thanks a lotは、日常生活の中にも良く登場する言い回しです。今まで自分でも耳にしたことがある、あるいは実際に使ったことがあるという方も多いでしょう。
そこで、今回の記事ではthanks a lotの意味や使い方について詳しく解説していきます。記事後半では、この表現を使用する際の注意点や語源、類語も学べます。
使用の際の注意点にもしっかり留意しながら、英語でも上手く相手への感謝を伝えられるようになりたい、そんな方はぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
thanks a lotの意味
thanks a lotは、シチュエーションによって意訳的な日本語にすると表現が異なることもありますが、基本的には1つの意味しかありません。以下から、その意味について解説していきます。
どうもありがとう
thanks a lotには、「どうもありがとう」という意味があります。冒頭「thanks」は「thank you」よりカジュアルな意味「どうも」という意味を持ちます。これに副詞「a lot」の「かなり多い、非常に大きい程度・範囲まで」という意味が重なった形となっています。
このため、カジュアルながらも相手に深い感謝の気持ちを伝えたい場合に活用します。
thanks a lotの発音・読み方
それではここから、thanks a lotの発音と読み方を確認していきましょう。
thanks a lotの発音記号
発音記号にすると、thanks a lotは「θæŋks əlɑ‘t」と表記されます。
thanks a lotの発音・読み方
thanks a lotの発音・読み方は、日本語で「サァンクスアラトゥ」となります。
まず「θǽ」は、「θ」を舌先を前歯で軽く噛むようにして当て、その隙間から「ス」と出します。「æ」は両頬を左右に引っ張り口を横に開けながら、アとエの中間の音を意識して「ア」と発音します。これらを合わせて、「サァ」の音とします。
「ŋ」は舌の後ろの部分を上げ、上顎の奥に付けて一瞬息を止めた状態から鼻から出すようにして「ン」と発音します。「k」も舌の後ろの部分を上げ、上顎の奥に付けて一瞬息を止めた状態から勢い良く舌を離して「ク」と出します。
「s」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に近づけ、その隙間から「ス」と出します。「ə」は口を大きく開かず弱く曖昧に「ア」と発音します。
最後に「lɑ‘t」は、「l」を舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、その状態からウとルの音を同時に出すような意識で「ル」と出します。「ɑ」は口を大きく開けて短く「ア」とします。「t」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、一瞬息を止めた状態から勢い良く「トゥ」と出します。これらを合わせると、「アラトゥ」の音が完成します。
特にθ、s、lの音は日本人としては発音しにくい音です。上記を参考にぜひ何度も練習を重ねてみてください。
thanks a lotの使い方と例文
ここまで、thanks a lotの持つ意味と発音のポイントについて解説してきました。
以下から、まずはこの表現の使い方を学ぶ際のポイントのまとめと具体的な例文を使った会話例をご紹介していきます。より具体的なシチュエーションを想定した会話例ですのでぜひ目を通してみましょう。
thanks a lotの使い方
冒頭でもお伝えした通り、thanks a lotには基本的には「どうもありがとう」という1つの意味しかありません。
ただ、シチューションによってはこの意味と同様、相手にカジュアルながら深い感謝を伝えるという使い方でありながら言い回しが異なることがあります。この点に注意してそれぞれの使い方を整理していくのが分かりやすく効率的です。
thanks a lotの例文
早速以下から、thanks a lotの表現を活用した具体的な例文・会話例をご紹介していきます。
新たに学んだ英単語や英語表現は、できるだけ実際の会話の中で使われる形をモデルに暗記しておくと自分でも活用しやすくなります。
シチュエーションごとの日本語の変化にも注目しながら読み進めてみてください。
thanks a lotを使った例文①
最初にご紹介するのは、相手に何かを依頼して了承を得た際に「どうもありがとう」と感謝の意を伝える場合の会話例です。カジュアルながら、友人や家族に深い感謝を表せます。
会話文例
(明日君の車を使っても良いかな?)
(もちろん、良いよ。)
(良かった。どうもありがとう、マーク。)
thanks a lotを使った例文②
thanks a lotは、シチュエーションや文脈によっては「ご苦労様です、ご苦労様」という意味にもなります。日本語でもこの表現の真意を考えてみると、相手を労わって感謝を伝えていることが分かりますよね。
会話文例
(レポートが終わりました。これがそのレポートです。)
(ご苦労様。)
thanks a lotを使った例文③
相手が初対面の場合も、少し会話を交わして親交を深めた後にあえてカジュアルに「本当にありがとう」とthanks a lotを使って伝える場合もあります。
下記の例は、お店で相手が親切にしてくれたことに対して感謝を伝える内容です。
会話文例
(袋は必要ですか?)
(実のところ、それは助かります。本当にありがとう。)
thanks a lotを使う際の注意点
先述の通り、特にすでに関係の深い友人や家族に対してカジュアルながら深い感謝を伝える際に便利な表現thanks a lotですが、使い方や状況によっては嫌味に聞こえてしまうので注意が必要です。
以下から、この点について詳しく学んでいきます。
相手への侮辱や嫌味に聞こえてしまうthanks a lotには注意
thanks a lotは正しく使えば「どうもありがとう」と相手に感謝を伝えられますが、使い方や状況によっては相手への侮辱や嫌味に聞こえてしまうため注意です。
例えば、アメリカ海外ドラマの1シーンで良くありますが、誰かと話をしている最中に飲んでいたコーヒーを自分の服にこぼしてしまい、直後に後ろから歩いてきた人にぶつかられてまたコーヒーがこぼれてしまったとします。
この状況で「Thanks a lot!」と言う場合、後ろからぶつかってきた相手に向かって皮肉で「どうもありがとう!」と嫌味を言っていることになります。文字の上では感謝しているのですが、真意は逆ということですね。
日本人として英語でこんな使い方をするというのは希かもしれませんが、特に皮肉やユーモアを好むアメリカ人はこんなやり取りをすることも良くあります。自分では積極的に使わない意味でも、知っておくだけでその場の状況を理解する助けになることもありますので覚えておきましょう。
thanks a lotの語源
語源を知ることは、その単語や表現への更なる深い理解に繋がります。以下から、thanks a lot内のthanksと lotそれぞれの語源について紹介していきます。
thanks a lotの語源は古英語「tanc」、「hlot」
thanksの語源は古英語「tanc」、lotの語源は古英語「hlot」とされています。「tanc」には「有難き思い、感謝」という意味、「hlot」には「珠算器」という意味がありました。
どちらの類語も現代の単語の形と少し開きはありますが、意味は繋がるところがある点が興味深いですね。
thanks a lotと意味が似ている単語
ここまで、thanks a lotの意味や使い方、発音・使用の際の注意点とポイント、語源について詳しく解説してきました。最後に、この表現と意味が似ている類似表現をいくつか紹介していきます。
類似表現は、英語で会話する際の表現力UPを助けてくれます。ぜひ参考にしてみてください。
Thanks a bunch.
thanks a lotに比べると少し古風な言い回しになりますが、「Thanks a bunch.」も「どうもありがとう」とカジュアルながら相手に深い感謝を伝えたい際に使われます。
ただ、イギリスでは皮肉を込めた意味で伝わるようなので注意が必要です。アメリカ英語では感謝の意味で時々耳にします。
Thanks a bunch. を使った会話文例
(君のおかげで良い一日になったよ。どうもありがとう。)
(大丈夫だよ、マーク。)
Thanks so much.
アメリカでは「どうもありがとう」の意味で「Thanks so much.」も良く使われます。これは、「Thank you so much.」の少しカジュアルな言い回しです。
Thanks so much. を使った会話文例
(どうもありがとう。本当に助かりました。)
(どういたしまして。)
I really appreciate it.
thanks a lotやご紹介した他類似表現と比べるとより丁寧な響きになりますが、相手に丁寧に深い感謝の意を伝えたい場合は「I really appreciate it.」とすることもできます。「私は本当に感謝します」という意味です。
I really appreciate it. を使った会話文例
(助けてくれてありがとう。本当に感謝しています。)
(全然大丈夫ですよ。)
まとめ
いかがでしたか?thanks a lotはカジュアルながら相手に深い感謝を伝えられる便利な英語表現と言えます。使いこなせるようになると、相手との距離もぐっと近くなるでしょう。
ぜひあなたも色んな場面で活用してみてくださいね。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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