had betterは、相手への忠告を意味する英語表現です。
日常生活の中でも時々登場し、実際の英会話の場面で一度は耳にしたことがあるでしょう。
今回の記事では、そんなhad betterの意味や使い方を中心に、記事後半では使用の際の注意点や語源、類語にも触れながら詳しく解説していきます。
「今まで何となくしか理解していなかった表現を今一度、しっかり理解して活用していきたい」そんな方は、ぜひ参考にしてみてください。
had betterの意味
今回ご紹介するhad betterには、基本的には一つの意味しかありません。以下から、その意味について詳しく見ていきます。
~した方が良い
had betterには「~した方が良い」という意味で使います。ただし、直訳した日本語と英会話ではイメージが異なるので注意が必要です。
英会話では、相手に柔らかく助言するというよりも警告や忠告といった強いイメージとして伝わります。そのため「~した方がいいかも」「~した方が良いと思うな」という、ちょっとしたアドバイスとして使うときには適していません。
「~したほうがいい(さもないと)」「~すべきだ」と強く助言をしたいときに用いるといいでしょう。
had betterの発音・読み方
それではここから、had betterの発音と読み方を確認していきましょう。
had betterの発音記号
発音記号にすると、had betterは「həd bétər」と表記されます。
had betterの発音・読み方
had betterの発音・読み方は、日本語で「ハァドゥ ベェタァ(ル)」となります。
<had(həd)>
- 「h」は、後にある母音と同じ口の形にして、ハ行の発音をします。この音は単語の終わりには来ません。
- 「ə」は、あまり強調せずに「ア」と発音します。
- 「d」は、舌の先を前歯の裏側につけます。勢いよく「ドゥ」と破裂させるように発音します。
ここまで続けて「ハァドゥ」となります。
<better(bétər)>
- 「b」は、唇を閉じて息を止めます。そこから「ブッ」と唇を破裂させるように発音します。
- 「e」は、口を左右に少し大きめに広げて「エ」と発音します。
ここまでで「ベェ」となります。
- 「t」は、舌の先を前歯の裏側につけます。そこから「トゥ」と破裂させるように発音します。
- 「ə」は、あまり口を開けずに「ア」と発音します。
ここまでで「ベェタァ」となります。
- 「r」は、舌の先を内側に巻いて、「ア」と「ル」の間のような音を出します。
ここまで続けて「ベェタァ(ル)」となります。
had betterの使い方と例文
ここまで、had betterの基本的な意味と発音のポイントについて解説してきました。
以下からは、まずはこの表現の使い方のポイントのまとめと具体的な例文をいくつかご紹介していきます。
had betterの使い方
had betterは、助動詞のような役割で使われているため「had better」+動詞の形がほとんどです。
意味は「~した方が良い」となりますが、アドバイスというよりも忠告や命令といったイメージになることを理解しておきましょう。
親が子供に注意するときや、間違ったことをしている友人に忠告するといったイメージです。
また、実際の会話では「had」を短縮して「’d better」とするのが自然でしょう。
had betterの例文
それでは早速以下から、had betterを使った例文を含む会話文例をいくつかご紹介していきます。
新たに学んだ英単語や英語表現は、意味や使い方を確認しただけではなかなか覚えられません。実際に具体的な例文や会話文例という形に落とし込んで覚えると記憶にも残りやすくなるため、おすすめです。
以下から内容を確認してみましょう。
had betterを使った例文①
最初にご紹介するのは、
「宿題を終わらせるべきだ」の意味を表す例文です。
「~すべきだ」という強い助言になります。
会話文例
(今夜は家にいて宿題を終わらせるべきだよ。)
(わかった。今夜は家にいるわ。)
had betterを使った例文②
次にご紹介するhad betterを使った例文は、「もうそんなそんなことはするなよ」という意味です。
日本語訳でもわかるように、警告や忠告といった強いイメージを伝えるときに使えます。
会話文例
(もうそんなことするなよ。)
(申し訳ない。もう二度としない。)
had betterを使った例文③
最後にご紹介するのは、「もう行かなくちゃ」の意味を表す例文です。
相手との話を打ち切るときに使える英会話です。
会話文例
(約束の時間になる。もう行かなくちゃ。)
(引き留めてしまって申し訳ない。)
had betterを使う際の注意点
had betterの語形は過去形ですが、過去を表すことができません。had betterは近い未来や現在完了形、現在進行形として用いられるので注意しましょう。
「どうしたい?」の意味で使われる「What do you wanna do?」
had betterには、「yestaday」などの過去を示す言葉を使えません。
「You’d better tell her now at once.」(彼女には今すぐ伝えたほうがいい)
「You’d better tell her tomorrow.」(彼女には明日伝えたほうがいい)
といった現在や未来を示す言葉は使えます。
また、「have+過去分詞」の現在完了形、「be動詞+~ing」の現在進行形で使えます。
had betterの語源
新たに学んだ英単語や英語表現の語源を学ぶことは、その単語・表現に対する更なる理解を深めます。
以下から、had betterを構成する3つの単語それぞれの語源について一緒に学んでいきましょう。
had betterの語源は古英語「gehæfd」、「bettra」
hadであるhaveの過去形と過去分詞の語源は古英語「gehæfd」から来ています。
haveの語源である古英語の「habban」は「所有する、経験する」という意味になります。
betterの語源は古英語の「bettra」で、「優れた品質、優秀さを持つ」という意味となります。
had betterと意味が似ている単語
ここまで、had betterの意味と具体的な例文を含めた使い方、発音・使用の際の注意点、語源について詳しく解説してきました。最後に、この表現の類語をご紹介します。
使い分けに注意をして類語も活用できるよう努力していきましょう。
should
had betterの類語としてご紹介するのは、助動詞「should」です。「should+動詞」で「~した方が良い」という意味になります。
had betterも助動詞のように使われているので同じような形で使えますが、「should」の方が少しソフトな印象となります。
had betterよりも、ちょっとしたアドバイスや提案する時に使うと良いでしょう。
shouldを使った会話文例
(彼女にすべてを伝えるべきだよ。)
(わかった。あなたのアドバイスに従うよ。)
ought to
「ought」も助動詞で、「ought to+動詞」の形で使います。
意味は「~するべき」で、当たり前のことをアドバイスするときに用いられる表現です。
「ought to」は、「should」と比べると、客観的な基準が含まれるニュアンスになります。
主観的な基準でアドバイスする「should」よりも少し強めな言い方となり、助言のニュアンスとしては「should<ought<had better」の順で強くなります。
ought toを使った会話文例
(今夜、宿題を終わらせるべきだよ。)
(わかった。そうするよ。)
need to
「need」は動詞で、「need to+動詞」の形で使います。
直訳すると「~する必要があります」となり、「~しなければならない」という必要性が強いニュアンスとなります。
need toを使った会話文例
(彼と仲良くなりたいなら、彼と話さなければならないよ。)
(あなたの言うとおりだと思う。)
まとめ
今回取り上げたhad betterは、「~した方が良い」という意味の会話の中では、かなり強い助言、忠告といった使われ方をします。
相手にアドバイスするときは、伝えたいニュアンスによって「should」や「ought to」などと使い分けるようにしましょう。
ぜひあなたも当記事の内容を参考に色んな場面で活用してみてください。
笠原大輔
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