wantは日常生活でもとても良く使用される単語です。今まで自分でも英語を話す際に使用したことがあるという方がほとんどでしょう。
今回の記事では、そんなwantの意味や使い方について徹底解説していきます。記事後半では使用の際の注意点、語源・類語についても学べる内容です。
すでに身近にある馴染み深い単語の意味と使い方を今一度見直し、更に会話で活用していきたい!という方はぜひチェックしてみてください。
wantの意味
wantには品詞として動詞(他動詞、自動詞)、名詞の2つが存在します。品詞ごとに異なる意味が複数あり、その数を厳密に数えると25個ほどにもなります。
今回の記事では、その中でも動詞の意味を中心に覚えておくと良い20個の意味をご紹介していきます。
人が~が欲しい、~を望む
最初にご紹介するのは、wantの他動詞の意味「人が~が欲しい、~を望む」です。この意味がwantの一番基礎的で代表的な意味として会話の中でも多く使用されます。
例えば、「私はひどく新しい車が欲しいです」、「私はコーヒーが欲しいです」内、「私は欲しいです」の部分をこのwantの意味が担います。
人が人に用事がある、人を用事で探している
wantには他動詞として「人が人に用事がある、人を用事で探している」という意味もあります。
例えば、「どうか私の姉に私が彼女に用事があると伝えてください」、「私は秘書を用事で探しています」内、「私が彼女に用事がある」、「秘書を用事で探しています」の部分にこの意味のwantを活用します。
人が~することを欲する、~したいと思う
他動詞としてwantには「人が~することを欲する、~したいと思う」という意味もあります。この場合、wantはto不定詞を伴って「want to~」の形を取ります。
例えば、「私はスペインに行きたいです」、「彼は大学で勉強したいです」などの例文の中でこの「want to~」の形と意味を活用できます。
人が人に~することを望む、人に~して欲しいと思う
wantは他動詞として「人が人に~することを望む、人に~して欲しいと思う」という意味も表します。この場合、文の形は「want+人+to」となります。
例えば、「私の母は私に医者になることを望んでいます」、「彼は私に一緒に行って欲しいと思っています」などの例文内でこのwantの文の形と意味を使用します。
人が人に~してもらいたくない
次にご紹介するのは、否定文で他動詞としてwantを使用した場合の「人が人に~してもらいたくたい」という意味です。この意味で使用する時、文の形は「not + want +目的語 + doing 」となります。
例えば、「私は彼に干渉されたくありません」、「彼女は母親に邪魔をされたくありませんでした」などの例文内でこのwantの意味と文型を活用してみましょう。
人が~が~されることを望む
次にwantの他動詞の意味としてご紹介するのは、「人が~が~されることを望む」です。この意味でwantを使用する場合、文型は「want +目的語 +過去分詞」となります。
例えば、「彼女はその工事を一度に終わらせることを望んでいます」、「参加者の全員がその会議がすぐに終わることを望んでいました」などの例文で、このwantの意味と文型を使用できます。
人が~が~であることを望む
wantには他動詞として「人が~が~であることを望む」という意味もあります。この場合、文は「want + 目的語 + 補語」の形を取ります。
例えば、「私のコーヒーは甘くしてください」、「彼は息子に聡明さを望んでいます」などの例文内でこのwantの意味と文型を活用しましょう。
人・物が~が必要である、いる
wantの主に英国で用いられる他動詞の意味として、「人・物が~が必要である、いる」があります。
例えば「赤ちゃんには十分な睡眠が必要です」、「若い人にはより高い教育が必要です」などの例文内でこの意味を使用してみましょう。
人・物が~することを必要とする
「人・物が~することを必要とする」という意味も、主に英国で使用されるwantの他動詞としての意味です。米国では同じ意味をwantではなく、needで表現することが普通とされます。
例えば、「この靴は修繕が必要です」、「その家は改修が必要です」などの例文内でこの意味のwantを活用できます。
~すべきである、~した方が良い
主に口語で使用する際の意味として、wantには「~すべきである、~した方が良い」という意味があります。shouldとほぼ同義で活用可能です。
例えば、「すぐに医者に診てもらった方が良いでしょう」、「両親にもっと頻繁に会いに行くべきでしょう」などの例文でこのwantの意味を使えます。
~が欠けている、足りない
wantには他動詞として「~が欠けている、足りない」という意味もあります。
例えば、「彼女の態度は洗練されていません」、「その演技には十分な練習が足りていません」内、「洗練されていません」、「足りていません」の部分をこの意味のwantが担います。
~が欠乏して苦しむ
wantの自動詞の最後の意味としてご紹介するのは、「~が欠乏して苦しむ」です。
例えば、「多くの人々が食べ物と住む場所が足りず苦しんでいます」、「その家族は安全な水が足りず苦しんでいます」などの例文内でこのwantの意味を活用してみましょう。
望む、欲する
wantの自動詞としての最初の意味としてご紹介するのは、「望む、欲する」です。
例えば、「もし望むのであれば、夢は叶います」、「お望みならば、残ってください」内、「もし望むのであれば」、「お望みならば」の部分がこのwantの意味です。
中に入りたがる、外に出たがる
主に口語で使用する際のwantの自動詞としての意味に、「中に入りたがる、外に出たがる」があります。
例えば、「彼の犬は中に入りたがっています」、「その猫は外に出たがっていました」内、「中に入りたがっている」、「外に出たがっていました」の部分をこの意味のwantが担います。
衣食住に欠く、困窮する
wantには自動詞として「衣食住に欠く、困窮する」という意味もあります。
例えば、「世界はこれらの人々を困窮させるべきではありません」、「その家族は衣食住不自由しています」内、「困窮させる」、「衣食住に不自由して」の部分のこの意味のwantを活用します。
~に欠ける、不足する
次にご紹介するのは、wantの他動詞としての最後の意味「~に欠ける、不足する」です。
例えば、「ご不自由にはいたりません」、「彼は資金力に欠けていました」などの例文内でこのwantの意味を活用してみてください。
必要、入用
wantには不可算名詞として「必要、入用」という意味があります。この意味で使用する場合、通例、文の形は「in want of~」となります。
例えば、「彼は今お金が必要です」、「私には時間が必要です」などの例文内でこの不可算名詞のwantの意味を使えます。
必要とされる欲しいもの、入用品、必要物
次にご紹介するのは、wantの可算名詞としての意味「必要とされる欲しいもの、入用品、筆要物」です。通例、複数形で使用します。
例えば、「彼は欲の少ない人です」、「彼女は多くのものを必要としません」などの例文内でこのwantの意味と形が活躍します。
欠乏、不足、払底
wantには不可算名詞として「欠乏、不足、払底」という意味もあります。
例えば、「その花は水不足が原因で枯れかけています」、「その国は経済力不足で困難に陥っています」内、「水不足が」、「経済力不足で」の部分にこのwantの意味を活用します。
困窮、貧困
wantの最後の意味としてご紹介するのは、不可算名詞の「困窮、貧困」という意味です。
例えば、「これらの人々は貧困に苦しんでいます」、「困窮した状況が全ての問題の根源です」内、「貧困」、「困窮した」の部分にこの意味のwantをぜひ活用してみましょう。
wantの発音・読み方
それではここから、wantの発音と読み方を確認していきましょう。
wantの発音記号
発音記号にすると、は「wɑ’nt」と表記されます。
wantの発音・読み方
wantの発音・読み方は、日本語で「ワァントゥ」となります。
最初の「wɑ’」の部分は、wの音を唇を丸く前に突き出すようにして日本語のワを意識しながら「ワ」と出します。「ɑ」は口を大きく開け、短く「ア」と出します。これら2つの音を繋げて、「ワァ」となります。
次に「n」は舌先を前歯すぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めてから鼻から抜けるようにして「ン」と出します。
最後に「t」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めてから勢いよく「トゥ」と出します。
特にw、n、tの音は日本語にない特殊な音です。ぜひ何度も上記ポイントを参考に発音練習に励んでみてください。
wantの使い方と例文
ここまで、wantの他動詞・自動詞、そして名詞としての意味、発音のポイントについて解説してきました。
以下から、まず数多くあるwantのそれぞれの意味ごとの使い方を学ぶ際のポイントについてご紹介していきます。
より実践的にこの単語を活用していいきたい方はぜひ参考にしてみてください。
wantの使い方
wantは、品詞の違い、次に意味と文型に着目しながらそれぞれをしっかり区別して使い方を整理して理解していく方法がおすすめです。
wantの例文
早速以下から、wantの品詞と意味、文の形ごとに整理しながら具体的な例文をご紹介していきます。ここでは先にご紹介した20あるwantの意味から更に厳選した14の例文を取り上げました。
新たに学んだ単語は、単独の意味だけでなく具体的な例文まで落とし込んで暗記した方がより効率的です。
ぜひ自分だったら例文を会話の中でどんな風に応用するだろう?という視点を持って読み進めてみてください。
wantを使った例文①
最初にご紹介するのは、wantの他動詞としての意味「人が~が欲しい、~を望む」を活用した例文です。
意味は、「私はひどく新しい車が欲しいです」となります。wantの後の名詞や代名詞を置いて文として完成する、wantの一番基本的な使い方です。
会話文例
(本当に車が欲しいなぁ。)
(僕も!ジェネラルモーターズが最近かっこいい車を発売したらしいよ。)
wantを使った例文②
wantの他動詞としての意味「人が人に用事がある、人を用事で探している」を活用したこの例文は、「どうか私の姉に私が彼女に用事があると伝えてください」という意味を表します。
直訳すると「どうか私の姉に私は彼女が欲しいと伝えてください」となり、その意訳がこの例文の意味であると分かります。
この意味でwantを使用する場合も、wantの直後に人や代名詞を配置します。
会話文例
(おじさん、何も問題ない?)
(私の姉に用事があると伝えておくれ。手伝ってもらわないといけないようだ。)
wantを使った例文③
次にご紹介するのは、wantの他動詞としての意味「人が~することを欲する、~したいと思う」を活用した例文です。
意味は、「私はスペインに行きたいです」となります。文の形はto不定詞を伴い「want to~」の形を取ります。
会話文例
(将来どこに旅行したい?)
(スペインに行きたいな。友人の一人が住んでいるんだ。)
wantを使った例文④
次にwantの他動詞としての意味「人が人に~することを望む、人に~して欲しいと思う」という意味を活用した例文をご紹介します。
この意味でwantを使用する場合、文の形は「want + 人 + to」を取ります。例文の意味は「私の母は私に医者になることを望んでいます」です。
会話文例
(君は医学部に行ってるんだよね?)
(そうなんだ、母が僕が医者になることを望んでいるんだ。)
wantを使った例文⑤
次にご紹介するのは、他動詞としてwantを否定文の形で使用した場合の「人が人に~してもらいたくたい」例文です。
例文の意味は「私は彼に干渉されたくありません」で、文の形は「not + want +目的語 + doing 」を取ります。
会話文例
(ステファニー、お父さんと話したい?)
(いいえ、彼に干渉されたくないわ。)
wantを使った例文⑥
wantの他動詞としての意味「人が~が~されることを望む」を活用したこの例文は、「彼女はその工事を一度に終わらせることを望んでいます」という意味を表します。
文型は「want +目的語 +過去分詞」の形を取るのが特徴です。
会話文例
(ボスの計画は?)
(彼女はその工事を一度に終わらせることを望んでいるよ。)
wantを使った例文⑦
wantの他動詞としての意味「人が~が~であることを望む」を活用すると、例文のような「私のコーヒーは甘くしてください」という意味の文章も作れます。
この場合、文の形は「want + 目的語 + 補語」となります。補語の部分には形容詞など人・物の状態を表す言葉がきます。
会話文例
(コーヒーにミルクか砂糖は必要ですか?)
(ミルクはいりませんが、甘くしてください。)
wantを使った例文⑧
主に口語で使用する際の意味であるwantの「~すべきである、~した方が良い」の意味を活用すると、例文のように「すぐに医者に診てもらった方が良いでしょう」という意味も表せます。
このwantの意味は、shouldとほぼ同義です。
会話文例
(風邪か何かで調子が悪い気がするんだ。)
(すぐに医者に診てもらったほうが良いよ。)
wantを使った例文⑨
次にご紹介するのは、wantの自動詞としての意味「望む、欲する」を活用した例文です意味は「もし望むのであれば、夢は叶います」となります。
会話文例
(自分のことが信じられないんだ。自分で夢を叶えられるとは思えない!)
(もし望めば、君の夢は叶うよ。)
wantを使った例文⑩
wantの自動詞としての意味「衣食住に欠く、困窮する」を活用すると、例文のような「世界はこれらの人々を困窮させるべきではありません」という意味も表せます。
英語の品詞としては動詞ですが、日本語にすると何かの状態を表す形容詞のような響きになります。
会話文例
(世界はこれらの人々を困窮させるべきではありません。)
(そうですね。今日でもまだ起こっているのは悲しいです。)
wantを使った例文⑪
wantの不可算名詞として「必要、入用」という意味を活用したこの例文は、「彼は今お金が必要です」という意味を表します。
この意味を表す時、通例、文の形は「in want of~」となります。
会話文例
(結局彼は先月会社を去ることになったの?)
(そうだよ、そして彼は今お金が必要なんだ。)
wantを使った例文⑫
次にご紹介するのは、wantの可算名詞としての意味「必要とされる欲しいもの、入用品、筆要物」を活用した例文です。意味は「彼は欲の少ない人です」となります。
この意味でwantを使用する時、通例、wantは複数形を取ります。
会話文例
(あなたのお父さんをどう描写しますか?)
(彼は欲の少ない人ですね。)
wantを使った例文⑬
wantの不可算名詞として「欠乏、不足、払底」という意味を活用したこの例文は、「その花は水不足が原因で枯れかけています」と訳すことができます。
不可算名詞のため直前にa やtheなどは付かず、そのままwantの形で表現されるのが特徴です。
会話文例
(その花を見てみなよ!幸せそうに見えないね。)
(そうなんだ。その花は水不足が原因で枯れかけているんだよ。)
wantを使った例文⑭
wantの不可算名詞の「困窮、貧困」という意味を活用すると、例文のように「これらの人々は貧困に苦しんでいます」という意味も表せます。
先に挙げた同じく不可算名詞の意味、「欠乏、不足、払底」よりも少し深刻な状況を表す単語として活用可能です。
会話文例
(路上生活をしている人達が沢山いるね。)
(これらの人々は貧困に苦しんでいるんだよ。)
wantを使う際の注意点
wantを使用する際は、「want to」との使い分け方に注意する必要があります。この点について、以下から詳しく解説してきます。
「欲しい」のか「したい」のかに着目して使い分けよう
wantを他動詞として「人が~が欲しい、~を望む」、また「人が~することを欲する、~したいと思う」の意味で使用する場合、注意が必要です。
まず「人が~が欲しい、~を望む」の意味で使用する際は、あくまでもその主語が「欲しいもの」を表すため「I want a new car. 」のように、wantの後に直接名詞を置きます。
一方、「人が~することを欲する、~したいと思う」はあくまでその主語が「したい」ことをを表現します。そのため、want toを使って例えば「I want to drive a new car.」とし、新車が欲しいのではなく、「新車を運転したい」と表現するのが適当です。
このように、何か具体的なものが「欲しい」のか、何か具体的な行動を「したい」のかによってこの2つの意味と形を使い分けるようにしてみてください。
wantの語源
英単語の語源まで含めて学ぶことは、その単語に対する更なる理解へと繋がります。以下から、wantの語源について学んでいきましょう。
wantの語源は古ノルド語「 vanta」
wantの語源は、古ノルド語の「vanta」であるとされています。この語源には、「欠くこと、欲すること」という意味がありました。
wantの動詞としての使用は1200年代から見られましたが、「欲望、~を望むこと、~の必要を感じること」など、want名詞としての意味は1706年までに記録されていたそうです。
wantの語源はその形、意味も現代のものと類似した点が多いため比較的分かりやすいですね。
wantと意味が似ている単語
以上まで、wantの意味や使い方、使用の際の注意点、更には類語についてご紹介してきました。
最後に、wantと意味が似ている単語、いわゆる類語をいくつかご紹介します。類語も活用できると、表現力豊かな会話を実現できます。
ぜひあなたも類語を上手く実際の会話の中で活用してみてください。
need
最初にご紹介するのは、名詞で「必要、入用、要求」の意味を表す「need」です。wantの不可算名詞としての意味「必要、入用」の類語として活用可能です。
needを使った会話文例
(必要な時はいつでも私に電話してくれ。)
(ありがとう、ジャック。そうするよ。)
wish
wantの動詞の意味「人が~することを欲する、~したいと思う」の類語として、「wish」を活用することもできます。wishには動詞で「~したいと思う」という意味があり「wish to ~」の形で活用可能です。
ただ、この意味でwishを使用すると形式ばった表現となるため、一般的にはwantの使用の方が好まれます。
wishを使った会話文例
(彼女に一度お目にかかりたいなぁ。)
(彼女に会いたいってこと?)
call for
次にご紹介するのは、「~を必要とする」の意味を表す「call for」です。この表現は、wantの他動詞の意味「人・物が~することを必要とする」の類語として使えます。
call forを使った会話文例
(これは徹底的な調査を必要とするね。)
(同感だよ。警察を呼ぶべきだ。)
prefer
最後にご紹介するのは、「~する方を好む」という意味を表す「prefer」です。この単語は、wantの「人が~することを欲する、~したいと思う」の類語として活用できます。
preferを使った会話文例
(今出掛けるより待ちたいな。)
(いいね。)
まとめ
wantは日常会話の中でも頻出の単語ですが、沢山の異なる意味を持つため使い分けには注意が必要です。
あなたもぜひ当記事を参考にして、実際の会話の中でwantを使いこなしてみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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