1分でわかる!quietとsilentの違いと正しい使い方

2021年11月11日

ペラペラ

肘井 学

【監修】
肘井 学

慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒業。関東・東海地方の複数の予備校を経て、リクルートが主催するネット講義サービス「スタディサプリ」で教鞭をとる。「英文読解」の講座は年間25万人が受講する超人気講座となっている。『肘井学の作文のための英文法が面白いほどわかる本』、『語源とマンガで英単語が面白いほど覚えられる本』をはじめ著書も多数執筆。

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英語で「静か」を表す表現で、quietとsilentという2つの単語があります。どちらも中学英語で習う簡単な英単語ですが、この2つの細かなニュアンスの違いを理解していない人が多くみられます。

例えば、「私の家は静かです」を英語で言いたい場合、以下2つのどちらが正しいかわかりますか?

  1. My house is quiet.
  2. My house is silent.

正解は、1の「My house is quiet.」です。quietは、余計な動きがない“静かさ”を表します。

一方silentは、全く音がしないいわゆる完全なミュート状態の“静かさ”を表します。例文の場合、家は静かであってもある程度の音(風の音など)やノイズなどがあり、完全に音がないわけではないので、quietを使うのが適切です。

ここでsilentを使うと「私の家は物音ひとつしない」などのようにおかしな意味になってしまいます。

このように同じ「静か」という意味の単語でも、使い方によって意味が変わることがあるので、きちんと理解して正しく使い分ける必要があります。

今回はそんな日本人にとって紛らわしいquietとsilentの違いを説明するとともに、正しい使い方についてレッスンしていきましょう。

また、quietとsilent以外の「静か」という意味に似ている単語についてもいくつかご紹介していきます。

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quietとsilentの違い

quietとsilentの違いは、音があるかないかです。

quietは、(余計な動きがなくて)静かな、穏やかな、(休んで)静かにしている、安静にしている、音を立てないなどといった意味です。
「静か」という意味でも、全く音がないわけではなく音量レベルが低い状態を表します。

silentは、黙っている、無口な、声を出さない、無言の、無声の、静寂な、音のしないなどといった意味です。
風やノイズなどのようにある程度の音がなく、完全な無音状態を表します。また、何かを聞かれて、人が黙っている状態にもsilentは使われます。

quietの使い方

quietの使い方について、例文を使って説明します。

静かにしましょう。

Be quiet please.

今夜はのどかな夜です。

It’s a quiet night tonight.

部屋はシーンとしていた。

The room was quiet.

silent の使い方

silentの使い方について、例文を使って説明します。

みんな、沈黙しています。

Everybody is silent.

いずれも無声映画である。

All were silent picture films.

この場所は全く音がしませんでした。

The place was very silent.

理解度チェックテスト

それではここで、quietとsilentを正しく使い分けることができるか、いくつかテストをしましょう。

以下の英文の(カッコ)の中にはquietかsilentのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。

答えは記事の最後にあります。

    1. She lives a ( )life.
      彼女は平穏な生活を送っています。
    2. My mother is a ( )person.
      私の母は無口な人です。
    3. There’s only a ( )dog there.
      そこはおとなしい犬しかいませんでした。
    4. She recited a spell in a ( )voice.
      彼女は小さな声で呪文を唱えた。
    5. I thought it best to remain ( ).
      黙っているのが一番良いと思いました。

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「静か」を表すその他の英単語

「静か」を表す単語は、quietとsilent以外にもあります。それらの単語がどのように使用されるのか、例文を使って説明します。

still

stillは、静かな・しんとした・音のしない・黙った・静止したなどといった意味です。以下のように使われます。

The air was still.(風は全然なかった
The lake was very still.(その湖はとても静かでした)
The time stood still.(時間は静止しました)

hush

hushは、(…を)静かにさせる・黙らせる・静かにさせる・静めるなどといった意味です。以下のように使われます。

The news hushed us.(その知らせを聞いて私たちは静まり返った)
Can’t you hush the dog?(犬を静かにできませんか?)
A hush fell over the hall.(場内はシーンとしました)

まとめ

今回は、quietとsilentの違いやそれ以外の「静か」という意味に似ている単語についてもご紹介してきました。

以下、おさらいです。

  • quiet=音量レベルが低い状態
  • silent=完全な無音状態

を表します。前項の例文などを使って、練習しながら感覚を身につけていきましょう。

テストの答え

  1. quiet
    ”平穏な”はある程度の音がある状態なのでquietを使います。
  2. quiet
    quietを使うと、「物静かな」という意味になります。
  3. quiet
    ”おとなしい”は余計な動きがないことを表すのでquietを使います。
  4. quiet
    ”小さな声”はある程度音があることを表すのでquietを使います。
  5. silent
    ”黙っている”は口から完全に音を出さない状態なのでsilentを使います。
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ライター(詳しいプロフィールを見る

10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。

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