留学の具体的な目的を考えるための3つのステップ
留学の目的をハッキリさせるには、アウトプットとして具体化することが大切です。いつまでも頭の中で考えていると、思考があっちへ飛んだり、こっちへ飛んだり、まとまりません。
頭の中のことをアウトプットすることで、あなたの留学の目的を具体的に自覚できるようになります。そのための3つのステップを紹介します。
①紙に書き出そう
【留学後の理想像がある場合】
1.留学後の理想像を書き出す
留学後の理想像を書き出してみましょう。どんな職に就き、どんな生活がしたいのかを具体的にイメージして書き出します。留学を留学だけで終わらせないためにも、留学の一歩先から考えてみるのです。
ここでは、手書きすることがポイントです。なぜ手書きをおススメするのかには、理由があります。書いてみると分かりますが・・・頭の中ではしっかり考えていたはずが、文字にしようとすると意外にできないということがあるからです。
それはあなたの考えが具体性に欠けていることです。もし、そう気づけたら、目的を具体化する素晴らしいチャンスです!
2.留学で手に入れたいものを思いつくまま紙(付箋)に書く
「〇〇したいから」「〇〇を手に入れたいから」というように、留学の目的を書いて表現してみてください。付箋紙を使い、思いついたことをどんどん書き出すのがおススメです。
3.2で書いたものを整理して分類する
書き出しが終わったら、付箋紙を眺めてみましょう。違うようで、よく見ると同じことを書いていることがあります。書いたものを整理して分類してみると、あなたの目的がざっくりでも、だんだんまとまってきます。まとまったら、紙に書きだすか、再度付箋に書き直してみるのもいいですね。
4.3をさらに具体化する
出来上がった目的をもっと具体化できないか考えます。例えば、「語学力をアップさせたいから」と書いたとしたら、「6か月後にTOEICで850点になる語学力をつけたい」「ネイティブと冗談を言って笑い合えるくらいにまでしゃべれるようになりたい」など、どんどん突き詰めてみてください。
いつまでに、どこで、誰が(誰と)、何を、どのくらい、いくら、などの要素を追加していくのがポイントです。
5.「留学後の理想像」と「留学で手に入れたもの」のギャップをチェックする
あなたの目指す留学後の理想像と留学で手に入れたいものの間にギャップがあるかどうか考えてみましょう。たとえば、「留学後に海外でそのままアメリカ企業で就職したい」という理想に対して、留学でゲットしたいことが「TOIEC600点くらいの英語力」であれば、留学後すぐさま就職することが難しいかもしれません。
この時点でギャップを完全に埋めておく必要はありません。大切なのはギャップに気づくこと。そうすることで、よりよい留学のあり方、留学後の進路を見つけやすくなります。
6.まとめたものを再確認し、留学せずに目的を達成できる方法がないか考えてみる
最後に冷静な判断をするための仕上げです。一度留学を考え出すと、留学のことで頭がいっぱいになってきます。楽しいことを想像してウキウキしてきます。それはとてもよいことですが、ちょっとここで冷静になりましょう。
人間は自分の見たいものを見て、聞きたいものだけを聞こうとする習性があります。何かにつけて都合の良いように物事を解釈したり、意味付けします。だからこそ、ここで敢えて反対のことを考えてみるのです。
自分のやりたいこと、手に入れたいこと、留学後の理想像を留学しないで手に入れる方法をリサーチして書き出してみましょう(いやかもしれませんが)。あなたにとっての留学のメリット、デメリットも合わせて書き出します。
もしかすると、留学せずに目指すものが手に入るかもしれません。そうすれば、時間とお金をかける必要がなくなります。その分、あなたの貴重な資源を他に回すことができますね。
それとも、やはり時間とお金をかけて留学することでしか手に入らないものもあるかもしれないと強く再認識できるかもしれません。
この工程はあなたの意志を再確認し、より強いものにするために行います。面倒なことかもしれませんが、これをするのとしないのとでは、情報収集などの後の段取りがスムーズになりますよ。ぜひ時間をとってトライしてみてください。
留学後の理想像がハッキリしていない場合
今の時点で留学後の理想像がハッキリしていないけれど、「留学って気になるな」と思うこともあるでしょう。その場合は次のように進めてみてください。
1.(留学で手に入れたいものを思いつくまま紙に書く)
2.(1で書いたものを整理して分類する)
3.(2をさらに具体化する)
ここまで書き出してみると、留学後の理想像が見えてくるかもしれません。見えてくれば、
4.(留学後の理想像を書き出す)にトライしてみます。それでも、理想像を見つけられないかもしれません。ても、まだ大丈夫。その場合はここで一旦終了。
5.(「留学後の理想像」と「留学で手に入れたもの」にギャップがないかチェックする)
6.(出来上がったものをよく見て、それを留学せずに叶えられる方法がないか考えてみる)
②口に出して言ってみよう
1で書き出したものを声に出して自分に聞かせてみましょう。声に出すなんて、おかしな感じがするかもしれませんね。でも、声に出すと、書いたことと違って聞こえたり、違和感があることに気づくことがあります。
何かおかしい、足りないと思うことがあったら、それについて再度、具体化作業を繰り返します。それでもハッキリしなければ、それはそれでOK。
③誰かに聞いてもらおう
これまでに考えた留学の目的を誰かに話してみましょう。人に聞いてもらうと、自分の盲点に気づくことができます。聞いてもらう人は家族や親しい人でもいいですし、お世話になっている先生でもいいですね。留学イベントに参加して、留学エージェントの無料相談で話を聞いてもらうのもおススメです。
できるだけ色々な立場の人と話してみるといいでしょう。中には反論したり、引き留める人もいるかもしれませんが、頑なになりすぎずに一旦受け止めてみましょう。
まとめ
以上、「留学」が気になりだしたあなたに次のことをお伝えしました。
- 留学=目的を持って外国で勉強や研究をすること
- 海外留学の実態とトレンド
- 留学の目的をハッキリさせるべき理由
- 留学の目的を考えるための3つのステップ
留学は人生に大きなインパクトを与えます。ぜひそのインパクトが良きものとなるよう、まずは慌てずに、留学の目的を考えてくださいね。目的と合わせて留学後の理想像まで考えることが重要です。
留学が気になりだしたばかりであれば、目的を考えてみたけれど、今はハッキリさせられないかもしれません。それでもいいのです。まずは頭を使って考えること。一度考えれば、無意識に目的を考えるようになり、自然とアンテナが立つようになります。
目的がまとまりかけてきたら、留学への次のステップはいよいよ情報取集です。人によっては、目的を考えながら情報収集をすることになるかもしれませんね。いずれにしても、一度考えを巡らせておくと、今後のステップをより良いものにできます。
面倒かもしれませんが、ぜひ、留学の目的を考えるための時間を確保してくださいね!
英語落ちこぼれ中学時代を過ごしました。「魔女の宅急便」に憧れて「外国に住みたい!」と思うようになり、高校時代は英語を猛勉強。その後アメリカ ウィスコンシン州に留学。商社、メーカーでの貿易業を経てライターに。微妙なニュアンスやイメージが分かりやすい記事をお届けします。
最新記事 by 中村香代 (全て見る)
- 英語の質問でコミュ力をアップ!初対面から会話が広がるおすすめ20フレーズ - 2021年5月19日
- 英語面接の基本を習得!使える回答例と逆質問20フレーズ - 2021年5月11日
- 【英語の道案内】もう焦らない!3つのコツと20の定番フレーズ - 2021年3月10日