withは、前置詞として多くの人にとって馴染み深い単語です。実際の英語での会話の中でも度々登場します。
今回の記事では、そんなwithの意味や使い方について詳しく解説していきます。記事後半では使用の際の注意点、語源や類語についても学べる内容です。
すでに馴染みのある単語をより実践的に活用していきたいという方はぜひチェックしてみてください。
withの意味
withには品詞は前置詞の一つしかありませんが、意味は厳密に数えると約30個もあります。ここでは、その中でも特に覚えておくと便利な25個を厳選してご紹介していきます。
~と共に、~と一緒に、~を連れて
最初にご紹介するのは、withの「~と共に、~と一緒に、~を連れて」という意味です。これはwithの最も代表的な意味として多くの人に捉えられていると言えるでしょう。
同伴・同居の意味を表し、例えば「彼女は両親と一緒に暮らしています」などの表現に活用可能です。
~の一員として、~に勤務して
次にご紹介するのは、withの「~の一員として、~に勤務して」の意味です。提携や勤務を表す意味として使われ、例えば「彼女は全日本航空で乗務員をしています」などの形で使えます。
~を合わせて、~を含んで
withには包含を表す「~を合わせて、~を含んで」という意味もあります。例えば「その赤ちゃんも含めて、私達は5人家族です」などの表現が可能になります。
~と
withの「~と」という意味も代表的な意味のうちの一つです。接触・交際、結合などの意味を表し、例えば「私は彼とその問題について話し合いました」などの使い方ができます。
~と
次にご紹介するのは、withの混合・混同の意味を表す「~と」という意味です。何かと何かを混ぜる、などの意味で使われます。例えば「私はウィスキーを水割りします」などの表現でこの意味を活用可能です。
~と
withには一致・調和を表す「~と」という意味もあります。例えば「私はあなたと同意見です」などの表現にこの意味を使えます。
~に賛成して、~に
「~に賛成して、~に」という意味もwithが持つ意味です。同調・賛成を表し、例えば「彼女は与党に投票しました」などの文章でこの意味を使えます。
相手の話についていって、~の話が理解できて
withには「相手の話についていって、~の話が理解できて」という意味もあります。実はこの意味での使用はアメリカでも良く見られるものです。例えば「ここまで良いですか?」などの表現で良く使われます。
~と
比較・同等の対象を導く「~と」もwithの持つ意味です。例えば「人々はしばしば彼を彼の兄と比較します」などの形で活用できます。
~と共に、~と同時に、~につれて
次にご紹介するのは、withの持つ「~と共に、~と同時に、~につれて」という意味です。同時、同程度、同方向などを表す意味として用いられ、例えば「テクノロジーの発展と共に、インターネットはとても人気のあるツールとなりました」などの文章に活用できます。
~に対して、~に
withには感情・態度の対象を導く「~に対して、~に」という意味もあります。例えば「人に対して優しくいなさい」などの表現にこの意味を使えます。
~に対して、~に
処置・関係の対象を導く「~に対して、~に」という意味もwithにはあります。例えば「私はこの子の手が負えない」などの文に活用可能です。
~についての、~にとっては、~の場合は
次にご紹介するのは、withの持つ「~についての、~にとっては、~の場合は」という意味です。関係・立場を表して、例えば「これがイタリアとスイスの国境です」などの表現が可能となります。
~を相手に、~と
「~を相手に、~と」もwithの持つ意味です。敵対を表し、例えば「あなたは時々敵と戦う必要があります」などの意味で活用できます。
~を用いて、~で
withには道具・手段を表す「~を用いて、~で」という意味もあります。例えば「ぜひ鉛筆で書いてください」などの表現にこの意味を活用できます。
~で
「~で」はwithの材料・中身を表す意味として使われます。例えば「このコップを水で満たしてもらえますか?」などの文章を作れます。
~のせいで、~のゆえに、~のために
次にご紹介するのは、withの「~のせいで、~のゆえに、~のために」という意味です。原因を表し、例えば「彼女は怖くて震え始めました」などの表現にこの意味を活用可能です。
~を持った、~のある、~を受けている
withには所持・所有を表す「~を持った、~のある、~を受けている」という意味もあります。この使い方も日常生活の様々なシーンで良く登場します。例えば「そこに取っ手のついた花瓶があります」などの表現が可能です。
人の身につけて、~の手元にあって
「人の身につけて、~の手元にあって」など何らかの付帯を表す意味もwithの持つ意味の一つです。例えば「彼には持ち合わせが全くありませんでした」などの文にこの意味を活用できます。
~を示して、~して
様態の形容詞句を導くwithの意味「~を示して、~して」は、アメリカでは商品の取り扱いについて案内する表示などで良く目にします。
例えば「気を付けてお取り扱いください」などの表現がその代表です。
人の手に委ねられて、~にものを委ねて
withには「人の手に委ねられて、~にものを委ねて」という意味もあります。委託を表す意味として使われ、例えば「ぜひお宅の犬を私たちに預けてください」などの表現に使えます。
人にかかって
選択を表す「人にかかって」という意味もwithにはあります。例えば「選択はあなたにかかっています」などの文にこの意味を活用できます。
~して、~したまま、~しながら
次にご紹介するのは、付帯状況を表す句を導く働きをする「~して、~したまま、~しながら」というwithの意味です。例えば「彼女は壁にもたれて立ってました」などの文に活用可能です。
~がありながら、~にも関わらず
withには「~がありながら、~にも関わらず」という意味もあります。この場合、しばしば形は「with all」となります。例えば「あれほどメリットがあるにも関わらず、彼は納得しませんでした」などの表現にこの意味を使えます。
~の点を除けば
最後にご紹介するのは、withの「~の点を除けば」という意味です。除外を表し、例えば「一つの重要な点を除けば、これら2つの物質はとても似通っています」などの文で活用可能です。
withの発音・読み方
それではここから、withの発音と読み方を確認していきましょう。
withの発音記号
発音記号にすると、withは「wíð」と表記されます。
withの発音・読み方
withの発音・読み方は、日本語で「ウィズ」となります。
まず、最初の「wi」は「w」を日本語のワ行の音を意識して唇を丸めて前に突き出し、すぐ後ろの母音に移動します。「i」は日本語のイとエの中間の音を意識して「イ」と出します。これら2つを合わせて「ウィ」の音とします。
「θ」は舌先を上の前歯で軽く噛むような感じで当て、隙間から「ス」と出します。
特にwとθの音は日本語にはない英語特有の音です。上記のポイントを押さえて何度も発音の練習をしていきましょう。
withの使い方と例文
ここまで、withの意味と発音の際のポイントについて詳しく解説してきました。以下から、まずはwithの使い方のポイントまとめと、基本として押さえておくと便利な例文を中心に紹介していきます。
withの使い方
withは、使い方やニュアンスは異なるのに日本語にすると同じ表現になってしまう意味が多くあります。
そのため、それぞれの日本語訳のみに着目するのではなく、それぞれがどんな用途や意図を持っているのかをしっかり確認して使い方を丁寧に整理していく方法がおすすめです。
withの例文
早速以下から、withを使った具体的な例文をご紹介していきます。
単語は単独で覚えるより、例文の形に落とし込んで覚える方が後で応用もしやすく、記憶にも残りやすいので効率的です。
ぜひあなたも実際の英語での会話に活用してみてくださいね。
withを使った例文①
最初にご紹介するのは、withの「~と共に、~と一緒に、~を連れて」を使った例文です。例文の意味は、「彼女は両親と一緒に暮らしています」となります。
同伴・同居の意味を表す、withの最も一般的な使い方の一つです。
会話文例
(彼女は独身なの?)
(そうだと思うけど。両親と一緒に暮らしているよ。)
withを使った例文②
次にご紹介するのは、提携や勤務を表すwithの「~の一員として、~に勤務して」の意味を活用した例文です。
例文の意味は「彼女は全日本航空で乗務員をしています」です。このように、その人がどこで働いているかなどの情報を付与する際に活用できます。
会話文例
(彼女のお仕事は?)
(彼女は全日本航空で乗務員をしています。)
withを使った例文③
withの接触・交際、結合などの意味を表す「~と」を活用したこの例文は、「私は彼とその問題について話し合いました」という意味を表します。
会話文例
(彼とその問題について話し合ったの。)
(いいね。どんな感じで進んだの?)
withを使った例文④
次にご紹介するのは、withの混合・混同の意味を表す「~と」を使った例文です。意味は「私はウィスキーを水割りします」となります。例のように、料理や飲み物などを作る際に良く使われます。
会話文例
(どんな風にそのウィスキーを楽しむんですか?)
(ウィスキーを水割りします。)
withを使った例文⑤
withには一致・調和を表す「~と」という意味もあり、これを活用すると例えば「私はあなたと同意見です」という表現もできます。
会話文例
(私は今すぐにでもその問題に取り組むべきだと思います。)
(同感です。)
withを使った例文⑥
次にご紹介するのは、withの「相手の話についていって、~の話が理解できて」という意味を活用した例文です。
例文の意味は「ここまで良いですか?」となります。何かを伝えている相手の理解度を確認する際の意味として良く使われます。
会話文例
(ここまでは良いですか?)
(恐らく、でも一つ質問しても良いですか?)
withを使った例文⑦
withの道具・手段を表す「~を用いて、~で」という意味を活用すると、「ぜひ鉛筆で書いてください」という表現もできます。この使い方も例えば何らかの申込書に記入する際などの場面で良く使われます。
会話文例
(ここはペンで書いても良いですか?)
(いいえ、鉛筆でお願いします。)
withを使った例文⑧
次にご紹介するのは、withの所持・所有を表す「~を持った、~のある、~を受けている」という意味を活用した例文です。
例文の意味は「そこに取っ手のついた花瓶があります」となります。
会話文例
(この花どこに置こうか?)
(そこに取っ手のついた花瓶があるわ。)
withを使った例文⑨
「人の身につけて、~の手元にあって」など何らかの付帯を表すwithの意味を使うと、「彼には持ち合わせが全くありませんでした」という表現もできます。
会話文例
(次に彼は何をしたの?)
(何もさ!彼には持ち合わせが全くなかったんだ。)
withを使った例文⑩
最後にご紹介するのは、withの「~がありながら、~にも関わらず」という意味を活用した例文です。
例文の意味は「あれほどメリットがあるにも関わらず、彼は納得しませんでした」などの表現にこの意味を使えます。逆説の意味で使われるというのがポイントです。
会話文例
(あれほどメリットがあるにも関わらず、彼は納得しなかったの。)
(まぁ、それが彼の選択ってとこよね。)
withを使う際の注意点
withとの使い分けを迷いやすい表現の一つに、along withがあります。それぞれの違いと注意点について以下から解説していきます。
along withよりwithの方が表現できる範囲が広い
along withには「~と共に、~に加えて」という意味があります。そのため、「~と共に」という意味ではwithと同じ意味で使用できます。ただ、withを使った時より少し硬めのニュアンスがあります。
along withとwithとの最大の違いは、それぞれの表現できる範囲の広さです。今回の記事でご紹介してきている通り、withには厳密に数えると約30以上の意味があり、これに対してalong withには基本的には2つの意味しかありません。
そのため、withの方が表現できる範囲が圧倒的に広く、汎用性も高いと言えます。まずはwithの意味と使い方の基本を押さえてから補足的にalong withの意味と使い方を整理すると良いでしょう。
withの語源
英単語の語源を知ることは、その単語に対する更なる理解を深めることにも繋がります。以下から、withの語源について詳しくご紹介していきます。
withの語源は古英語「wid」
withの語源は、古英語の「wid」とされています。この語源には「~に対して、反対に、~から、~へ、近くに」などの意味がありました。
withの現代の形、意味共に共通する部分も多いため、余裕があれば類語の形と意味も合わせてイメージできるようにしておくと良いでしょう。
withと意味が似ている単語
ここまで、withの意味や使い方、発音・使用の際の注意点などについて解説してきました。最後に、withの類語をいくつかご紹介します。
類語も含めて効率良く暗記していくと語彙力UPに繋げられます。ぜひ以下の内容もチェックしてみてください。
along
最初にご紹介するのは、副詞で「一緒に、連れて、同伴して」という意味を表す「along」です。withの同伴・同居を表す「~と共に、~と一緒に、~を連れて」とほぼ同じ意味で使えます。
along を使った会話文例
(先日のお祭りにはあなたと誰が一緒に行ったんですか?)
(私の妹を連れて行きました。)
alongside
次にご紹介するのは、副詞で「そばに、並んで、一緒に」などの意味を持つ「alongside」です。この類語もwithの同伴・同居を表す「~と共に、~と一緒に、~を連れて」とほぼ同じ意味で使用できます。
ただ、alongsideを使用した方が文字通り、何かがぴったり何かのそばに並んでいるというニュアンスが強くなります。
alongsideを使った会話文例
(待って、鉄道の路線に沿ったあの場所は何?)
(あれはレストランだよ。)
by
最後にご紹介するのは、前置詞で「~によって、~で、~のそばに」などの意味を表す「by」です。特にwithの道具・手段を表す「~を用いて、~で」と似た使い方をすることができます。
byは輸送・伝達の手段、媒介などの意味を表す際に使用します。
by を使った会話文例
(会社に車で来た?)
(うん、何で?)
まとめ
withは誰もが知る代表的な前置詞のうちの一つですが、意味がとても多いためそれぞれをきちんと整理する必要があります。
ただ、汎用性も高いのでしっかり基本を押さえられると、会話の中でもどんどん応用することができるでしょう。ぜひあなたも当記事内容を参考に、改めてwithの意味と使い方をスッキリ整理してみてくださいね。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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