deal with itは、使用する際の状況によって異なる意味を持つ表現です。特に仕事に関する表現として使われることが多いので、今までビジネスの現場でこの表現を耳にしたことがあるという方も多いでしょう。
今回の記事では、そんなdeal with itの意味や使い方について具体的な例文も交えながら詳しくご紹介していきます。記事後半では、使用の際の注意点や語源、類語についても学べる内容です。
今まで何度か耳にしたことがある表現だけど、実際に自分で使うとなると自信がない、そんな方はぜひチェックしてみてください。
deal with itの意味
今回ご紹介するdeal with itには大きく分けて2つの意味が存在します。それぞれの意味を以下から詳しく解説していきます。
対応する、対処する、やる
最初にご紹介するのは、deal with itの「対応する、対処する、やる」という意味です。元々、deal with~には「~に対処する、問題などに取り組む」という意味があります。
例えば「私がやっておきますよ」、「あなたに対応を頼んでも良いかな?」などの表現にこの意味を活用できます。
我慢する
deal with itには「我慢する」という意味もあります。
これはいわゆるイディオム表現としての意味で、例えば「とにかくその仕事をやってください」、「とにかく我慢してください」などの表現ができます。
deal with itの発音・読み方
それではここから、deal with itの発音と読み方を確認していきましょう。
deal with itの発音記号
発音記号にすると、deal with itは「dí:l wíð ít」と表記されます。
deal with itの発音・読み方
まず、「díː」の部分は「d」を舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、一瞬息を止めてから勢い良く「ドゥ」と発音します。「iː」の部分は唇を横に引き、口をあまり大きく開けずに「イー」とします。これらを合わせると「ディィー」となります。
次に「l」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、そのまま舌の両側からウとルの音を同時に出すようにしながら「ル」と発音します。ここまでの音を合わせると「ディィ―ル」となります。
「wí」の部分は、まず「w」を唇を前に丸く突き出し「ウ」と発音します。「i」は日本語のエとイの中間の音を意識しながら「イ」と出します。これら2つの音を合わせて「ウィ」とします。
「ð」は舌先を上の前歯で軽く噛むようにして、その隙間から「ズ」と出します。これらの音を全て合わせると、「ウィズ」となります。
最後に「ít」の部分は、「i」を先と同じ要領で「イ」と発音し、「t」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、一瞬息を止めてから勢い良く「トゥ」と出します。これらを合わせると、「イトゥ」の音になります。
特にw、ð、tの音は日本語にない英語特有の音と言えます。ぜひ上記を参考に何度も練習に励むことをお勧めします。
deal with itの使い方と例文
ここまで、deal with itの大きく分けた3つの意味と発音のポイントについてご紹介してきました。
以下から、まずはdeal with itの使い方のポイントのまとめと具体的な例文を解説していきます。より実践的にこの表現を使っていきたいという方はぜひ参考にしてみてください。
deal with itの使い方
deal with itには、冒頭にご紹介した通り大きく分けて2つの意味がありますが、それぞれの意味を見て分かる通り使用する状況によって伝わる意味とニュアンスが大きく変わってきます。
そのため、会話の中の前後の文脈を自分でしっかり読み取って、どちらの意味で相手が伝えてきているのか、あるいは自身が相手に伝えたいのかを明確にしていくと使い分けも楽になるでしょう。
deal with itの例文
早速以下から、それぞれの意味ごとにdeal with itを使った具体的な例文をいくつかご紹介していきます。
英単語と同様、各種英語表現やイディオムもより具体的な例文という形に落とし込んで覚える方が効率も良く覚えやすいです。
このポイントを念頭に置きながらぜひ以下も読み進めてみてください。
deal with itを使った例文①
最初にご紹介するのは、deal with itの「対応する、対処する、やる」という意味を活用した例文です。例文の意味は、「私がやっておきますよ」となります。
deal with~が持つ「~に対処する、問題などに取り組む」という意味を利用し、先に話題に上った仕事や作業を代名詞のitに置き換えて使用します。
会話文例
(私がやっておきますよ。)
(本当かい?疲れてるようだけど。)
deal with itを使った例文②
deal with itの「対応する、対処する、やる」という意味を活用すると、この例文のように
「あなたに対応を頼んでも良いかな?」と表現することもできます。
この場合もitは先に話題となった仕事や作業を指した代名詞です。
会話文例
(その仕事は5つの段階で遂行されたんですよ。)
(たったの5段階で?もっとすごく複雑なものになるのかと思っていました!)
deal with itを使った例文③
deal with itのイディオム表現としての意味「我慢する」を活用すると、例文のように「とにかくその仕事をやってください」という表現も可能です。
相手に悪条件なのは分かっていながら、例えば上司という上の立場から部下に何かを指示するような場合に活用できます。
会話文例
(明日までにこのレポートを提出するなんてできるとは思えません。)
(とにかくその仕事をやるんだ。)
deal with itを使った例文④
deal with itのイディオム表現の意味「我慢する」を活用して、例文のように「とにかく我慢してください」という文を作ることもできます。
ビジネスはもちろん、親から子供に向けて何かを我慢させるような状況で使用します。
会話文例
(アイスクリームが食べたかったな!)
(とにかく我慢してね。)
deal with itを使う際の注意点
先にご紹介した例文を見ると分かる通り、特にイディオム表現として使用する際の「我慢する」という意味での使い方は相手にかなり強く聞こえるため注意が必要です。
この点について、以下から詳しく解説していきます。
優しく相手に伝えたい場合はpleaseやYou’ll have to~を上手く活用する
先述の通り、命令文の形で何も付けずに「Deal with it.」と言うと、「とにかく我慢しろよ、我慢しろよな」とかなり強い意味で伝わってしまいます。
この言い方よりも相手により優しく・柔らかく相手に伝えたい場合は、「Please deal with it.」、もしくは「You’ll have to deal with it.」などの形に応用しましょう。これだと、「こちらとしても大変なのは分かるけど、どうかお願いね」という少し柔らかい言い回しになります。
相手との良好な関係性を保つためには、その内容をどんな形やニュアンスで伝えるか?が重要になってきます。第二言語だから適当に、というのは特にビジネスの現場では通用しませんので注意してください。
deal with itの語源
英単語の語源を知ることは、その単語や表現へのより深い理解を促すことに繋がります。以下から、deal with itの表現を構成する3つの単語の語源について一緒に学んでいきましょう。
deal with itの語源は古英語「dalan」、「wid」、「hit」
deal with itを構成する3つの単語の語源は、それぞれ古英語の「dalan」、「wid」、「hit」とされています。
「dalan」は「配分する」という意味を持つ動詞、「wid」は「~に対して、反対して、~から、~に向かって、~によって、~の近くに」という意味を持つ前置詞、「hit」は三人称単数代名詞として使用されていました。
どの語源も現代のものと形はさほど変わりがなく、意味自体も共通したものが多いのがおもしろいですね。
deal with itと意味が似ている単語
ここまで、deal with itの意味や使い方、発音・使用の際の注意点や語源について詳しく解説してきました。最後に、この表現と意味が似ている単語・表現を複数ご紹介します。
英語での会話のマンネリ化を防ぐためにも、類語にも目を向けて活用していくというのは良い方法です。ぜひあなたも実際の会話で使えそうなものから使用してみてください。
handle
最初にご紹介するのは、動詞で「問題などを扱う、論ずる」などの意味を表す「handle」です。deal with itの中のdeal with~とほぼ同じ意味で使用できます。
handleを使った会話文例
(マーク、この案件扱えるかな?)
(そう思いますが。)
accept
次にご紹介するのは、動詞で「招待、申し込み・任命などを引き受ける、受託する」などの意味を表す「accept」です。ビジネスなどで申し込みに関わる内容などで良く登場する類語です。
acceptを使った会話文例
(弊社でお引き受けいたします。)
(良かったです。本当にありがとうございます。)
take care of
最後にご紹介するのは、「人や事態を処理する、切り抜ける」などの意味を表すイディオム表現「take care of」です。ビジネス、日常会話のどちらでも良く登場します。
take care ofを使った会話文例
(この仕事を今日中に片付けなければならないんだ。)
(分かりました。全力を尽くしてみます。)
まとめ
いかがでしたか?deal with itという表現は、ビジネスの現場でもよく使われます。「我慢する」の意味でイディオムとして使用する際には注意が必要ですが、覚えておくと便利な表現のうちの一つです。
ぜひあなたも当記事の内容を参考にして活用してみましょう。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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