ネイティブ相手に今日から使える!no matterの意味と使い方

ペラペラ

no matterは、通常直後に疑問詞を置いて活用する英語表現です。何かについて強調したい時などに良く用いられます。今まで、この表現をどこかで一度は見かけたことがあるという方も多いでしょう。

今回の記事では、そんなno matterの意味や使い方を詳しく解説していきます。記事後半では、使用の際の注意点や語源、類語についても学べる構成です。

今まで何となくしか理解できていなかった英語表現を今一度、きちんと理解したい!という方はぜひ最後までチェックしてみてください。

no matterの意味

no matterの基本的な意味は、共起表現としての「たとえ~でも」です。しかし、冒頭でもお伝えした通り通常は後にwhatやwhoなどの疑問詞を置いて活用します。

下記から、疑問詞と一緒に使う場合の意味5つを解説していきます。

たとえ何があろうと、起ころうと

次にご紹介するのは、「no matter how」が表す「どんなに~であろうとも」です。

例えば、「状況がいかに悪くなろうとも、彼は決して諦めません」、「どんなに忙しくても、彼女は必ず連絡をくれます」などの表現に活用できます。

たとえ誰でも

「no matter who」と表現すると、「たとえ誰でも」という意味を表します。

例えば、「彼が誰であろうと、私は負けることはありません」、「誰が何と言おうと、彼女はその大学に行きました」などの文章を作ることができます。

いつ~しようとも、いつ~したとしても

次にご紹介するのは、「いつ~しようとも、いつ~したとしても」の意味を表す「no matter when」です。

例えば、「私がいつ電話したとしても、彼は電話に出ません」、「いつ出掛けたとしても、駐車できません」などの形で活用できます。

たとえどちらを~ししようとも、どちらを~したとしても

最後にご紹介するのは、「no matter which」の持つ「たとえどちらを~しようとしても、どちらを~したとしても」の意味です。

例えば、「あなたがどちらを選択したとしても、それは正解になります」、「どちらを選んだとしてもかまいません」などの文章で活用可能です。

心配、苦労、取り越し苦労

次にご紹介するのは、no matterの不可算名詞としての意味「心配、苦労、取り越し苦労」です。

例えば、「あなたは何の心配もなくこれに挑戦できるはずです」、「彼はそのタスクを何の苦労もなくやり遂げました」など文章を作ることができます。

心配事、苦労の種

最後にご紹介するのは、no matterの可算名詞としての意味「心配事、苦労の種」です。

例えば、「彼は何て手の焼ける子供なんでしょう!」、「うちの子は本当に手が焼けます」などの形で活用可能です。

no matterの発音・読み方

それではここから、no matterの発音と読み方を確認していきましょう。

no matterの発音記号

nóu mæ’tər

発音記号にすると、no matterはnóu mæ’tərと表記されます。

no matterの発音・読み方

no matterの発音・読み方は、日本語で「ノォゥ マァタァ(ル)」となります。

まず、「nóu」の部分は「n」を舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めてから鼻から音を出すような意識で「ヌ」と出します。「ou」はほぼ日本語の音と同じ「オゥ」の音を最後に唇を丸く前に突き出しながら出します。これらを続けると、「ノォゥ」の音になります。

」の部分はまず「m」を唇を閉じてから息を一瞬止め、鼻から出すような意識で「ム」と出します。「æ」はアとエの中間の音を意識し、両頬を左右に引っ張るような形で口を横に開けながら「ア」と発音します。これらを合わせると、「マァ」の音になります。

次に、「tə」は「t」を舌先を前歯のすぐ後ろの歯茎に付け、息を一瞬止めてから勢い良く「トゥ」と出します。「ə」は口をあまり大きく開けない状態で弱く曖昧に「ア」と出します。これらを合わせて、「タァ」の音とします。

最後に「r」は舌先を内側に巻き、口のどこにも触れない形でアとルの中間のような音を目指して「(ル)とします。」

特にn、m、rなどの音は日本語にない英語特有の音のため注意が必要です。上記ポイントを参考に何度も発音の練習を繰り返していきましょう。

no matterの使い方と例文

ここまで、no matterの基本的な意味と発音のポイントについて解説してきました。以下から、まずはこの表現の使い方のまとめてと具体的な例文をいくつかご紹介していきます。

no matterの使い方

no matterは、基本的に直後に疑問詞を配置して使用する表現のため、疑問詞も含めた形と意味ごとにその使い方を整理していくのがおすすめです。

no matterの例文

それでは早速以下から、no matterを使った例文を含む会話文例をいくつかご紹介していきます。

実際の会話で活用する機会を増やすためにも、ただ表現の形や意味のみを暗記するのではなく、実際の例文や会話文例の中で活用の仕方を確認しておくと後々便利です。

自分が実際の会話で使用するならどんな場面で使えるだろう?という意識を持ってぜひ読み進めてみてください。

no matterを使った例文①

No matter what, I’ll always love him.  

最初にご紹介するのは、「no matter what」の持つ「たとえ何があろうと、起ころうと」の意味を活用した例文です。意味は、「たとえ何が起ころうと、私は彼のことを愛しています」となります。

no matterの直後に疑問詞whatを配置し「たとえ何が起ころうと」と表現しています。

会話文例
No matter what, I’ll always love him.
(たとえ何が起ころうと、私は彼のことを愛しているわ。)
Wow. Your boyfriend is a lucky guy.
(わぁ。君の彼氏は幸運な男だね。

no matterを使った例文②

No matter how bad things get, he’ll never give up.

次にご紹介するのは、「no matter how」が表す「どんなに~であろうとも」を活用した例文です。意味は、「状況がいかに悪くなろうとも、彼は決して諦めません」となります。

この例文内でもno matterの後に疑問詞howを置いて、「状況がいかに悪くなろうとも」と表現しています。

会話文例
No matter how bad things get, he’ll never give up.
(状況がいかに悪くなろうとも、彼は決して諦めないんです。)
He sounds like a very patient guy.
(彼は非常に忍耐強い男のようだね。)

no matterを使った例文③

No matter who it is, I won’t lose.

「たとえ誰でも」という意味の「no matter who」を活用すると、例文のように「それが誰であろうと、私は負けることはありません」と表現することもできます。

この場合もno matterの直後に疑問詞whoを置いて「それが誰であろうと」の部分を上手く表現しています。

会話文例
She seems like a tough one.
(彼女は強そうに思えるけどね。)
No matter who it is, I won’t lose.
(それが誰であろうと、私は負けることはないわ。)

no matterを使った例文④

No matter when I call him, he won’t answer the phone.  

次にご紹介するのは、「いつ~しようとも、いつ~したとしても」の意味を表す「no matter when」を活用した例文です。意味は、「私がいつ電話したとしても、彼は電話に出ません」となります。

この例文内でもno matterの直後に疑問詞whenがきて「私がいつ電話したとしても」の表現の補助をしています。

会話文例
No matter when I call him, he won’t answer the phone.
(私がいつ電話したとしても、彼ったら電話に出ないのよ。)
That makes sense. He has his own business.
(そうだろうね。彼は自分のビジネスのオーナーだし。)

no matterを使った例文⑤

No matter which you choose, it’ll be the right one.  

最後にご紹介するのは、「no matter which」の持つ「たとえどちらを~しようとしても、どちらを~したとしても」の意味を活用した例文で、意味は「あなたがどちらを選択したとしても、それは正解になります」となります。

この例文もno matterの直後に疑問詞whichを置いて「あなたがどちらを選択したとしても」と表現しています。

会話文例
No matter which you choose, it’ll be the right one.
(君がどちらを選択したとしても、それは正解になるよ。) )
You’re probably right.
(あなたは恐らく正しいでしょうね。)

no matterを使う際の注意点

no matter whatとno matter howを使用する場合、文脈によってはwhatever、howeverと一語に置き換えることができない場合もあるので、注意が必要です。

以下からこの注意点について詳しく解説していきます。

「~が~だとしても」という意味で使用する場合のみ置き換え可能

基本的に、文章の意味が「~が~だとしても」という意味の場合のみ、no matter whatをwhatever、no matter howをhoweverと一語で置き換えることができます。

例えば、「I will go to the school no matter what my parents say.」は「私は両親が何と言おうと、その学校に行きます」という意味を表すため、これを「I will go to the school whatever my parents say.」とwhateverの一語を使って置き換えます。

但し、例えば逆に「~が~するものは何でも」の意味で使われるwhateverを使った文章をno matter whatで置き換えることはできません。例えば、「You can eat whatever you want.」を「You can eat no matter what you want.」とすると、「あなたが何が欲しくても、食べて構いません」となり、本来伝えたい「食べたいもの何でも食べて良いですよ」の意味とニュアンスが異なります。

少しややこしいですが、一語whateverやhoweverでの置き換えは文脈によってできるものとできないものがあるので、この点には注意しましょう。

no matterの語源

新たに学んだ英単語や英語表現の語源を知ることは、その単語・表現への深い理解に繋がります。以下から、今回取り上げているno matterの表現を構成する2つの単語の語源をご紹介していきます。

no matterの語源は古英語「na」、アングロフランス語「matere」

no matterの語源は、古英語「wyrgan」とされています。この語源には「首を絞める」という意味がありました。

語源の形も意味も、現代のno matterのそれと比べてみると何となく共通点が見えてくるのが興味深いですね。

no matterと意味が似ている単語

ここまで、no matterを用いる表現のそれぞれの意味と具体的な例文、発音・使用の際の注意点に加えて語源についても詳しく解説してきました。最後に、この表現と意味が似ている類似表現をいくつかご紹介します。

特に英語ネイティブと会話する際には、表現の幅が拡いと会話のバリエーションを付けることも可能となり、便利です。

ぜひ最後まで読み進めてみましょう。

in spite of

最初にご紹介するのは、「~にもかかわらず」の意味を表す「in spite of」です。直後に名詞を配置して表現します。少し堅い響きになるのが特徴です。

in spite of を使った会話文例

In spite of the fact, he left his country.
(その事実にかかららず、彼は自身の国を去りました。)
Oh no. I’m sorry to hear that.
(あら。それはお気の毒ですね。)

regardless of

次にご紹介するのは、「~にかかわらず、~を考えないで」の意味を持つ「regardless of」です。こちらも少し堅い響きになりますが、直後に名詞を置いて活用できます。

regardless ofを使った会話文例

Regardless of age, everyone can use this service.
(年齢にかかわらず、誰でもこのサービスを利用できます。)
That sounds wonderful!
(それは素晴らしいですね!)

despite

最後にご紹介するのは、「~にもかかわらず」の意味を表す「despite」です。

despite を使った会話文例

Despite how hard she tried, she couldn’t finish her school. 
(彼女はどんなに努力しても、学校を卒業することができなかったんです。)
That must’ve been hard for her.
(それは彼女にとって辛かったに違いないでしょうね。)

まとめ

no matterは、直後に配置する疑問詞を応用することで色んな意味の表現を可能にしてくれる便利な英語表現と言えます。

ぜひあなたも当記事の解説を参考に、様々な場面で活用してみてくださいね。

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リー 木嶋 実有紀

「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。

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