carry outは、日常生活・ビジネス含め様々な場面でよく登場する句動詞の一つです。どこかで見たことがある、耳にしたことがあるという方がほとんどでしょう。
そこで今回の記事では、そんなcarry outの意味や使い方について具体的な例文も含めながら分かりやすく解説していきます。記事後半では、使用の際の注意点や語源、類語も学べる内容です。
「何となく知っている表現ではあるけど、実際にどう使って良いかイマイチ分からない」そんな方はぜひ参考にしてみてください。
carry outの意味
今回ご紹介するcarry outには大きく分けて3つの意味が存在します。以下から、それぞれの意味をご紹介していきます。
計画などを実行・遂行する
最初にご紹介するのは、carry outの「計画などを実行・遂行する」という意味です。
例えば「彼女はその指示を実行しました」、「その仕事は5つの段階で遂行されました」などの表現にこの意味を活用することができます。
~を外に出す、運び出す
carry outには「~を外に出す、運び出す」という意味もあります。
例えば「彼女は3つのカバンを外に出しました」、「警察はその建物から彼を外に出しました」などの形で活用できます。
お持ち帰り用の、お持ち帰り用の食品・惣菜
arry outは形容詞として「お持ち帰り用の」、名詞として「お持ち帰り用の食品・惣菜」という意味も表します。
本来の正しい表記の形はcarry-outなのですが、日常生活レベルの会話ややり取りの場合はほぼハイフンのないcarry outの形で使用されます。また、名詞の場合は一語でcarryoutと表記されることも多いです。
例えば、「これはお持ち帰り用ですか?」、「お持ち帰り用の注文をできますか?」などの表現にこの意味を活用できます。
carry outの発音・読み方
それではここから、carry outの発音と読み方を確認していきましょう。
carry outの発音記号
発音記号にすると、carry outは「kæ’ri áut」と表記されます。
carry outの発音・読み方
carry outの発音・読み方は、日本語で「カァリィアゥトゥ」となります。
まず「kǽ」の部分は、「k」を舌の後方部分を上げそれを上あごの奥に付けて息を一瞬止め、勢いよく舌を離して「クッ」と発音します。「æ」は両頬を左右に引っ張り、口を横に開けながらアとエの中間の音を意識しながら「ア」と出します。これらを合わせると「カァ」の音になります。
次に「ri」は、「r」を舌先を内側に巻いて口のどこにも触れない形で「ル」に似た音を出します。「i」はエとイの音を意識しながらそれぞれを同時に出すような意識で「イ」と出します。これらを合わせて、「リィ」と発音します。
「au」は口を広く開けて「u」の部分で唇を丸く前に突き出す形で「アゥ」と発音します。最後に「t」の部分は、舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、一瞬息を止めてから「トゥ」と出します。
特にk、æ、r、tの音は日本語にない英語特有の音のため、正しい発音になるまでは何度も練習をする必要があります。ぜひ上記のポイントを参考に、あなたも練習に励んでみましょう。
carry outの使い方と例文
ここまで、carry outの大きく分けた3つの意味と発音のポイントについてご紹介してきました。
以下から、まずはこの表現の使い方のポイントのまとめと具体的な例文について触れていきます。より実践的な活用の方法を知りたいという方はぜひ読み進めてみてください。
carry outの使い方
carry outの持つ3つのそれぞれの意味は、文脈によって大きく変わってきます。そのため、自分が表現したい内容やこの表現を使用する際の状況をまずはよく読み取り、それに合った意味を見極めた上で使用していくのがおすすめです。
carry outの例文
早速以下から、carry outの例文をそれぞれの意味ごとに整理しながら見ていきます。
新たに学んだ単語や表現は、例文というより具体的な形に落とし込んで暗記した方が記憶にも残りやすく、実際の会話の場面でも応用しやすいためおすすめです。
自分だったらどんな場面で応用してみるだろう?という視点を持ちながら以下の内容を確認してみてください。
carry outを使った例文①
最初にご紹介するのは、carry outの「計画などを実行・遂行する」という意味を活用した例文です。例文の意味は「彼女はその指示を実行しました」となります。
carry outの直後に実行した内容を配置する形で表現できます。
会話文例
(彼女はそれをどんな風に片付けたの?)
(単純さ。彼女はその指示を実行したんだよ。)
carry outを使った例文②
carry outの「計画などを実行・遂行する」という意味を活用すると、当例文のように「その仕事は5つの段階で遂行されました」という意味を表すこともできます。
受動態の形で仕事や業務がどんな風に遂行されたかを伝えたい場合に使用すると便利です。
会話文例
(その仕事は5つの段階で遂行されたんですよ。)
(たったの5段階で?もっとすごく複雑なものになるのかと思っていました!)
carry outを使った例文③
carry outが持つ「~を外に出す、運び出す」という意味を活用すると、当例文のように「彼女は3つのカバンを外に出しました」という文章を作ることもできます。
この場合、動詞carryの「運ぶ」、前置詞outの「外に」の意味が単純に合わさってこの意味を表します。
会話文例
(あといくつカバンが残っているの?)
(1個だけだよ。彼女がすでに3つのカバンを外に出したから。)
carry outを使った例文④
carry outが持つ意味「~を外に出す、運び出す」を活用し、「警察はその建物から彼を外に出しました」と表現することもできます。
これは、3つ目の例文としてご紹介した意味と同じものの、運び出す対象が人(代名詞)になっています。この場合、「carry + 代名詞 + out」の形で配置します。
会話文例
(警察はその建物から彼を外に出したんだ。)
(そうなの?彼は何をしたの?)
carry outを使った例文⑤
最後にご紹介するのは、carry outが持つ名詞としての意味「お持ち帰り用の食品・惣菜」という意味を活用した例文です。意味は、「お持ち帰り用の注文をできますか?」となります。
先述の通り、本来の正しい表記の形はcarry-outですが、日常生活レベルのやり取りのでは多くの場合、ハイフンのないcarry outの形で使用されます。
会話文例
(お持ち帰り用の注文をできますか?)
(もちろんです。何になさいますか?)
carry outを使う際の注意点
carry outを使う際に注意なのは、他の「何かをする、行う」という意味を表す英単語や表現としっかりニュアンスを区別しなければならない点です。
この点について以下から詳しく解説していきます。
常にそれがどんな風に行われるか?に視点を置いて適切な表現を選ぼう
carry outと他似た英単語・表現を使い分けるには、その物事がどんな風に行われるのか?に視点を置いて適切な表現を選ぶ必要があります。
今回取り上げているcarry outには「計画などを実行・遂行する」という意味がありますが、この表現は文字通り何等か事前に計画を練った上で実行・遂行するという場合に使います。
一方、単純にその場で何かをする、行う場合は「do」、難しい内容の任務や命令、約束を実行する場合は「perform」を使用するのが英語では一般的です。
このように、日本語に訳すと全て「何かをする、行う」という意味になってしまいがちなものも、英語になるとその物事がどんな風に行われるか?によって微妙にニュアンスと表現の仕方が変わってきます。
この点には注意して、できるだけ適切なものを選べるように意識しておくと良いでしょう。
carry outの語源
語源を知ることは、その表現への更なる理解を深める良いきっかけになります。以下から、carry outを構成するそれぞれの英単語の語源をご紹介していきます。
carry outの語源はアングロフランス語「carier」と古英語「utian」
carry outの語源は、アングロフランス語の「carier」、古英語の「utian」からきているとされています。
動詞carryの語源である「carier」は「乗り物に乗せて運ぶこと」という意味、outの語源の「utian」は「~を追い出す、~消す」などの意味を表しました。
どちらの語源の意味も現代のものと通じる部分が多い点がとてもおもしろいですよね。
carry outと意味が似ている単語
以上まで、carry outの意味や使い方、発音・使用の際の注意点や具体的な例文、語源について詳しく解説してきました。最後に、carry outと意味が似ている単語、いわゆる類語をいくつかご紹介します。
英語での表現力豊かな会話を実現するためにも、積極的に類語も学んで暗記していくというのはとても有効です。余裕のある方はぜひ以下の内容までしっかり頭に入れて会話でも活用してみましょう。
accomplish
最初にご紹介するのは、動詞で「仕事などを成し遂げる、完成する、果たす」という意味を表す「accomplish」です。
ビジネス英語などでも時々登場する英単語なので、見覚えがあるという方も多いかもしれません。特に仕事などで努力を重ねて何かを成し遂げるという意味で使用します。
accomplishを使った会話文例
(今日は自分の仕事を完成させれなかったよ。)
(心配するなよ。明日があるさ。)
achieve
次にご紹介するのは、動詞で「仕事・目的などを成し遂げる、功績を立てる、名声を博す」などの意味を表す「achieve」です。この単語もビジネス英語や自己啓発系の文章などで良く登場します。
achieveを使った会話文例
(お若いの、自分の人生で何を達成したいんだい?)
(まだ分からないですね、まずは良い仕事を得ることかな?)
execute
最後にご紹介するのは、動詞で「職務・計画、命令などを実行する、遂行する、達成する」などの意味を持つ「execute」です。carry outや他類語に比べるとかなり硬い言い回しになりますが、希に使用されます。
executeを使った会話文例
(このプログラムは毎秒1億の命令を実行することができます。)
(わぁ!それは素晴らしいですね!)
まとめ
いかがでしたか?carry outは句動詞、そして形容詞、名詞としても使われる覚えておくと便利な表現です。特に「計画などを実行・遂行する」の意味で使用する場合は、似た意味を持つ他の単語や表現との違いをしっかり認識しておくと使いやすいでしょう。
ぜひあなたも、当記事内容を参考にして色んな場面でcarry outを活用してみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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