evenは、日常会話でも良く使用される言葉として知られています。ネイティブとの会話の中でも耳にしたことがある!という方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、evenの意味や使い方について、具体的な例文も交えて詳しくご紹介していきます。また、発音記号や語源、使用する際の注意点についても学べます。
この記事を読めば、今までぼんやりしていたevenの意味と使い方が明確になり、ネイティブとの会話の中でも自信を持って使えるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。
evenの意味
今回ご紹介するevenには、大きく分けて3つの意味が存在し、それぞれの大きな意味の中にも複数の形や意味の違いがあります。
以下から、副詞、形容詞、接続詞の3つの場合に分けてevenの意味をそれぞれご紹介していきます。
副詞:~さえも、~ことさえも、さらに~
even+名詞
even+名詞の形で使用される場合、意味は「~さえも」という副詞の意味になります。evenは直後の名詞を修飾する働きをし、人・物などの対象物を強調します。
例えば、「彼でさえ助けてくれなかった」と言いたい場合、「彼でさえ」の部分がこのeven+名詞の使い方にあたります。
even+動詞
even+動詞で使用される場合も、名詞の場合と同様、副詞として「~ことさえも」という意味を表します。evenは直後の動詞を修飾し、強調する働きをします。
「彼女はこちらを向くことさえもしなかった」という文章の中の、「こちらを向くことさえ」の部分がeven+動詞にあたります。
even+比較級
even+比較級で使用する場合、「さらに~」という意味になります。何かの程度について強調して話したい際に使用します。
例えば、「このコーヒーは以前のものよりさらに良い」という例文の「さらに良い」がこのeven+比較級にあたります。
すでに何かと比較してその程度が強いものを、さらに強調したい場合に使用すると効果的です。
形容詞:平らな・同じ、偶数の
平らな・同じ
evenの形容詞の意味として、まず「平らな・同じ」が挙げられます。例えば、「その地面は平らです」、「確率は同じです」などの例文内で使用されます。
同じような意味として、evenには他にも規則正しい、均等な、ムラのない、などの意味があります。使用する際の文脈に合わせた意味を選んで、理解するようにしましょう。
偶数の
evenの形容詞の2つ目の意味として、「偶数の」という意味があります。例えば、「ノートの数を数えたら、偶数になった」などの例文内で使用します。
接続詞:たとえ~でも、たとて~だとしても、たとえそうでも など
even+接続詞
even+接続詞で使用する場合、evenの後に続く接続詞によって、意味がそれぞれ異なってきます。下記がeven+接続詞の代表的なものとその意味、例文例です。
evenに接続詞が続く表現は、形と意味を1つのかたまりとして覚えるのがおすすめです。
even+接続詞の形 | 意味 | 例文 |
even though | たとえ~でも | たとえ先生でも、そんなことは許されない。 |
even if | たとえ~だとしても | たとえ大変だとしても、私は屈しない。 |
even so | たとえそうでも | たとえそうでも、学校に行く必要があった。 |
evenの発音・読み方
それではここから、evenの発音と読み方をチェックしていきましょう。
evenの発音記号
発音記号に直すと、evenは「í:vən」となります。
evenの発音・読み方
evenの発音・読み方は、日本語にすると「イーヴァン」と表記することができます。
発音のポイントは、まず「イー」は口をあまり開かずに音を少し伸ばす意識で発音します。
次に「ヴァン」は上の歯で下唇を噛みながら、弱く曖昧な「ア」の音を意識し、最後の「ン」は軽く鼻から息が抜けるように発音しましょう。
特に「v」の音が「b」の音にならないように注意すると上手く発音できます。
evenの使い方と例文
ここまで、evenの大きく3つに分かれる意味と発音、発音の際のポイントについてご紹介してきました。
以下から、まずはevenの使い方を学ぶ際のポイントのまとめと、実際の例文について詳しく解説していきます。evenを実際の会話で活用していきたい方は、ぜひ参考にしてみましょう。
evenの使い方
evenは、その形ごとに使い方を整理していくのがおすすめです。
「even+名詞」、「even+動詞」、「even単独」など、形ごとにカテゴリーに分け、それぞれの使い方を例文を通して学んでいきましょう。
evenの例文
早速以下から、形ごとにカテゴリーに分けながら実際の使い方を具体的な例文を使って確認していきます。
新しく学んだ単語の使い方を、具体的な例文の中で確認しておくと、実際の会話でその言葉を使用する際の参考になります。
自分が言いたいことを自分で英文にして言えるようになることを目標に、下記例文をその例として活用してください。
evenを使った例文①(even+名詞)
「even+名詞」の形の例としてご紹介するこの例文は、「ジェイさえそのテストに合格できなかった」という意味になります。
例えば、ネイティブの友達と先週大学で行われたテストについて、SNS上でメッセージのやり取りをしていたとしましょう。
「あのテストは難しかったよね」という話の流れの中で、例文のような表現を使用して、その難易度を強調することができます。
会話文例
(いやぁ、ほんと難しすぎだったよ。ジェイでさせ合格できなかったんだぜ!)
(まじで?!それは難しかったに違いないね!)
evenを使った例文②(even+動詞)
次にご紹介する例文は、形としては「even+動詞」を取ります。表す意味は、「考えもしなかったよ」です。
何か自分でも予想していなかったこと、想定外のことが起こって驚いた際に使用するフレーズとして、ネイティブの間でも定着しています。
今回ご紹介している会話文例のように、相手から意外な提案を受けた場合の返答として使用することもできます。
海外のドラマや映画でも耳にすることも多いフレーズですので、ぜひこの機会に覚えて自分でも使えるようにしておきましょう。
会話文例
(彼女をデートにでも誘って、一緒に過ごしてみれば?)
(ふーむ、そんなこと考えもしなかったよ。)
evenを使った例文③(even+比較級)
「even+比較級」の例文としてご紹介する例文は、「北海道は明日、さらに寒くなる」という意味を表します。
例えば、友達と出かけた旅行先で、「やっぱり寒いね」とその土地の気候について話す際などに使用することができます。
「今でもある程度寒いが、明日はそれ以上になる」という程度の強調が、この例文のポイントとなります。
会話文例
(うわぁ!ここは本当に寒いねぇ!)
(北海道は明日、さらに寒くなるよ。)
evenを使った例文④(形容詞)
こちらの例文は、evenの形容詞の意味である「同じ、均等な」を使った例文です。意味は、「確率は同じだよ」となります。
ネイティブの友達とカードゲームなど、何らかのゲームを楽しむ際などに使える表現として覚えておくと重宝するでしょう。
会話文例
(待って、何回カードを引くんだっけ?)
(関係ないよ。もう確率は同じだから。)
evenを使った例文⑤(even+接続詞)
「even+接続詞」の例文の1つ目として挙げられるのがこの例文です。「たとえ私が真実を知っていたとしても、彼には教えなかっただろう」という意味を表します。
会話文例
(たとえ真実を知っていたとしても、彼には教えなかったと思う。)
(同じだよ。僕もしないな。)
evenを使った例文⑥(even+接続詞)
最後にご紹介するのは、「even+接続詞」を使った例文です。意味は、「たとえ君は僕の仲の良い友達だとしても、今回は助けることはできない」となります。
残念ではありますが、友達に今回は何らかの事情で手を貸してあげられないことを伝える際などに使用できます。
ただ、話の文脈によっては相手を突き放す強いニュアンスを含みますので、適当な場面を選んで使用するようにしましょう。
会話文例
(無茶なお願いだとは分かってるんだけど、またお金貸してもらえないかな?)
(たとえ君は僕の仲の良い友達だとしても、今回は助けることはできない。ごめんね。)
evenを使う際の注意点
evenを使う際に注意したいのは、その位置です。先にご紹介した例文を見ても分かる通り、evenは単独で形容詞の意味で使用する以外はその後に名詞や動詞など他の品詞を伴います。
evenをどの品詞の前に置くかによって全く意味が異なってきます。
ここからは、特に注意したい良くある間違った使い方の例と、注意点について解説していきます。
evenの配置位置の混乱
evenを使って相手を褒めたいのに、その配置位置を間違ってしまい、逆に失礼な内容になってしまうという間違いがよく起こります。
例えば、「彼女は(とても頭が良いので)英語さえも話せる」と言いたい場合は、
とします。evenを動詞のspeakの前に置くのがポイントです。
しかし、よくある間違いの例が
です。この英文は、「彼女でさえ英語が話せる」という意味になります。
これでは、「そんなに頭が良くない彼女でさえ」という意味を伝えるニュアンスになってしまいます。evenがsheという主語(名詞)の前にきて、それを修飾しているからです。
以上のように、evenを配置する位置を間違ってしまうと、相手に失礼な内容を伝えてしまうことになりかねません。
まずは自分が伝えたい内容を自分の中でしっかり整理し、それに合わせてevenをどこに置くか?を考えて英文を作るようにしましょう。
evenの語源
英単語の語源を知ることで、その単語への理解が深まり、実際の会話でも活用しやすくなります。以下から、evenという単語の興味深い語源について探っていきましょう。
evenの語源はebnaz
evenの語源は、ゲルマン祖語の「ebnaz」であるとされています。このebnazには「平らに」という意味があります。
語源の「平らに」という意味は、特にevenの持つ「平らな、同じ」などの形容詞の意味に繋がっていることが分かります。
他の副詞の意味である「~さえも」などの意味も、この語源ebnazから派生したと考えられます。
evenと意味が似ている単語
以上まで、evenの意味や使い方、注意点などについて詳しく解説してきました。最後に、evenと意味が似ている単語(類語)をいくつかご紹介していきます。
特に英語ネイティブと会話する場合、常に同じ単語を使用していると、「この人は、常に同じ言葉しか返してこないな。本当にそう思っているのかな?」と相手を懐疑的にさせてしまいます。
ぜひあなたも、類語を上手く会話の中に取り入れながら、バリエーション豊かな会話を楽しんでみてください。
still
最初にご紹介するのは、「still」です。evenと同じく、「さらに、未だに」などの意味を表します。
stillもその後に名詞や動詞を置いて、それぞれを強調・修飾をする働きをします。
stillを使った会話文例
(タケシ、出かける準備はできた?)
(ごめん、まだ着替えてるんだ。ぜひ僕抜きで先に出て。)
much (比較の意味)
次にご紹介するのは、比較の意味で使用する「much」です。evenと同様、何かの程度を更に強調する単語として、「さらに、もっと」という意味を表します。
比較級の前に置いて使用します。
muchを使った会話文例
(こんな感じでどうかなぁ?)
(タケシ、前回よりずっと良いよ!よくやったね!)
fifty-fifty
最後にご紹介するのは、「fifty-fifty」という表現です。これは、evenを単独で使用した際の形容詞の意味、「同じ」という意味を表します。
何かの確率や配分などについて表現したい際によく使用されます。
fifty-fiftyを使った会話文例
(今回は彼が勝つと思うなぁ!)
(どうかなぁ。五分五分じゃないかな。)
まとめ
いかがでしたか?evenは配置する位置に注意する必要がありますが、それさえクリアできれば日常生活でも活用するチャンスの多い、便利な言葉です。
類語まで含めて覚えれば、会話のバリエーションを増やすこともできます。あなたも記事の内容を参考に、ぜひevenをネイティブとの会話で活用してみましょう。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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