preventは、「prevent A from B」などの熟語の形でよく使用される単語として知られています。ビジネスの現場や、ネイティブとの日常生活の中で耳にしたことがある方も多いでしょう。
今回の記事では、そんなpreventの意味や使い方を具体的な例文も交えながら解説していきます。発音のポイントや、使用する際の注意点についても学べる内容となっています。
当記事の内容を学ぶことで、preventという単語の意味や使い方がはっきりし、ネイティブとの英語での会話に活用することが可能となります。
ぜひ、チェックしてみてください。
preventの意味
preventには、他動詞として大きく分けて4つの意味が存在します。
特に、最初にご紹介する3つの意味は、日本語にすると似通った響きになるため、英語の形をしっかり覚えて識別するようにしましょう。
早速以下から、preventのそれぞれの意味についてご紹介していきます。
~を起こらないようにする、予防する、防止する
この意味でpreventを使用する場合、直後に名詞の形で目的語を置きます。
例えば、「彼の行動がそのプロジェクトを起こらないようにした(妨げた)」という文章内、「を起こらないようにした(妨げた)」がpreventにあたります。
~が・・・することから防ぐ、~を妨げて・・させない
この意味でpreventを使用する場合、形は「prevent+目的語+from+…ing」となります。
例えば、「彼らは、火の手が広がらないように防いだ」という文章内、「が広がらないように防いだ」部分に「prevent+目的語+from+…ing」を使用します。
~が・・・するのを妨げる、~が・・・しないようにする
この場合、「prevent+目的格+…ing」の形で表します。目的格とは、主格・所有格と並ぶ格の一つで、名詞、または名詞句が動詞の目的語になっている関係のものを指します。
例えば、「私たちは、噂が広まらないようにする」という文章内、「が広まらないようにする」にこの「prevent+目的格+…ing」の形を使用します。
人を止める、差し止める
最後にご紹介するpreventの意味は、先に挙げた3つの意味に比べて非常に分かりやすいものです。preventの直後に、目的語となる人を置きます。
例えば、「私が彼女を差し止める前に、彼女は部屋に入ってきた」の文章内、「彼女を差し止める」部分にpreventを使用しましょう。
preventの発音・読み方
それでは以下から、preventの発音と気になる読み方のポイントをチェックしていきましょう。
preventの発音記号
発音記号で表記すると、preventは「privént」と表記できます。
preventの発音・読み方
preventの発音・読み方を日本語にすると、「プリヴェントゥ」となります。
まず最初の「p」の音を、口を閉じた状態から勢いよく「プ」と短く発音する形で出します。
次に、「ri」を舌の先をどこにも触れないように注意して内側に巻き、「ル」と短く発音した後、すぐに口の形を横に開きながら「エ」と「イ」の間の音が出るようにして発音します。
「vé」の部分は、上の前歯で下唇を軽く噛み、その隙間から「ヴ」と息を出し、直後に唇を左右に引きながら「エ」と発音して出します。
最後に、「t」を下の先を前歯の裏につけ、勢いよく「トゥ」と発音します。
ポイントは、日本語にはない「r」、「v」、「t」の音に留意して発音することです。上記の発音の仕方を参考に、何度も練習してみましょう。
preventの使い方と例文
ここまで、preventの4つの意味と発音、発音のポイントについてまとめてきました。
以下からは、preventの使い方のまとめと実際の例文をご紹介していきます。より実践的にこの言葉を使っていきたいと願う方はぜひチェックしてみてください。
preventの使い方
preventには、複数の似た意味が存在するため、文章の形ごとに使い方を整理するのがおすすめです。例文内の形に特に注意しながら、使い方を学んでいきましょう。
preventの例文
それでは以下から、preventの使い方を具体的な例文を示しながら解説していきます。
新たな単語を単独で覚えるだけでなく、実際の会話でも使用される例文の形にして暗記するのは大変効率の良い方法と言えます。
日常生活の、どんな場面で例文を使うことができるだろう?と具体的なイメージを思い描きながら、読み進めてみてください。
preventを使った例文①
preventが持つ「~を起こらないようにする、予防する、防止する」の意味を使用した例としてご紹介するこの例文は、「それはその病気の進行を防止します」という意味を表します。
例えば、海外の病院に赴き、診察の後で処方された薬の役割について確認したい場合などに使用すると効果的です。
会話文例
(その薬はどんな役割を果たすのでしょう?)
(その病気の進行を防止するのです。)
preventを使った例文②
「prevent+目的語+from+…ing」の形で、「~が・・・することから防ぐ」の意味を表すこの例文は、「彼らはその火の手が広がるのを防いだ」という意味を持ちます。
例えば、テレビのニュース番組で、ある地域の火災発生について取り扱っているといましょう。
その際、ある人が、現場で起こったことの一部始終をレポーターに説明している場面を思い浮かべてみてください。
会話文例
(目撃したことをご説明頂けますか?)
(沢山の消防士が駆けつけるのを見ました、そして彼らはその火の手が広がるのを防いだんです。)
preventを使った例文③
この例文は、「prevent+目的格+…ing」の形で「~が・・・することを妨げる」という意味を表します。例文全体の意味は、「彼女は、学校で噂が広まらないようにしようとした」です。
会話文例
(それで、次に何が起きたの?)
(彼女は、学校で噂が広まらないようにしたんだ、まぁ、それも遅すぎたけどね。)
preventを使った例文④
最後にご紹介する例文は、「私が彼女を差し止める前に、彼女はそのドアを開けて入ってきた」という意味を表します。
会話文例
(なぜ君は彼女を中に入れてしまったんだ?)
(僕が彼女を差し止める前に、彼女はそのドアを開けて入ってきてしまったんだよ。)
preventを使う際の注意点
preventを使用する際に注意したいのは、この言葉が持つコアな意味やニュアンスです。preventは、基本的に「未然に~が起こることを防ぐ」という予防の観点が含まれます。
この、「未然に防ぐ」というニュアンスが重要で、preventには例えば、avoidのように、「何かが起こる直前で避ける」という意味はありません。
以下から、上記について詳しく解説していきます。
avoidなどとの意味の混同
preventのよくある間違った使い方として、「avoid」の意味との混同が挙げられます。avoidには、実はpreventにはない「何かを避ける」という意味があります。
例えば、「I prevented the bullet.」は、「私はその銃弾を未然に防いだ」という意味になります。一方、「I avoided the bullet.」は、「私はその銃弾を避けた(かわした)」という意味になるのです。
上記の例の通り、preventには「何かが起こる前に、未然に防ぐ」という意味が、avoidには、「何かを直前で避ける」という意味があります。
日本語にすると、どちらも同じような意味に訳せるので混同しがちですが、ぜひこの2つの単語のコアな意味とニュアンスの違いを知って、正しく使い分けましょう。
preventの語源
英単語の語源を知ることは、その単語の意味や使い方をより深く理解することに繋がります。ここからは、興味深いpreventの語源について学んでいきましょう。
preventの語源は接頭辞「pre」と語根「vent」
preventは、接頭辞である「pre」と語根の「vent」という語源から成り立っています。
接頭辞とは、その言葉の主な意味となる語基の前に付き、意味を加える部分を指します。語根とは、単語を分析した単位のうち、最小のもので基本的な意味を表す部分です。
接頭辞のpreは、「前に」という意味を表し、語根のventは、「来る」という意味を表します。
両者の意味を組み合わせると、「前に来る」となります。これを更に言い換えると「物事の前に来る」、「予め用意する」と変化し、先にご紹介したpreventの意味、「~を予防する、防止する」に繋がります。
今回ご紹介した例のように、英語の単語の中でよく使用される接頭辞や語根の意味を覚えておくと、新たに出会った単語の意味を予測できるようになります。
可能であれば、英語のやり取りで使われる単語全てを暗記したいところですが、それは現実的に無理があります。
この理由から、英単語の語源の仕組みと意味をある程度覚え、予測力を高めていくのが効率的だと言えます。参考にしてみてください。
preventと意味が似ている単語
ここまで、preventの意味や使い方、類語などについて詳しくまとめてきました。最後に、preventに意味が似た単語(類語)をいくつかご紹介します。
新たな英単語と一緒に、その類語も学んでネイティブとのやり取りに活かすことで、表現のマンネリ化を防ぐことが可能となります。
ぜひあなたも、語彙と表現力のバリエーションUPを目指してみましょう。
keep
最初にご紹介するpreventの類語は、「keep」です。preventのコアな意味と同じく、「(誰か・何かが)何かすること、またはある状態にいることを止めさせる」という意味を持ちます。
この類語は、日常会話でよく使用されるものですので、ぜひ覚えて活用しましょう。
keepを使った会話文例
(何か気を付けておくべきことはありますか?)
(お子さんがはちみつを食べないようにしてください。)
preclude
次にご紹介するのは、「preclude」です。precludeには、「起こらないようにする、不可能にする、排除する、妨げる」などの意味があります。
以上の意味を見ただけでも、preventの類語であるということが分かります。意味は大体同じですが、precludeの方がpreventに比べて硬いニュアンスがあります。
話し言葉というより、書き言葉として使用されることの方が多いでしょう。
precludeを使った例文例
(彼はスケジュールが詰まっていたので、その結婚式に出席できなかった。)
forbid
最後にご紹介するのは、「forbid」という類語です。意味は、「禁じる、~を禁止する、許さない」となります。
以下例文のよに、preventよりも一歩踏み込み、より強いニュアンスで「~を妨げる」と表現したい際に使用することもできます。
forbidを使った会話文例
(医者には何て言われたの?)
(お酒を禁じられたよ。)
まとめ
当記事では、preventの意味や具体的な使い方について詳しく解説してきましたが、いかがでしたか?
preventは、語源からも意味が想像しやすく、類語も比較的使い分けやすい単語だと言えます。あなたもぜひ、当記事内容を参考にして、preventをネイティブとのやり取りに活用してみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
最新記事 by リー 木嶋 実有紀 (全て見る)
- ネイティブ相手に今日から使える!in caseの意味と使い方 - 2024年5月20日
- ネイティブ相手に今日から使える!i wonderの意味と使い方 - 2024年5月6日
- ネイティブ相手に今日から使える!you are welcomeの意味と使い方 - 2024年4月24日