞としての意味「他の人と物理的に向かい合って、対面で」です。
例えば「マユミとベティーはこのこの問題を面と向かって話し合うべきです」、「彼と面と向かって話ができるとは思えません」などの表現にこの意味を活用できます。
状況などと直面して、真正面から
face to faceには副詞として「状況などと直面して、真正面から」という意味もあります。
この意味を使用して、例えば「ケイトは現実の生活に直面しました」、「私は気づけば大きな借金を抱えていました」と表現できます。
他の人と物理的に向かい合った、対面の
次にご紹介するのは、face to faceの形容詞としての意味「他の人と物理的に向かい合った、対面の」という意味です。
例えば「私達は直接会って話し合う必要があります」、「それは対面式の会議でした」などの表現が可能となります。
関係などが直接の、直面した
face to faceには形容詞として「関係などが直接の、直面した」という意味もあります。
この意味を活用すると例えば「彼女は彼と直に向き合う状況に見舞われました」、「私はそれと直接的な関係はありません」などの文章を作ることも可能です。
face to faceの発音・読み方
それではここから、face to faceの発音と読み方を確認していきましょう。
face to faceの発音記号
発音記号にすると、face to faceは「féis tə féis」と表記されます。
face to faceの発音・読み方
face to faceの発音・読み方は、日本語で「フェィスタフェィス」となります。
まず「féi」の部分は、「f」を上の前歯を下唇に軽く噛むような感じに当て、その隙間から「フ」と出します。「ei」は日本語でエと発音する時よりも若干舌を緊張させながら発音の終わりには口を狭くして「エィ」と発音します。これらを続けると「フェイ」の音になります。
「s」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に近づけた状態でその隙間から「ス」と出します。
「tə」の部分は、「t」を舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めた状態から勢い良く「トゥ」と出します。「ə」は口をあまり大きく開けず、弱く曖昧に「ア」と出します。これあを繋げて「タァ」とします。
最後に「féi」と「ス」は、先ほどと同じ要領で「フェイ」と「ス」と発音します。
特にfとsの音は日本人にとって発音しにくい音の一つとなるため、この2つの音を重点的に練習すると効率も良いでしょう。ぜひ上記ポイントを参考にチャレンジしてみてください。
face to faceの使い方と例文
ここまで、face to faceの副詞・形容詞それぞれの異なる4つの意味と発音のポイントについてお伝えしてきました。
以下から、まずはこの表現の使い方を学ぶ際のポイントのまとめと具体的な例文について解説していきます。より実践的な内容を知りたいという方は読み進めてみましょう。
face to faceの使い方
意味解説の部分でもお伝えした通り、face to faceには副詞・形容詞という異なる品詞が存在します。どちらも形が全く同じなため判断がつきにくいですが、だからこそそれぞれの表現内でどちらの品詞の意味で使われているか?押さえることが役立ちます。
基本的に副詞は動詞、形容詞、副詞、文全体と名詞以外のもの全てを修飾できます。これに対して、形容詞は名詞のみを修飾します。このため、face to faceが動詞の後に来る、名詞の前に来るなどその位置で副詞的意味で取るか、形容詞的意味で取るかが判断できます。
このように、英語ではそれぞれの品詞の基本的な役割を押さえておくと大変役立ちますので参考にしてください。
face to faceの例文
それでは早速以下から、face to faceの具体的例文を会話文の中で実際に確認していきましょう。
新たに学んだ英単語・表現は、そのままにしておくだけでは記憶にも残りにくいです。ぜひより実践で使いやすい文章の形で暗記して、状況ごとに応用してみてください。
face to faceを使った例文①
最初にご紹介するのは、face to faceの副詞としての意味「他の人と物理的に向かい合って、対面で」を活用した例文です。意味は「マユミとベティーはこのこの問題を面と向かって話し合うべきです」となります。
この意味での使用はビジネスシーンでも良く見られ、「顔と顔を突き合わせる、実際に会う」と意訳されることもあります。
会話文例
(マユミとベティーはこの問題を面と向かって話し合うべきだよ)
(それはないと思うな。)
face to faceを使った例文②
face to faceの副詞としての意味「状況などと直面して、真正面から」を活用すると、例文のように「ケイトは現実の生活に直面しました」と表現することもできます。
今まで気づかなかったことや放置していたことに直面する、というニュアンスを持ちます。
会話文例
(ケイトに何が起こったの?彼女は大丈夫?)
(大丈夫よ。ケイトは現実の生活に直面したのよ。)
face to faceを使った例文③
次にご紹介するのは、face to faceの形容詞としての意味「他の人と物理的に向かい合った、対面の」を活用した例文です。意味は「私達は直接会って話し合う必要があります」となります。
形容詞face to faceが直後の名詞discussionsを修飾しているのが分かります。
会話文例
(私達は直接会って話し合う必要があります。)
(いいですね。いつが良いですか?)
face to faceを使った例文④
最後にご紹介するのは、face to faceの形容詞としての意味「関係などが直接の、直面した」を活用した例文です。意味は「彼女は彼と直に向き合う状況に見舞われました」となります。
この文章も③の例文と同様、形容詞face to faceが直後の名詞situationsを修飾しています。
会話文例
(彼女は彼と直に向き合う状況に見舞われたの。)
(それは彼女、辛かったに違いないね。)
face to faceを使う際の注意点
今回ご紹介しているface to faceの表現は、状況によってはハイフンを付けて表記される場合あるため、注意が必要です。この点について以下から詳しく解説していきます。
厳密には形容詞として使用する場合はハイフンを付け「face-to-face」とするのが正解
face to faceの表現は、文法上厳密に言えば形容詞として名詞の直後で使用する場合は、「face-to-face」とハイフンを付けて表記するのが正解です。
このため、先に挙げた後半2つの例文の表現は「face-to-face discussions」、「face-to-face situations」とハイフンを付けて表記されることもあります。特にビジネス文書や他書類・論文など公式文書内の書き言葉ではこの表記が好まれる傾向にあります。
ただ、すでに親しい仲でのメッセージのやり取りではハイフンが省略されることもあり得ます。文法上での正しさよりもその状況でどちらを使用した方が効果的か?を考える方が建設的ですので、その点にも注意してface to faceを形容詞の意味として使用する場合は注意しましょう。
face to faceの語源
英単語や英語表現の語源を知ることは、それぞれへの深い理解に繋がり、またそれが実際の会話での活用を助けることにもなります。以下から、face to face表現内の単語、faceとtoそれぞれの語源を学んでいきましょう。
faceの語源は「face」、toの語源は古英語「to」
faceの語源は15世紀中期から使われていた「face」、toの語源は古英語の「to」とされています。
語源faceには「確信を持って立ち向かう、強気に出る」という意味、語源toには「~の方向で、~のために、更に」という意味があったとされています。
どちらの語源も現代のそれぞれの単語の意味とほぼ変わらず、また形も全く変化せず現在まで使われてきている点が非常に興味深いですよね。
face to faceと意味が似ている単語
以上まで、英語表現face to faceの意味や使い方、発音・使用の際の注意点や語源について詳しく解説してきました。最後に、この表現と似ている類似表現を複数ご紹介していきます。
特に英語ネイティブと話す際には表現の幅を拡げる意味でも類似表現を含めた言い換えの表現を知っていると非常に役立ちます。ぜひ最後までチェックしてみてください。
in-person
最初にご紹介するのは、「自分で、本人で、実物で」などの意味を表す「in-person」です。この表現もface to faceと同じくらい良く使われ、ビジネス英語でも頻出の表現となります。
in-personを使った会話文例
(彼女に会ったことがある?)
(いや、ないと思う。彼女本人には会ったことがないよ。)
in private
次にご紹介するのは、「内証で、非公式で、個人的に」の意味を表す「in private」です。日本語のいわゆる「プライベートで」と同じ意味で用いられ、in public「公共の場で」の逆の意味で使われます。
in privateを使った会話文例
(あなたに個人的にお会いしたいです。)
(すみませんが、それについては分からないですね。)
one-on-one
最後にご紹介するのは、「一対一で」の意味を表す「one-on-one」です。日本語では良く「マンツーマン」という表現が使われますが、英語で「一対一」と言いたい場合は、こちらの表現を使った方がより自然です。
one-on-oneを使った会話文例
(私達の学校は一対一のレッスンを提供しています。)
(素晴らしいですね!どうすれば申し込めますか?)
まとめ
英語表現face to faceは、副詞・形容詞と2つの異なる品詞を持つため注意が必要ですが、覚えておくとビジネスシーンでも使えるとても便利な表現です。
ぜひあなたも、様々な場面で活用してみましょう。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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