1分でわかる!Look・See・Watchの違いと正しい使い方

2021年11月11日

ペラペラ

肘井 学

【監修】
肘井 学

慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒業。関東・東海地方の複数の予備校を経て、リクルートが主催するネット講義サービス「スタディサプリ」で教鞭をとる。「英文読解」の講座は年間25万人が受講する超人気講座となっている。『肘井学の作文のための英文法が面白いほどわかる本』、『語源とマンガで英単語が面白いほど覚えられる本』をはじめ著書も多数執筆。

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英語で「見る」という言葉を表す際、「look」「see」「watch」の3つでどれを選べば良いのか迷ってしまう人は多いのではないでしょうか?どれも中学で習う簡単な英単語ですが、この3つを場面に応じて使いこなせないという人が多く見られます。

例えば、「彼を見ました」と伝えたい場合、以下3つのどれが正しいか即答できますか?

  • I look at him.
  • I saw him.
  • I watched him.

どれを使っても意味は伝わりますが、それぞれの正しい使い方を理解することで、迷うことなくシチュエーションに応じて使い分けられるようになり、より英会話力をアップさせることが出来ます。

今回は、そんな日本人が混乱してしまう「見る」という意味の「Look」「See」「Watch」の3つの違いについて説明するとともに、それぞれの正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。

また、その3つ以外にも「見る」という単語に似ている表現についてもお話ししていきます。

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LookとSeeとWatchの違い

Look・See・Watchの大きな違いは「見る」という“動作”の表し方です。

まずLookは、「視線を向けて見る」という意味で、何かを意識的に見る際に使います。
例えば、「彼女を見て」と言いたい場合は「Look at her」と彼女を見る動作をする際に「Look」を使います。

Seeは、「自然に自分の視界に入るものを見る」場合に使います。
例えば、「美しい花を見た」と伝える時、「I saw the beautiful flowers」と表しますが、この場合は、美しい花を見た(=目に入った)のでSaw(Seeの過去形)を使います。

そしてWatchは、「動いているものを」じっと注意して見るときに使う表現です。
例えば、「テレビを見る」と言いたいときは「watch television.」と表しますが、この場合、テレビの映像のような、“次々と動きのあるもの”を見ているのでこの表現を使っています。

Lookの使い方

Lookの使い方について、例文を使って説明します。

「この写真を見て

Look at this picture. 

「何を見ているの?」

What are you looking at? 

※looking=Lookの現在分詞

Seeの使い方

Seeの使い方について、例文を使って説明します。

「何が見える?」

What can you see? 

「彼女を公園で見た

I saw her in the park. 

※Saw=seeの過去形

「あっちで綺麗な花を見る事ができるよ」

You can see a beautiful flower over there. 

Watchの使い方

Watchの使い方について、例文を使って説明します。

「どの映画が見たいですか?」

Which movie would you like to watch? 

「テレビを1日何時間くらい見ますか?」

How many hours a day do you watch TV? 

「ミュージカルを見ることは楽しいです」

I enjoy watching musical. 

※watching=watchの現在分詞

使い分けの感覚をつかむコツ

Look・See・Watchの使い分け方の感覚をつかむコツがあります。

まずは、歩いて駅に向かっていることをイメージしてください。歩き始めるとそこには、

  1. カフェがありました
  2. カフェを通り過ぎると駅が見えてきました
  3. 駅に到着すると、電光掲示板で乗る電車の時間を確認しました
  4. 電車が来るまでの間、自販機で缶コーヒーを選んで購入しました

1~4の動作はすべてLook・See・Watchに分けることができます。

以下で説明していきます。

1)カフェがありました

この例文では、歩きながらカフェを探していたわけではなく、駅に向かっていると「たまたまカフェが視界に入った」ので、「See」を使います。

I saw the coffee shop. 

2)カフェを通り過ぎると駅が見えてきました

目的である駅が「見えてきた(=目に入ってきた)」のでここも「See」を使います。

I saw the station. 

3)駅に到着すると、電光掲示板で乗る電車の時間を確認しました

列車の行き先と時刻を確認(把握)するために電光掲示板を「(動いているものを)注意して見る」ので、この場合は「Watch」を使います。

I watched the electric bulletin board.

4)電車が来るまでの間、自販機で好きな缶コーヒーを探して購入しました

自販機で缶コーヒーを選ぶというのは、「どのコーヒーを飲もう?」と数ある種類の中から「自ら視線を向けて見る」のでこの場合は「Look」を使います。

I looked for canned coffee. 

理解度チェックテスト

それではここで、Look・See・Watchを正しく使い分けることが出来るか、いくつかテストをしましょう。

以下の英文の(カッコ)の中には、Look・See・Watchのどれかが入ります。正しいと思うものをいれてみて下さい。

答えは記事の最後にあります。

  1. I couldn’t ( ) anything in the dark.
    真っ暗で何も見えませんでした。
  2. I don’t ( ) TV very often.
    私はテレビをあまり見ません。
  3. If you ( )to your left, you can ( ) the station.
    左手には、駅が見えます。
  4. I( )him last night.
    昨晩、彼を見かけました。
  5. I( ) him.
    私は彼をじっと見ました。

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「見る」を表すその他の英単語

「見る」を表す英単語はLook・See・Watch以外にも存在します。それらの英単語がどのように使用されるのか、例文を使って紹介します。

Witness

Witnessは、他動詞で「目撃する」という意味です。

以下のように使われます。

He witnessed the accident.(彼がその事故を目撃した。)
I was thrilled to witness such a historic moment.(その歴史的な瞬間を目の当たりにして、ぞくぞくしました。)

Peer

Peerは、「凝視する・じっと見る・覗き込む」などと言った意味です。分かりにくいものや見えにくいものをじっと見るときに表す言葉です。

以下のように使われます。

Peer above one’s spectacles.(眼鏡越しに見つめる。)
He peered about, looking for a sit.(彼は、周りをじろじろ見回して座る場所を探した。)
Peer into a box.(箱の中を覗き込む。)

Glance

Glanceは、ひと目・ちらりと見るなどと言った意味です。

以下のように使われます。

Glance at a clock.(時計をちらっと見る。)
Glance furtively around.(こっそりとあたりの様子をうかがう(見回す)。)
Glance down a street.(通りをざっと見回す。)

Stare

Stareは、(好奇心で)じろじろ見るや凝視するといった意味です。

以下のように使われます。

She stared in wonder on the strange scene.(彼女は、驚いてその奇妙な光景を見つめていた。)
Don’t stare at me like that.(そんなに私をじろじろ見ないで。)

Gaze

Gazeは、(熱心な気持ちで長いこと)見つめるという意味です。

以下のように使われます。

She stood gazing at the stars.(彼女は、じっと星を見つめたまま立っていた。)
She gazed on the animal in wonder.(彼女は驚嘆してその動物に見入った。)

まとめ

今回はLook・See・Watchの違いやそれ以外の「見る」という意味の単語や使い方についてもご紹介してきました。

Look・See・Watchの違いをおさらいしますと、

  • Look=視線を意識的に向ける時に使う
  • See=自然と視界に入ってきた時に使う
  • Watch=(動いているものを)じっと注意して見るときに使う

です。この3つの動詞を理解することで、何かを「見る」際に正しく単語を使い分けができて、自分の感情をより伝えられるようになります。

はじめは、感覚を掴むのは大変ですが、日常生活から常に「見える」ものに対して「これはどの表現を使うのかな?」と意識するだけでも少しずつ掴めるようになってきます。

テストの答え

  1. See
  2. Watch
  3. Look/see
    「~の方を見る」は視線を向けている/駅が”視界に“入ってくるので
  4. Saw(過去に偶然見かけたので、過去形×See=Sawとなる)
  5. Watched(“じっと見つめた”動作なので、過去形×Watch= Watchedとなる)
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ライター(詳しいプロフィールを見る

10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。

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