ネイティブ相手に今日から使える!theyの意味と使い方

ペラペラ

theyは、日常生活の会話の中にも良く登場する単語です。すでにこの単語に対して馴染み深さを感じる方がほとんどでしょう。

今回の記事では、そんなtheyの意味や使い方について詳しく解説していきます。

記事後半では、この単語を使う際の注意点や語源、類語についても学べる内容です。

すでに自分の中で馴染み深い単語についての知識を更に深めていきたいという方はぜひ参考にしてみてください。

theyの意味

theyの品詞には代名詞しかありません。

代名詞として大きく分けて5つの意味を持ちますが、今回はその中でも古語で現代には使用することの少ない意味を除いた4つを以下からご紹介していきます。

彼ら・彼女らは、あれらは、それらは

最初にご紹介するのは、theyの「彼ら・彼女らは、あれらは、それらは」という意味です。この意味がtheyの一番一般的な意味と言えるでしょう。

いわゆる三人称複数主格と言われるもので、男性・女性の複数の主格、そして何か複数の物を表す主格を表します。

例えば「彼らはまだ若いです」、「それらはとても使い勝手が良いです」などの表現にこの意味を活用することができます。

一般の人々、世人

theyには「一般の人々、世人」という意味もあります。漠然と、総称的に世間一般の人を指す言葉として活用されます。

この意味で用いる場合は日本語に訳さないのが一般的です。

例えば「常にみんなを満足させることは無理だとよく言われます」、「ケリーさんが博士号を受け取られたようです」などの形で使えます。

その人は

次にご紹介するのは、theyの「その人は」という意味です。

これは、三人称単数通性の主格と呼ばれるもので、文章内の例えば「誰も、誰か、みんな」など不特定の単数代名詞を受けた後に用います。

例えば「人は望むものを何でもする権利があります」、「もしこのスポーツを試してみたい人がいれば、ぜひ試してみてください」などの表現内でこの意味を活用できます。

当局者、軍・民間の権力者

最後にご紹介するのは、theyの「当局者、軍・民間の権力者」という意味です。例えば会社組織や政府組織、権力者を総称する表現として用いられます。

例えば「その会社は最高の車を売っています」、「政府はまた税金を引き上げました」などの表現に使用可能です。

theyの発音・読み方

それではここから、theyの発音と読み方を確認していきましょう。

theyの発音記号

ðéi

発音記号にすると、theyは「ðéi」と表記されます。

theyの発音・読み方

theyの発音・読み方は、日本語で「ゼェイ」となります。

最初の「ð」の部分は、舌先を上の前歯で軽く噛むようにして当て、その隙間から「ズ」と発音します。

「ei」の部分は、日本語のエの音を出す時に比べて少し舌を緊張させて、発音の終わりの部分では口を狭くして「エィ」と発音します。

これら2つの音を合わせると「ゼェイ」の音になります。特にðの音は日本語にはない英語独特の音なので、何度も発音の練習を重ねて磨きをかけていきましょう。

theyの使い方と例文

ここまで、theyの大きく分けた4つの意味と発音のポイントについてお伝えしてきました。

以下から、まずはtheyの使い方を整理する際のポイントのまとめと具体的な例文をいくつかご紹介していきます。

theyの使い方

まずtheyには三人称複数主格の意味「彼ら・彼女らは、あれらは、それらは」以外にも異なる意味があり、特に「一般の人々、世人」や「当局者、軍・民間の権力者」という意味で使用されることも多いと知っておく必要があります。

これらの意味は三人称複数主格のメジャーな意味に比べるとあまり馴染みが無いので最初は違和感があるかもしれませんが、前後の文脈からしっかり意味を読み取るのがポイントです。

中にはあえて主格の意味として訳さない方が日本語としては自然になる場合もありますので、その点にも留意してそれぞれの文ごとに適当な意味を選んでいきましょう。

theyの例文

早速以下から、theyの具体的な例文を複数ご紹介していきます。

単語単独でその意味を覚えようとするよりも、具体的な例文の形で覚える方が記憶にも残りやすいので効率的です。

ぜひ、それぞれの例文内のtheyの意味を今一度確認しながら、以下の内容も読み進めてみてください。

theyを使った例文①

They’re still young.

最初にご紹介するのは、theyの「彼ら・彼女らは、あれらは、それらは」の意味を活用した例文です。例文の意味は、「彼らはまだ若いです」となります。

この例文ではtheyが三人称複数主格として、複数の主語を表す役割を果たしています。

会話文例
I’m worried about my kids. They’re always playing video games.
(自分の子供のことが心配なのよね。いつもビデオゲームばっかりしてるのよ。)
Oh, they’re fine. They’re still young.
(まぁ、大丈夫よ。彼らはまだ若いんだし。)

theyを使った例文②

They say you can’t please everyone always.

次にご紹介するのは、theyの「一般の人々、世人」という意味を活用した例文です。

例文の意味は、「常にみんなを満足させることは無理だとよく言われます」となります。

この文章内の厳密なtheyの意味は「一般の人々、世人」ですが、例文の訳のようにあえてその意味は訳さない方が日本語としては自然です。

「~だとよく言われます」という形で訳すとtheyの意味も損なうことなく、自然な意味となるでしょう。

会話文例
They say you can’t please everyone always.
(常にみんなを満足させるのは無理だとよく言われるよね。)
So true. I’d say it’s impossible.
(本当にそうさ。それは不可能だろうね。)

theyを使った例文③

A person has the right to do whatever they want to.

theyの「その人は」という意味を活用すると、例文のように「人は望むものを何でもする権利があります」という意味も表せます。

文冒頭の「A person」を受けて、男女問わず漠然と「その人は」と言い表したい際にこのtheyを活用できます。

会話文例
A person has the right to do whatever they want to.
(人は望むものを何でもする権利があるよ。)
Especially here in America, at lease that’s what a lot of people believe.
(特にここアメリカでは、少なくとも多くの人がそう信じているね。)

theyを使った例文④

They sell the best car.

最後にご紹介するのは、theyの「当局者、軍・民間の権力者」という意味を活用した例文です。例文の意味は「その会社は最高の車を売っています」となります。

この例文のように、theyはある特定の会社や組織の総称として良く用いられます。この使い方はビジネス英語でもよく出てくるので覚えておくと便利です。

会話文例
I like PCF’s new car a lot.
(PCFの新車がすごく好きだな。)
Me too. They sell the best car.
(僕もだな。その会社は最高の車を売ってるよね。)

theyを使う際の注意点

実はtheyという単語には昨今、ノンバイナリーな性アイデンティティを持つ人のことを指すという新たな意味が加わっており、その点については注意が必要です。

以下から、詳しく解説していきます。

theyはノンバイナリーな性アイデンティティを持つ人のことも表せる

近年になって、theyには「ノンバイナリーな性アイデンティティを持つ人」という意味も表せるようになりました。

ノンバイナリーという言葉には元々、「2つに区別されない」という意味があり、ノンバイナリーな性アイデンティティを持つ人とはすなわち、「男性、女性という2つの性にとらわれない人」のことを指します。

特にアメリカでは、LGBTQの流れでこの言葉が近年、広く知られるようになり、自分のことをtheyと表す人も出てきました。

実際、私もこちらアメリカで見た目は女性でありながら、自分のことをノンバイナリーなのでtheyと呼んでいる人に会ったことがあります。

アメリカでは性についても多様化が進んでいるため、今回のtheyの意味のように元来の単語の意味に新たな意味が加わるということも起こりえます。

個人の性認識というテーマは非常に繊細なテーマとも言えるので、相手の失礼にならないよう、このtheyの使い方も頭の中に入れておくと良いでしょう。

theyの語源

英単語の語源を知ることは、その単語へのより深い理解にも繋がります。以下から、theyの語源について解説していきます。

theyの語源はスカンジナビア系の言葉「teir」、「ter」、「tair」

theyの語源は、スカンジナビア系の言葉「teir」、「ter」、「tair」のいずれかとされています。

they自体は1400年頃までに徐々に古英語のheの複数形を意味するhiやhieに取って変わるようになり、「当局者、権力者」という意味も1886年から加わりました。

語源の形自体は現代のtheyの形と離れていますが、これら語源の元の言葉も指示代名詞、複数代名詞として男性を示す言葉として使われていました。

theyと意味が似ている単語

ここまで、theyの意味や使い方、発音や使用の際のポイント、語源についてご紹介してきました。最後に、theyと意味が似ている単語、すなわち類語についていくつか解説します。

日々の英語での会話の語彙力を引き上げるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

we

最初にご紹介するのは、代名詞で「私たちは、我々は、我々人間は」などの意味を表す「we」です。

weにもtheyの「一般の人々、世人」に似た意味で「我々人間は」と世間一般の人を総称する意味があり、この場合も日本語にする際には訳さない方が自然な場合が多いです。

weを使った会話文例

We are not naturally bad.
(人は天性悪いわけではないよ。)
I agree with you.
(おっしゃる通り。)

you

次にご紹介するのは、代名詞で「あなたは、君は、人は誰でも」などの意味を表す「you」です。

実は、youにもtheyとweと同じく総称的に一般の人を指す「人は誰でも」という意味があります。この意味も日常生活の中でよく登場します。

youを使った会話文例

You never can tell what will happen in the future. 
(未来に何が起こるかなんて誰にも予測できないんだ。)
I guess that’s true.
(それもそうかもね。)

it

最後にご紹介するのは、代名詞で「それは、それを」などの意味を表す「it」です。

theyのように複数のものを表すことはできませんが、何か単数のものを置き換える際に使用できます。

it を使った会話文例

Where’s your dog?
(あなたの犬はどこへ?)
It’s in the back yard.
 (裏庭です。)

まとめ

theyは私達日本人にとっても馴染み深い単語ではあるものの、特に総称の意味での使い方については正しく理解できている人が少ないと言えます。

ぜひあなたも当記事の内容を参考に、今一度theyの意味や使い方について整理してみてください。

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リー 木嶋 実有紀

「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。

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