by the wayは、会話の中で話題の転換を行いたい時に使用する熟語としてよく知られています。海外映画やドラマのセリフなどにも度々登場するため、どこかで耳にしたことがある!という方も多いでしょう。
今回の記事では、そんなby the wayという熟語について徹底解説していきます。記事後半では使用の際の注意点や類語についても学べます。
この熟語を今まで何となくぼんやりとしか理解できていなかったという方は、意味と使い方が明確となり、実際の会話にも活用できるようになるでしょう。
ぜひチェックしてみてください。
by the wayの意味
熟語のby the wayには、実は大きく分けて3つの異なる意味があります。話題の転換時に使用するイメージが強いこの表現ですが、他の意味についても詳しくご紹介します。
ついでながら、ところで
最初にご紹介するには、by the wayの「ついでながら、ところで」という意味です。この意味が最もよく知られている、話題の転換時に使用される意味となります。
話題を転換する目的ではありますが、基本的には話の途中でその前の話題に関連した他の話題に移る際に使用するのが前提です。またその転換後の話題は、しばしば重要度の高いものであるとされます。
例えば、「ところで、新しいレストランには行ってみられましたか?」、「ところで、お嬢さんはお元気ですか?」などの例文内、「ところで」がこby the wayに当たります。
ついでの話で
by the wayには、「ついでの話で」という意味もあります。最初にご紹介した意味に似ていますが、少しニュアンスが異なり、本題とは外れた他の話題に触れる際に使用します。
例えば、「しかしこれはついでの話です」、「彼はそれはついでの話だと言いました」内、「ついでの話」の部分をby the wayが担います。
旅行などの途中に
最後にご紹介するのは、by the wayの「旅行などの途中に」という意味です。先の2つの話題の転換に関わる意味とは異なり、文字通り何か旅程の途中にという意味を表します。
例えば、「私は途中で彼女に会いました。」、「私達は彼を途中で見かけました」内、「途中で」がby the wayに当たります。
しかし、英語で「旅行などの途中で」と表現する際は、「on the way」とする方がより自然です。口語で使用する際はぜひこちらの表現を使用するようにしてください。
by the wayの発音・読み方
それではここから、by the wayの発音と読み方を確認していきましょう。
by the wayの発音記号
発音記号にすると、は「bái ðə wéi」と表記されます。
by the wayの発音・読み方
by the wayの発音・読み方は、日本語で「バァイ ザァ ウェイ 」となります。
まず、最初の「bái」の部分は「b」の音を唇を閉じて息を一瞬止め、そこから急に息を吐き出すようなイメージで勢いよく「ブッ」と出します。「ai」は口を広く開け、発音の終わり部分では口を狭くして「アィ」と出します。この2つの音を組み合わせると、「バァイ」となります。
次に、「ðə」はまず「ð」を舌先を上の前歯で軽く噛むようにして当て、その隙間から勢よく「ズ」と出します。「ə」は口を大きく開けずに曖昧な「ア」と発音、これらを合わせると「ザァ」の音になります。
最後に、「wéi」の部分です。まずは「w」は唇を丸くして前に突き出すようにし、「ウ」と短く音にします。次の「ei」は日本語のエの音を出す時より若干舌を緊張させた状態で、発音の終わりでは口を狭くするようにして「エィ」と出します。wの音と組み合わせると「ウェイ」となります。
特に「ð」と「w」の音は日本人にとっては馴染みのない、英語特有の音です。ぜひこちらの解説を参考に、何度も発音練習を重ねてみましょう。
by the wayの使い方と例文
ここまで、熟語by the wayの大きく3つに分かれた意味と、発音のポイントについて解説してきました。
以下から、まずはこの熟語の使い方を学ぶ際のポイントと実際の例文をご紹介していきます。より実践的な活用を目指していきたいという方は、ぜひ読み進めてみてください。
by the wayの使い方
by the wayは、話題の転換時に使用する際の使い方を重点的に学ぶことをおすすめします。理由は単純に、英語での会話でもこの意味で使うことが圧倒的に多いからです。
特にこの熟語を使う前後の話題がどのような内容なのか?に着目しながら例文・会話例を確認してみましょう。他の意味を活用した例文も提示しますが、この部分は余裕があれば覚えて参考にする程度でOKです。
by the wayの例文
早速以下から、それぞれの意味ごとに具体的な例文をご紹介していきます。
新たに学習した単語や熟語は、綴りや意味を暗記しただけでは会話で使えるようにはなりません。意味と使い方を理解した上で、実際に会話で使える例文の形まで落とし込んで暗記することをおすすめします。
ぜひ自分だったらどんな場面で使用するだろう?というより積極的な視点を持って以下を読み進めてみてください。
by the wayを使った例文①
最初にご紹介するのは、ぜひこの機会にマスターしておきたい、「ついでながら、ところで」の意味を活用した例文です。会話の途中で話題の転換を行いたい際に活用できます。
例文の意味は「ところで、あなたはクリスに会ったことがありますか?」となります。
以下の会話文例のように、前の発言者の内容にある程度関連した、重要度のある話題に話を転換したい際に使用するのが基本です。
両者の話題があまりにかけ離れている場合はこの熟語は使用できませんので、その点には注意してください。
会話文例
(この週末パーティーに行こうかどうか迷ってるんだよね。)
(ところで、クリスには会ったことあるっけ?今回パーティーに来ると思うんだけど、君たちは馬が合うと思うんだ。)
by the wayを使った例文②
次にご紹介するのは、by the wayの「ついでの話で」の意味を含む例文です。例文の意味は、「これはついでですが、先日とても良いレストランを見つけました」となります。
この意味で使用する場合も、本題とは外れながらもある程度話の流れに関連した話題に移る際にのみ使用するようにしましょう。
会話文例
(ついでなんだけど、この前とても良いレストランを見つけたよ。)
(いいね!どこの?)
by the wayを使った例文③
最後にご紹介するのは、by the wayの「旅行などの途中に」の意味を含む例文です。意味は、「私は途中で彼の彼女に会いました」となります。
ただ、先述した通り同じ意味を表す際、特に口語ではon the wayと表現する方がより一般的です。汎用性はそれほど高くありませんが、口語以外の表現などで目にすることがあるかもしれません。余裕がある方は覚えておきましょう。
会話文例
(あら今日は帰りが早かったのね。どんな一日だった?)
(まぁまぁだね。ケンを覚えてる?途中で彼の彼女に会ったよ。)
by the wayを使う際の注意点
by the wayを使用する際、話の転換時に使用される他の表現との違いをしっかり認識し、それらと使い分けることが重要となります。以下から、この点について詳しく解説していきます。
類似表現「anyway」、「anyways」などとの違いに注意
by the wayと同様、話の転換時に使用される類似表現に「anyway」、「anyways」があります。どちらも「とにかく」という意味で用いられ、後者のanywaysはインフォーマルな形としてネイティブの間ではスラング的に用いられます。
anyway、anywaysの使用時に重要なのが、それぞれの言葉を使用した後の話題の内容です。両者は基本的に、今トピックとなっている話題から、全く新しい話題に移る場合に使用します。
このため、これら2つの表現は会話の内容をまとめる、脱線した話を元の話に戻す、会話を終わらせる合図などの目的で使用します。
一方、先述した通り、by the wayは基本的に先述のトピックに関連した別の話題に移行する際に使用します。この表現には「とにかく」という意味はなく、あくまでも「ところで」と何か関連する別の情報を付随する目的で使用します。
それぞれの表現は、日本語に訳すと意味が識別しづらくなるため、混乱しやすいポイントと言えます。ぜひこの機会にそれぞれの意味と使い方をしっかり識別し、正しく使いこなせるようにしていきましょう。
by the wayと意味が似ている単語
ここまで、by the wayの意味や使い方、発音・使用の際の注意点について解説してきました。最後に、この表現と意味が似ている単語や表現、いわゆる類語をご紹介します。
英語での表現力UPを図るために、類語を覚えて語彙力強化を行うことは非常に有効です。ぜひあなたも、類語も一緒に覚えることで表現力豊かな英会話を実現してみてください。
incidentally
最初にご紹介するのは、副詞で「ところで、ついでに」という意味を表す「incidentally」です。通常、文頭でコンマと共に使用します。
ただ、この類語はby the wayに比べてかなりフォーマルな響きがあります。そのため、友人や家族などカジュアルな間柄での会話には適しません。日本語にすると、「ついでに申しますと」という響きになります。
incidentallyを使った会話文例
(ついでに申しますと、私はアメリカ人ではなく、日本出身です。)
(ええ、本当ですか?アメリカン人かと思いましたと!英語がお上手なんですね!)
on a different note
次にご紹介するのは、特に文語でフォーマルな響きを持つ「on a different note」です。意味は、「余談になりますが、話は変わりますが」となります。
メールや手紙などの書き言葉で丁寧に話の転換を行う際に使用します。
on a different noteを使ったe-mail文例
(話は変わりますが、あなたのプロジェクトの進展はどうですか?)
(実はとても良く進んでいます。あなたのプロジェクトはいかがでしょう?)
to change the subject
最後にご紹介するのは、「to change the subject」です。「話は変わりますが」という意味で使用します。by the wayに比べ、先に出たトピックよりも関連性の低い話題に移りたい際に使用する傾向にあります。
ご紹介した他類語と同様、少し丁寧な響きがありますが、ビジネスなどより形式ばった場では口語でも使用可能です。
to change the subjectを使った会話文例
(話は変わりますが、私達の来月のプランはどんな感じでしょうか?)
(すでに概略はできています。)
まとめ
いかがでしたか?by the wayという熟語表現は、話題の転換を行う際に日常会話のレベルでも大変よく使用される表現です。
他の類似表現、類語との意味や丁寧さの違いを認識して使い分ける必要はありますが、それがクリアできれば適切な形で自分から会話をリードすることも可能になります。
ぜひあなたも当記事内容を参考に、by the wayを使いこなしてみましょう。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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