from now onは、日常会話レベルのやり取りの中でも良く使われる表現です。これまでネイティブとの会話の中で何度か耳にしたことがある、という方も多いでしょう。
今回の記事では、そんなfrom now onの意味や使い方について詳しく解説していきます。記事後半ではこの表現を使用する際の注意点や語源、類語についても学べる構成です。
ぜひ最後までチェックしてみてください。
from now onの意味
from now onは文脈によって色んな意味に訳すことができますが、大きく分けて2つの意味に分けて考えると整理しやすいです。
それぞれの意味を以下からご紹介していきます。
これから先、これから先ずっと
最初にご紹介するのは、from now onの「これから先、これから先ずっと」という意味です。今の時点から未来に向けて、ある程度その状態や状況が続くことを描写する際に使用します。
例えば「今からが楽しみです」、「これから先もその作業をお願いします」などの表現でこの意味を活用できます。
以降、この後、今回から、今後
from now onの意味として次にご紹介するのは、「以降、この後、今回から、今後」です。現時点から区切りを付けて、その後の状態や状況を表す際に使用します。
例えば「ここからは下りになります」、「これから暑くなりますね」、「これから頑張ります」などの文にこの意味を使用できます。
from now onの発音・読み方
それではここから、from now onの発音と読み方を確認していきましょう。
from now onの発音記号
発音記号にすると、from now onは「frʌ’m náu ɑ’n」と表記されます。
from now onの発音・読み方
from now onの発音・読み方は、日本語で「フロォム ナァウ オン(ヌ)」となります。
まず最初の「フロォム」の部分は「f」を上の前歯を軽く噛む感じで下唇に当て、隙間から「フ」と出します。
「rɔ’」は「r」を舌先を内側に巻き、口のどこにも触れない形で「ル」に似た音を出します。「ɔ」は口を大きく開いた後、唇を丸く前に突き出しながら短く「オ」と発音します。これら2つの音を合わせると「ロォ」となります。
「m」は口を閉じて息を一瞬止め、鼻から出すような意識で「ム」と発音します。以上の音を全て合わせると「フロォム」の発音になります。
次に、「ナァウ」はまず「n」の部分を舌先を前歯のすぐ後ろの歯茎に付け、息を一瞬止めて鼻から出すような意識で「ヌ」と出します。「au」は口を大きく開けて発音を始め、最後に唇を丸めて前に突き出して「アゥ」と発音します。これらを合わせて「ナァウ」とします。
最後に「オン(ヌ)」は「ɔ’」と「n」をそれぞれ先ほどの要領で「オ」、「ン」と発音し、合わせて「オン(ヌ)」の音とします。
特にf、r、n、mの音は日本語にはない英語特有の音なため、正しい発音に近づくためには何度も練習が必要です。
ぜひ上記のポイントを参考に取り組んでみてください。
from now onの使い方と例文
ここまで、from now onの大きく2つに分けた意味と、発音のポイントについて解説してきました。
以下からまずこの表現の使い方を整理する際のポイントのまとめと、具体的な例文をいくつかご紹介していきます。
from now onの使い方
from now onは先にご紹介した通り、文脈に合わせて適切な言葉を選ぶ必要があるものの、基本的にはその時点から未来で継続するもの、現時点からの区切りの意味のどちらかになります。
このため、例えば意味を取る場合はその文脈ではどちらの意味を表すのだろう?という点に焦点を合わせると分かりやすいでしょう。
from now onの例文
それでは早速以下から、from now onを使った具体的な例文を複数ご紹介していきます。
やはり新たな表現も単独でその形と意味を暗記するより、例文というより具体的な形で暗記した方が記憶にも残りやすいためおすすめです。
from now onを使った例文①
最初にご紹介するのは、from now onの「これから先、これから先ずっと」という意味を活用した例文です。例文の意味は、「今からが楽しみです」となります。
会話文例
(今からが楽しみです。)
(はい、ここで働くのは楽しいものになると思いますよ。)
from now onを使った例文②
from now onの「これから先、これから先ずっと」という意味を使って、「これから先もその作業をお願いします」という表現もできます。
この例文もfrom now onが今の時点から未来に向けて、ある程度その状態や状況が続くことを描写する役割を果たしています。
会話文例
(これから先もその作業をお願いします。)
(分かりました。そうします。)
from now onを使った例文③
次にご紹介するのは、from now onの「以降、この後、今回から、今後」を活用した例文です。例文の意味は、「ここからは下りになります」となります。
この例文内では、from now on が現時点から区切りを付けその後の状態や状況を表す役割を果たします。
会話文例
(ここからは下りになるので、気を付けてくださいね。)
(まぁ、忠告をありがとう!)
from now onを使った例文④
from now on「以降、この後、今回から、今後」の意味を活用すると、「これから暑くなりますね」という例文も作れます。
この例文もfrom now on が現時点から区切りを付けその後の状態や状況を表す役割を果たします。
会話文例
(わぁ。もう8月だなんて信じられない。)
(分かります。これから暑くなりますね。)
from now onを使った例文⑤
最後にご紹介するのは、from now onの「以降、この後、今回から、今後」の意味を使った「これから頑張ります」という意味を表す例文です。
直近2つの例文と同様、from now onは現時点からの区切りとその後の状態・状況を表します。
会話文例
(これから頑張ります。)
(期待してますよ。頑張って。)
from now onを使う際の注意点
from now onの意味をnowの意味と混同して使用するということが良くありますので、注意しましょう。以下からこの点について詳しく解説していきます。
from now onとnowの意味と使い方をしっかり区別しよう
先述した通りfrom now onは、基本的に現時点から未来に何らかの状態・状況が継続すること、また現時点からあえて区切りを付けてそれ以降の未来の状態・状況を表す際に使用します。
一方で、nowにはシンプルに「今」という現時点しか表せません。ただ、日本語では表現によっては例えば「今から映画を見るんだけど、一緒に観ない?」というように、「今から」という言葉を使うため、これをfrom now onと誤って英語にしてしまう間違いが良くあります。
日本語では「今から」という言葉を使用しますが、英語的には「今映画を観る」ので、この例文では「We’re going to watch a movie now. Do you want to watch with us? 」とするのが適当です。
このように、英語の表現の中にはそのまま日本語通りに直訳すると英語では表す意味がズレてしまうというものが沢山ありますが、日本語の今からと英語のfrom now onはその典型です。
ぜひそれぞれの言葉が表す本質的な意味に着目し、正しい使い分けを目指していきましょう。
from now onの語源
語源を知ることで、その表現や単語に対するより深い理解を深めることができます。今回は、from、now、onという3つ単語それぞれの語源について学んでいきます。
from now onの語源は古英語「fram」、古英語「nu」、古英語「on」
まず、fromの語源は「時間や空間上での離脱や離れる動き」という意味を表す古英語「fram」とされています。
nowの語源は古英語「nu」で、「この時に、この瞬間に、直ちに」という意味を表していました。最後に、onの語源は「~の上に」を表す古英語「on」です。
このように、from now onを構成するそれぞれの単語の語源は形も意味も現代のものと非常に近いということが分かります。
語源のそれぞれの意味を繋げると先述したfrom now onの意味もぼんやり浮かび上がってくるのでおもしろいですね。
from now onと意味が似ている単語
ここまで、from now onの意味や使い方、発音・使用の際の注意点や語源について詳しく解説してきました。ここからは、from now onと意味が似ている表現、いわゆる類語表現をいくつかご紹介していきます。
語彙力UPを目指すためにも、積極的に類語表現を覚えていくというのはとても効率的な方法です。ぜひ最後までチェックしてみてください。
thence
最初にご紹介するのは、副詞で「そこから、その時から、それ以来」の意味を表す「thence」です。
from now on「以降、この後、今回から、今後」の意味の類語として使えますが、かなり硬く古い言い回しなため、from now onの方が口語で使う汎用性は高いと言えます。
thence を使った会話文例
(そこから自然な結論は続くわけです。)
(非常に興味深い。)
thus
次にご紹介するのは副詞で「だから、従って」の意味を表す「thus」です。この単語もfrom now on「以降、この後、今回から、今後」の意味と似た意味として使えます。
thenceほどではないですが、thusも硬いイメージの強い単語なので口語というよりは書き言葉などで目にすることが多いでしょう。
thusを使った会話文例
(そういう訳で彼らは彼女は有罪だと判断したんだ。)
(あらまぁ!それはショッキングね。)
from here
最後にご紹介するのは、「ここから先は、ここからは」の意味を表す「from here」です。この表現もfrom now on「以降、この後、今回から、今後」の類語として使えます。
from here を使った会話文例
(待ってよ!歩くのが早すぎるわ。)
(おいで!じきそこだよ。)
まとめ
from now onはnowとの使い分けに注意する必要はありますが、口語でも使えると本当に便利な表現の一つです。
類語表現もプラスして活用できるようになれば、表現の幅も拡がります。ぜひあなたも、当記事内容を参考にして様々な場面でこの表現を活用してみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
最新記事 by リー 木嶋 実有紀 (全て見る)
- ネイティブ相手に今日から使える!in caseの意味と使い方 - 2024年5月20日
- ネイティブ相手に今日から使える!i wonderの意味と使い方 - 2024年5月6日
- ネイティブ相手に今日から使える!you are welcomeの意味と使い方 - 2024年4月24日