as toは、少し硬い言い回しにはなりますが、特にフォーマルな場面などで使うことの多い英語表現です。今までTOEICや英検など英語試験の問題などの中で目にしたことがある方もいるでしょう。
今回の記事では、そんなas toの意味と使い方について詳しくご紹介していきます。記事後半では使用の際の注意点や語源、類語についても学べる構成です。
今まで何度か目にしたことのある英語表現について今一度復習したい、そんな方はぜひ最後までチェックしてみてください。
as toの意味
as toには大きく分けて2つの意味があります。それぞれの意味について、以下から詳しく解説していきます。
~に関して
最初にご紹介するas toの意味は、「~に関して」です。文頭・文中どちらでも使うことができ、ある事柄について相手に説明する際、特にあることに関して自分の意見や感想を述べる場面で良く使います。
例えば、「出発日については、後で話し合いましょう」、「私は彼に先日起こったことに関して驚いています」などの形で活用できます。
~に従って、~によって
as toには「~に従って、~によって」という意味もあります。この意味で活用する場合は文中での使用がほとんどで、あることが何かに沿って決められたり、選ばれたりという場面で良く使われます。
例えば、「絵は特徴と色によって選ばれました」、「私達の先生は成績に従って生徒を2つのグループに分けました」などの表現が可能となります。
as toの発音・読み方
それではここから、as toの発音と読み方を確認していきましょう。
as toの発音記号
発音記号にすると、as toは「əz tə」と表記されます。
as toの発音・読み方
発音記号にすると、as toは「?z t?」と表記されます。
as to発音・読み方
as toの発音・読み方は、日本語で「アズ トァ」となります。
まず、「ə」の部分は口をあまり大きく開けず、弱く曖昧に「ア」と発音します。「z」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付けて、その隙間から「ズ」と発音します。この2つを合わせると、asの音「アズ」となります。
次に「t」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めて状態から「トゥ」と出します。「ə」は先程と同じ要領で弱く曖昧に「ア」と発音します。これら2つの音を合わせると、「トァ」の音が完成します。
特にə、tの音は日本語にない英語特有の音です。何度も練習する必要がありますので、上記のポイントを参考にしてみましょう。
as toの使い方と例文
ここまで、as toの基本的な意味と発音のポイントについて解説してきました。以下から、まずはas toの使い方のポイントと具体的な例文をいくつかご紹介していきます。
as toの使い方
as toには先述した通り、大きく分けて2つの意味があります。まずは文中でどちらの意味を使用するのか、それが決まればこの表現を文のどこに配置するのかが決まってきます。
この意味と表現を配置する位置という2つのポイントに留意して使用すると使いやすいでしょう。
as toの例文
それでは早速以下から、as toを使った例文を含む会話文例をいくつかご紹介していきます。新たな英単語や表現を覚えるのには、具体的な例文の形で覚えるのが脳の記憶にも残りやすく、おすすめです。
自分でどんな会話の中で実際に活用できるだろう?という視点を持ってぜひ読み進めてみてください。
as toを使った例文①
最初にご紹介するのは、as toの意味は「~に関して」の意味を活用した例文です。例文の意味は、「出発日については、後で話し合いましょう」となります。
文頭でas toを使用し、相手に自分が話したい事項について伝える内容になっています。
会話文例
(出発日については、後で話し合うことにしよう。)
(分かったよ。またいつでも空いている時に教えて。)
as toを使った例文②
次にご紹介するのも、as toの意味「~に関して」を活用した例文です。例文の意味は「私は彼に先日起こったことに関して驚いています」となります。
今回の例文ではas toを文中に使用してある事柄に対する自分の意見を述べる形になっています。
会話文例
(彼に先日起こったことに関して驚いているよ。)
(ええ、僕はそれについて知らないんじゃないかなぁ。何があったの?)
as toを使った例文③
as toの「~に従って、~によって」という意味を活用すると、この例文のように「絵は特徴と色によって選ばれました」と表現することもできます。
文中でas toを使用し、対象物が何によって選ばれたのかを説明する役割を果たしています。
会話文例
(絵は特徴と色によって選ばれました。 )
(素晴らしい。すごく素敵に見えます。)
as toを使った例文④
最後にご紹介するのは、as toの「~に従って、~によって」という意味を活用した例文です。例文の意味は「私達の先生は成績に従って生徒を2つのグループに分けました」となります。
こちらのas toも一つ前の例文と同様、文中で用いグループを何に沿って分けたかを説明しています。
会話文例
(どうやって生徒達を分けたんですか? )
(私達の先生は成績に従って生徒を2つのグループに分けました。)
as toを使う際の注意点
今回取り上げているas toと形も意味も似た表現に「as for」があります。この2つの表現は意識していないと混同しやすいため、注意が必要です。以下から、この点について詳しく解説していきます。
「~に関して」の意味で使用する際as toは物のみ、as forは物と人の両方に使える
語源を学ぶことは、英単語や英語表現に対する更なる理解に繋がります。以下から、as toを構成する2つの単語それぞれの語源について一緒に学んでいきましょう。
as toの語源
語源を学ぶことは、その単語や表現への更なる深い理解に繋がります。以下から、as toを構成している2つの単語のそれぞれの語源について一緒に学んでいきましょう。
as toの語源は古英語「alswa」、「to」
単語asの語源は古英語「alswa」、toの語源は「to」とされています。それぞれ、「全くもってそうだ、概ねそうだ、文字通り、全てそうだ」、「~の方向で、~の目的で、更に」の意味を持っていました。
どちらも現代の単語の形と意味に共通する部分が多く、面白いですね。
as toと意味が似ている単語
ここまで、as toの意味と使い方、具体的な例文に発音・使用の際の注意点と様々な角度からこの表現について解説してきました。
最後にas toと意味が似ている類語・類似表現をいくつかご紹介していきます。英語での表現力UPを目指すのにも、類語や類似表現を覚えて使っていくのは非常に役立ちます。ぜひ最後まで読み進めてみてください。
about
最初にご紹介するのは、「~について、~に関して」の意味を表す「about」です。as toよりもよりカジュアルな響きを持ち、日常生活のあらゆる場面で登場します。
aboutを使った会話文例
(来週に予定されている会議について話す必要があります。)
(そうだな。いつ頃都合が良さそうかな?)
regarding
次にご紹介するのは、同じく「~について、~に関して」の意味を表す「regarding」です。aboutと比べるとフォーマルで丁寧な響きになるため、ビジネスなどで良く使用します。
regarding を使った会話文例
(この件に関しては、また進捗状況を教えてください。)
(そうします。)
according to
最後にご紹介するのは、「~に従って、~によって」の意味を表す「according to」です。少し硬い響きのある表現です。
according to を使った会話文例
(この本によると、水は飲みすぎちゃいけないらしいよ。)
(本当?興味深いね。)
まとめ
今回ご紹介したas toは、文頭・文中どちらに配置するかで意味を使い分けながら2つの意味を表せる便利な英語表現です。
ぜひあなたも実際の英語での場面で積極的に活用してみてくださいね。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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