ought toは、日常会話の中にも時々登場する英語表現です。特に文法書や英語文学書の中でこの表現を目にしたことがあるという方がほとんどでしょう。
今回の記事では、そんな英語表現ought toの意味や使い方を中心に詳しく解説していきます。記事後半では、この表現を使用する際の注意点、語源・類語についても学べる構成です。
ぜひ最後までチェックしてみてください。
ought toの意味
ought toには大きく分けて3つの意味があります。以下から、それぞれの意味について詳しく解説していきます。
~する義務がある、~すべきである
最初にご紹介するのは、ought toの持つ「~する義務がある、~すべきである」という意味です。文字通り、誰かや何かに対して義務やすべきことについて伝える際に使用します。
例えば、「辞書を使うべきです」、「彼は早めに来るべきです」などの表現にこの意味を活用できます。
~のはずだ
英語表現ought toには「~のはずだ」という意味もあります。何かに対する推量・可能性に意味を表します。
例えば、「あなたは彼の顔を見たはずです」、「そのうち物価が上昇するはずです」などの形で活用可能です。
ぜひ~した方が良いですよ
最後にご紹介するのは、ought toの持つ「ぜひ~した方が良いですよ」です。誰かに対し助言を与える際に使用します。
例えば、「タバコは止めた方が良いですよ」、「ぜひ渋谷線を利用するのが良いですよ」などの形で使用可能です。
ought toの発音・読み方
それではここから、ought toの発音と読み方を確認していきましょう。
ought toの発音記号
発音記号にすると、ought toは「ɔ‘:t tə」と表記されます。
ought toの発音・読み方
ought toの発音・読み方は、日本語で「オー(ト) トゥ」となります。
まず、「ɔ‘:t」の部分は「ɔ‘:」を口を丸い形に保ったまま軽く前に突き出し、日本語のアとオの中間のような音を意識して長めに「オー」と出します。「t」は舌先を前歯のすぐ後ろの歯茎に付け、息を一瞬止めてから勢い良く「トゥ」と出します。これらを続けて「オー(ト)」の音とします。
「tə」は「t」を先と同じ要領で「トゥ」と発音し、「ə」は口をあまり大きく開けない状態で弱く曖昧に「ア」と出します。これら2つの音を合わせると「トゥ」の音となります。
特にtの音は英語独特の音なため、何度も発音練習が必要です。上記ポイントを確認しながらあなたも何度か練習に励んでみてください。
ought toの使い方と例文
ここまで、ought toの基本的な意味と発音のポイントについて解説してきました。
以下から、この英語表現を使う際のポイントのまとめと具体的な例文をいくつかご紹介してきます。
ought toの使い方
ought toは、大きく分けて義務、推量・可能性、助言と3つの異なる意味があるため、状況や文脈の中でどの意味で取るのが適当か?を見分けるのが使い方のポイントです。
会話の流れを見極めながら、どの意味で使われているか或いは使うのかをしっかり確認して活用していきましょう。
ought toの例文
それでは早速以下から、ought toを使った例文を含む会話文例をいくつかご紹介していきます。
新たに学んだ英語表現は形と意味をそのまま暗記するだけではなかなか使えるようになりません。ぜひ、以下のような具体的な例文の形で頭に入れておき、いざという時に適切な形に応用して使うようにしてみてください。
ought toを使った例文①
最初にご紹介するのは、ought toの持つ「~する義務がある、~すべきである」の意味を活用した例文です。意味は「辞書を使うべきです」となります。
会話文例
(この言葉の意味が良く分からない気がするな。)
(辞書を使うべきだよ。)
ought toを使った例文②
ought toの持つ「~する義務がある、~すべきである」という意味を活用し、例文のように「彼は早めに来るべきです」と表現することもできます。
会話文例
(彼は早めに来るべきですよ。)
(それもそうですね。彼はいつも少しばかり遅刻ですから。)
ought toを使った例文③
次にご紹介するのは、ought toの持つ「~のはずだ」の意味を活用した例文です。意味は、「あなたは彼の顔を見たはずです」となります。
何かに対する推量・可能性に意味を表しています。
会話文例
(ジェームスって誰ですか?私は前に会ったことがありますっけ?)
(彼の顔を見たはずだよ。)
ought toを使った例文④
最後にご紹介するのは、ought toの持つ「ぜひ~した方が良いですよ」の意味を活用した例文です。例文の意味は、「ぜひ渋谷線を利用するのが良いですよ」となります。
誰かに対し優しく助言を与える際に重宝します。
会話文例
(東京を動き回るのに一番良い方法は何だろう?)
(ぜひ渋谷線を利用するのが良いですよ。)
ought toを使う際の注意点
今回取り上げている英語表現ought toには「~する義務がある、~すべきである」という意味がありますが、この意味は助動詞「should」の持つ意味とも似ているため、両者の使い分けには注意が必要です。
以下から、この注意点について詳しく解説していきます。
ought toは規則・慣例上の客観的な意見、shouldは個人的なアドバイス
英語表現ought to、助動詞shouldどちらも「~する義務がある、~すべきである」という意味になりますが、実は前者は規則・慣例上の客観的な意見を、後者はあくまでも個人的なアドバイスを意味するという違いがあります。
また、ought to を使って「~すべきだ」と伝える場合、良く考えた末の発言というよりはちょっとした思いつきのような響きになるため、堅い議論をする場などでは使用を控えるのが賢明です。
ちなみに、ought toはスラング的に「oughta」と使われることもありますが、少し乱暴な響きになるため、ビジネス他公式の場では代わりにshouldを使うことが普通です。
このように日本語に訳すと両者同じような意味になりますが、話者が意図する内容によって微妙に受け取る側が受ける印象やニュアンスが変わってきます。この点に注意して両者を使い分けましょう。
ought toの語源
新たに学んだ英単語や英語表現の語源を学ぶことは、その単語や表現へのより深い理解に繋がります。以下から、ought toを構成する2つの単語それぞれの語源について一緒に確認していきましょう。
ought toの語源は古英語「ahte」、「to」
ここまで、英語表現ought toの意味や使い方、具体的な例文に加え発音・使用の際の注意点、語源について詳しく解説してきました。最後に、この表現と意味が似ている類似表現・類語をいくつか解説していきます。
類似表現や類語を上手く活用できると、英語を話す際の表現の幅も拡がります。ぜひ色んな場面で活用する目的で最後まで読み進めてみてください。
ought toと意味が似ている単語
ここまで、英語表現ought toの意味や使い方、具体的な例文に加え発音・使用の際の注意点、語源について詳しく解説してきました。最後に、この表現と意味が似ている類似表現・類語をいくつか解説していきます。
類似表現や類語を上手く活用できると、英語を話す際の表現の幅も拡がります。ぜひ色んな場面で活用する目的で最後まで読み進めてみてください。
have to
最初にご紹介するのは、「~ねばならない、~ねばなりません」の意味を表す「have to」です。この表現も日常生活の中で良く登場します。
have toを使った会話文例
(私、夏までに本気で痩せなきゃいけないわ。)
(何言ってるのよ?そんな必要ないって!)
should
先にも取り上げた「~すべきである」の意味を持つ助動詞「should」も類語として使えます。ただ、使用の際の注意点の項で解説したニュアンスの違いに気を付けましょう。
should を使った会話文例
(今日は本当に疲れてるんだ。)
(早く帰って寝るべきよ。)
must
最後にご紹介するのは、助動詞で「~ねばならない」など義務の意味を表す「must」です。この助動詞も何らかのルールや規則に関して言及する際などに良く使われます。
mustを使った会話文例
(公益が常に優先されなければなりません。)
(理想を言えば、それは本当ですね。)
まとめ
ought toは日本人にとって少しそのニュアンスを掴みにくいという特徴はあるものの、使いこなせるようになると会話の中でも重宝します。
ぜひあなたも今回の記事の内容を参考にして、ぜひ色んな場面で活用してみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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