英語のリーディングは英語で書かれた情報を的確に理解するのに欠かせないスキルです。TOEICでも測定されるスキルなので、スコアアップのためにリーディングを強化したいと考えている方も多いでしょう。
そこで、今回の記事では英語の効果的なリーディングトレーニング法をご紹介していきます。速く正確なリーディングに必要なこと、トレーニングの効果的なやり方、注意点などを通し、効果的なリーディング強化法を学ぶことができます。
また、英語のレベルごとにおすすめのリーディング教材をご紹介していますので、自分に合ったレベルの教材で即座にトレーニングを始めることができます。
ぜひ参考にしてみてください。
速く正確なリーディングに必要な5つのこと
速く正確なリーディングに必要な主なこととしては、以下が挙げられます。
- 英語特有の語順について理解する
- 英語特有の伝え方について理解する
- 論旨展開を表す語彙を理解し暗記する
- 速く要点把握が可能になる量の精読を行う
- 語彙力・文法力強化を平行して行う
以下から、各項目について詳しく解説していきましょう。
1.英語特有の語順について理解する
まず、速くて正確なリーディングにおいて、英語特有の語順を理解するというのが大変重要です。
英語の語順は日本語のそれと異なります。基本的に英語はまず主題となる事柄、例えば「誰が何をした」という内容が分の前半にきます。しかし日本語はそれとは逆で、主題以外の補足的な内容や条件などが分の全体にきます。
以下で簡単な例文を用いて英語と日本語の語順の違いについて確認してみましょう。
- 英語:I saw the movie that you recommended the other day.
- 日本語:私は先日あなたがおすすめしてくれた映画を観ました。
上記の同じ意味を表す英文・日本文の語順を比較してみると、英語では文頭に来ている「I saw the movie」という表現が、日本語では「映画を観ました」と文の最後にきています。
このように、基本的に英語と日本語は文章構成時にその語順が逆転します。その事実をまずは知り、英語特有の語順について理解を深めた上でそれに慣れていくことが必要です。
それができるようになれば自然と英語をリーディングするスピードも上がり、短時間でより多くの情報を処理・理解できるようになります。
2.英語特有の伝え方について理解する
速く正確なリーディングを行うためには、英語特有の伝え方について理解する必要もあります。
ここで言う英語特有の伝え方とは、すなわち「結論や自分が相手に一番伝えたいことから伝える」という伝え方です。もちろん例外もありますが、ほとんどの英語で書かれた文章はこの伝え方が採用されています。
まず段落やパラグラフの初めで一番自分が伝えたいことを伝えた後で、その結論に至った背景や理由、例などを示していきます。
日本人として日本語を話している際には気づきにくいですが、実は日本語の伝え方は英語のそれと逆です。
日本語は通常、自分が伝えたい結論に行きつくまでの背景や事象についてまず伝え、最後に結論を伝えるという形を取ります。いやゆる、起承転結と呼ばれる伝え方です。
先の英語と日本語の語順の違いと同様、この伝え方の違いについてもまずはその事実を知り、少しずつ英語特有の伝え方に慣れていくことが必要です。
慣れていけば、自分がリーディングしている内容の本当の意味や相手が伝えたいことを速く読み取れるようになるでしょう。
3.論旨展開を表す言葉や表現を理解し暗記する
英語で論旨展開を表す語彙、つまり「この言葉が出てきたら、次に逆説の意味を表す内容が展開される」など、話の方向性の変わり目の印になる言葉や表現を理解し、暗記することも速く正確なリーディングには欠かせません。
英語で論旨展開を表す言葉は表現には、例えば以下のようなものが挙げられます。
- However, (しかしながら)
- The point is… (要点は~です)
- In other words, (言い換えると)
- For example, (例を挙げると)
これらの言葉が文中に出てきた場合、その後の大体の展開を予測することが可能となり、それがリーディングのスピードアップにも繋がるのです。
英語の論旨展開に使用される言葉や表現は今回挙げたもの以外にも沢山存在しますので、それらの形と意味を暗記できればできるほど、よりスムーズなリーディングが可能となります。
4.速く要点把握が可能になる量の精読を行う
速くて正確なリーディングの実現には、英文の素早い要点把握を可能にする量の精読を行うことも重要です。
英語の素早い要点把握とは、ある程度長さのある英文を一言一句正確に意味を取りながらリーディングしなくても、大体どんな内容かを把握できるという状態を指します。これはスキミング、あるいはスキャニングと呼ばれることもあります。
この状態で常に英語を読めれば、当然ながらTOEICで出題されるような長文読解が楽になります。
精読とは、簡単に言うと「自分が本当にその英文の真意を理解しているかを常に確認しながら進めていくリーディング」です。英文一文一文に使用されている単語やその形、文法事項などに注意を払い、時間をかけながら意味を取っていきます。
この作業を通して自分の中で理解できていない単語、文法事項などを再度確認し、それを補足する内容を再度学習した後、それを新たな知識として蓄えていきます。
初めは時間がかかりますが、何度も精読の形でリーディングを進めていくと脳が英語の構造に慣れ、語彙・文法力も上がっていくので自ずとリーディングのスピードも上がります。
精読は時間がかかるため、敬遠しがちという方も多いと思いますが、速くて正確なリーディングを目指す人ほど、最初は時間をかけてでも取り組むことをおすすめします。
5.語彙力・文法力強化を平行して行う
精読を通して自分の修正ポイントが分かったら、語彙力・文法力強化を平行して行うと速くて正確なリーディングに近づけます。
語彙力強化については、覚えたい単語や表現を手で書いた方が覚えやすい方は書いて暗記、耳から聞いた方が覚えやすい方は自分で単語と意味を発音したものを録音し、それを聞いて暗記するなどして進めていきましょう。
文法強化については、手元になければ中学校・高校レベルの基礎英語の内容をカバーした参考書を使って自分が苦手な文法事項を再確認します。その後で何度か演習問題を解いて答え合わせをするところまで完了できると、次のリーディング時に躓く可能性を低くできます。
語彙力・文法強化も精読と同じく時間がかかりますが、暗記した単語や表現、理解できる文法事項が増えれば増えるほど、リーディングできるスピードは上がり、内容理解度の精度も上がっていきます。根気よく取り組みましょう。
リーディングトレーニングの効果的なやり方
それではここから、リーディングトレーニングの効果的なやり方を以下6つのステップに分けて解説していきます。
- 英文全体の内容を大まかに確認する
- 英語の語順通りに意味を取る
- 一文ごとに自然な日本語で意味を取る
- 2つの訳の違いを確認する
- 新たに確認すべき語彙や文法事項をチェックし学習する
- 多読に移行する
また、より具体的な解説にするため、以下のようなパラグラフをリーディングすると仮定します。
1.英文全体の内容を大まかに確認する
まずは、英文全体の内容をざっと確認します。この段階では、一文ごとの意味を丁寧に取ることはせず、読み下すようにして英文の最初から最後までにざっと目を通します。
この時、現時点で意味が分からない単語や表現、文法的に理解できない箇所などに印をつけておくと、後で振り返るのに役立ちます。
2.英語の語順通りに意味を取る
次に、英語の語順通りに意味を取っていきます。いやゆる、スラッシュ・リーディングの要領で、適当なところで英文を区切り、それぞれの箇所ごとに前から後ろに語順通り意味を取っていきます。
パラグラフを用いて以下に示す例のように、通常、英語の語順通りに意味を取っていくと直訳的になるため、日本語が不自然になりますが、それで問題ありません。日本語の不自然さに囚われず、英語の意味や文法に厳密な訳になるようにしてください。
慣れるまでは、ノートに英文を書き写し、その横に日本語を書いていくという形を採用すると効果的です。慣れてきたら、この作業を頭の中で、或いは口頭で行うようにしましょう。
原則として分からない部分は辞書などは使わず、教材に付属の日本語訳例などを参考にしながら訳していきます。どうしても意味が分からないものだけ、辞書を引くようにしてみてください。
(私は~に取り組んできた)
(多くのプロジェクトにエンジニアとして)
(単独、同僚と一緒に両方の形で)
(私は時々非常に困難だと感じる)
(自分の任務を完了することが)
(特に私が他の人と協力する際には)
(なぜなら私は自分のプランを説明する必要があるからだ)
(もしくは彼らと交渉をすることが)
(しかしながら)
(私は多くの利益があることをよく理解している)
(他の人と協力することから私が得られる)
(もし私が選ばなければならないとすれば)
(私は単独で働くよりむしろチームで働くだろう)
3.一文ごとに自然な日本語で意味を取る
英語の語順通りに厳密に意味を取った後は、今度はそれを一文ごとに自然な日本語にして意味を取っていきます。この訳は頭の中でもできますが、必要だと感じる方は、ノートに書いてみても良いでしょう。
②のステップとは逆で、今度は一文ごとにできるだけ自然な日本語で、かつ表現されている意味がブレないように注意しながら訳していきます。以下に、その例を示します。
(私は単独、そして同僚とのものを含め、エンジニアとして多くのプロジェクトに取り組んできた。)
(私は特に他の人と協力する時、時々多くの自分の仕事を終わらせるのが非常に困難だと感じる、なぜなら私は自分の計画を説明したり、或いは彼らと交渉する必要があるからだ。)
(しかしながら、私は他の人と協力することから得られる沢山の利益があることをよく理解している。)
(もし選べと言われたら、私は単独で働くよりもチームで働くことを選ぶだろう。)
4.2つの訳の違いを確認する
ステップ②・③で出てきた2つの訳の違いを確認しましょう。②で出てきた訳は英語寄りの日本語訳、③が日本語寄りの訳です。
一文ごとにその違いを認識し、「英語の語順通りだとこの意味だが、自分の頭の中ではこちらの日本語で理解する傾向が強いんだな」ということが認識できればOKです。
5.新たに確認すべき語彙や文法事項をチェックし学習する
最後に、ステップ全体を通して出てきた、自分がまだ理解できていないと感じる語彙や文法事項、表現などを再度チェックします。
なぜその表現が理解できないのか?という原因を自分で客観的に判断し、それを埋める学習を進めていきましょう。例えば、知らない単語であればその意味を調べて暗記する、文法事項であれば参考書を使ってその単元の内容を確認し直すなどを行います。
6.多読に移行する
リーディング題材ごとに①~⑤のステップを繰り返し、慣れてきたら多読に移行しましょう。多読のステップではとにかくどんどん英語を読むことを目的として行い、基本的に⑤のステップだけを行います。
まずは自分が興味のあるもの、資格試験に出ることが予想される内容・形式のものから始めてみましょう。一つの分野から始め、慣れてきたらその分野を少しずつ広げていくやり方がおすすめです。
トレーニングの効果を高めるために守るべき3つのポイントと注意点
せっかく効果的なトレーニング方法でも、効果を高めるためのポイントや注意点を押さえていないと、無駄な作業になってしまいます。
以下から、リーディングトレーニングの効果を高めるために守るべき点をご紹介していきます。
英文をすらすら読んで意味が分かるようになるまで続ける
リーディングトレーニングは、英文をある程度の速さですらすら読んで、意味が分かるようになるまで続けるのが基本です。
具体的にかかる時間はそれぞれがトレーニングを始めた時点での総合的な英語レベルによっても変わってくるので、一概には言えません。
しかし、先にご紹介したステップで学習を進めていくと、早い方で3ヶ月頃から以前に比べて英文を読むスピードや理解度が上がった、ということを実感できるでしょう。
自分の理解度を自分で客観的に見るのが難しいという方は、トレーニング毎に自分の成長度をノートに記録するのも効果的です。具体的にどういう風に英文が読みやすくなったか、前回に比べて感覚にどんな違いがあるかをぜひ記録して振り返ってみましょう。
初めにかかる時間に囚われ過ぎない
リーディングを始めた当初は、トレーニングにかかる時間に囚われ過ぎないようにしましょう。
普段、日常的にまとまった量の英語を読む機会が無いなど、リーディング初心者の場合、先に挙げた全ステップをこなすのに1~2時間かかるということも普通です。これも続けて慣れていけば、早い方で30分~1時間以内で終わるようになります。
私のクラスの受講生の方の中にも、始めた当初は1時間半くらいかかっていた方が、6ヶ月を過ぎたあたりからスピードが速くなり、1時間以内で終われるようになったという例もあります。(注:クラス内で取り組む内容は、少し先述したやり方とは異なります)
毎回のトレーニング自体にどれくらい時間がかかるかについても、自分で成果が認識できるようになる時期と同様、個人差があります。しかし、原理的にはトレーニングを重ねるほど慣れてきて、かかる時間も自然に短くなっていくはずです。
他の学習法も積極的に取り入れる
リーディングに加えて、他の学習法やトレーニングも積極的に取り入れることをお勧めします。
今回の記事では、リーディングトレーニングのステップ内に語彙や文法を学ぶという学習法を組み込んでご紹介しました。
他にも、英語と音と文字を繋げる作業と発話作業を同時に行える、音読トレーニングを取り入れるのもおすすめです。時間に余裕のある方は、ぜひ音読にも挑戦してみてください。
英語レベル別のおすすめリーディング教材
最後に、英語レベル別のおすすめリーディング教材をご紹介します。レベルは、英語初級者、中級者、上級者の3つに分けられています。
レベルや使用教材の形式の違いによって、選び方や使用の際のコツが異なりますので、ぜひ以下の内容を参考にしてみてください。
英語初級者向け
今回は、初級者をTOEIC 300~400点以上、英検レベル5級、4級とします。能力としては中学校初級~中級程度の英語であれば理解・表現が可能という状態を想定しています。
英語初級者で今まで本格的なリーディングをやったことが無い、という方は教材の形式の有無に関わらず、まずは英語を読んで理解することに慣れる目的で簡単な内容のものを選ぶようにしましょう。
内容が簡単すぎると感じるようになったら、中級者向けの教材に移行します。
おすすめ書籍教材
書籍教材を選ぶ際は、必ず英文と一緒に日本語訳が付いているものを選びましょう。それに加えて、詳しい単語や文法事項の解説が付いているものであれば特におすすめです。
音読トレーニングをする余裕がある方は、英語音声が付いているものを選んで音読トレーニングを一緒に行うこともできます。この場合は、できるだけ音声の速度がゆっくりなものを選んでみてください。
究極の英語リーディング Vol.1
こちらの教材は、とにかく簡単な英文を読んで理解することから始めたいという方にぴったりです。
英語入門レベルの1,000語をベースにした英文が多数収録されており、TOEIC頻出の英文タイプも扱っています。英語音声のダウンロードも可能で、今回の記事でも取り上げたスラッシュ・リーディングのやり方の詳しい解説もあります。もちろん、日本語訳も付いています。
このレベルが少し簡単過ぎると感じる方は、次のレベルのVol.2 にチャレンジしてみましょう。
Winnie-the-pooh クマのプーさん
初級者レベルの方で、多読を実践したい方におすすめなのがこちらの教材です。日本でもお馴染みのキャラクター、クマのプーさんの物語が収録されています。
すでに自分にも馴染みのある内容なので、分からない単語があっても何となく話の展開を予想することが可能です。クマのプーさん以外にも、海外の子供向けの物語を取り扱った教材は、多読初心者の方に特におすすめです。
自分が好きなキャラクターや物語を自由に選んで、楽しくリーディングを進めていきましょう。
おすすめサイト
オンライン上にも、無料でリーディングに活用できる教材は豊富にあります。
オンラインサイト上の英文には日本語訳が付いているものは少ないと思いますので、意味が分からない部分は基本的に自分で意味を調べながらになるとは思いますが、時間の余裕のある方は活用してみましょう。
British Council LearnEnglish Teens
こちらのサイトはティーン向けのサイトですが、TOIECでも出題される広告や手紙、メールなどより実生活に近い内容の英語をリーディングし、クイズ形式で自分のレベルを試すことができます。
サイトは全て英語で書かれていますが、それを読むこと自体もリーディングの練習になるのでおすすめです。
rong-chang ESL Easy Reading
こちらのサイトでは、豊富な種類のトピックについての短い英文をリーディングし、穴埋め問題など自分のレベルを知るアクティビティを無料で行うことができます。
それぞれの英文にはゆっくりなスピードで読まれた英語音声も付いており、音読や他トレーニングにも活用可能です。
おすすめスマホアプリ
スマホアプリは、ダウンロードしておくだけで手軽にリーディングに取り組めるのが魅力です。無料のものから有料のものまで様々ありますので、自分のライフスタイルに合わせてぴったりのものを見つけてみてください。
ざっくり英語ニュース!StudyNow
費用:無料(App内課金あり)
対応OS:iOS、Android
開発会社:株式会社イオテックインターナショナル
こちらのアプリには、国内外の経済ニュース、エンタメなど1,700以上の豊富な記事が掲載されています。
全ての記事には日本語訳、解説と音声も付いているのが特徴で、短い内容の初心者向け記事も沢山あるため、リーディング初心者の方でも無理なく始められるでしょう。
Kindle
先述したように英語で物語を楽しみたいという方は、ぜひKindleアプリを活用しましょう。アマゾンで購入した電子書籍を一括で管理できる、大変便利なアプリです。
特に月額980円で指定の書籍が読み放題になるKindle Unlimitedは、多読に移行してとにかく数多くのリーディングに挑戦したいという方におすすめです。
英語中級者向け
ここでは、中級者をTOEIC500~700点以上、英検レベル3級~2級で中学校卒業から高校卒業程度の範囲の英語を理解できるレベルと定義します。
英語中級レベルの方は、初級レベルの教材のような簡単なレベルの単語で書かれたものや簡単な文法のみで構成された教材はできるだけ避けます。
普段、自分が読み慣れていない、ある程度複雑な構文で構成された教材に取り組んでそれに慣れていくのが有効です。
おすすめ書籍教材
中級者向書籍教材も、日本語訳が付いているものを選びましょう。初級レベルの教材と比べると、英文のレベルも上がるため、英語の構造や文法を今一度振り返ることができる、参考書も用意することをお勧めします。
Pearson Graded Readers レベル1~3
ピアソン・イングリッシュ・リーダーは、読者のレベルごとに映画から古典、伝記やノンフィクションなど豊富な分野のリーディング教材を提供しています。
各教材の最後には、内容理解を深めるための演習問題も収録されており、重要な単語も例文付きで解説されているのが魅力です。
このシリーズのレベル1~3のタイトルが、今回英語中級者として設定したレベルに相当します。まずは自分が興味のある分野、好きなタイトルから挑戦してみましょう。
基本から分かる英語リーディング教本
こちらの教材は、英語構文の枠組みの基礎を体得できる良書です。英語のリーディングを今まで、何となくこなしてきたが、英語本来の意味が実は理解できていない、と感じる方に特におすすめできます。
他の中級レベルのリーディング教材を読み進めながら、そこで躓いた箇所を解決する知識を得る本として副読書的に使用するのも良いでしょう。
おすすめサイト
中級者レベルの方は、利用するサイトも内容が簡単すぎず、少し複雑な英語構文を含む内容のものを選ぶようにしましょう。
また、TOEICのリーディングテストと同じく、読んだ内容に合わせて答えを導き出す演習が同時に行えるものを選ぶのもおすすめです。
American Rhetoric
こちらのサイトでは、100以上ものアメリカを中心とした著名人のスピーチをリーディングすることができます。日本語訳は付いていませんが、英語音声も収録されており、音読トレーニングを併せて行うことが可能です。
とにかく豊富なセレクションの中から、飽きずに中級レベル以上のリーディングを進めていきたいという方にぜひおすすめします。
TOEFL Junior Reading Comprehension Sample Questions
≫公式サイトを開く
こちらのサイトは、TOEFL対策用サイトですが、TOIECと同じく異なる形式のリーディングの演習を行うことが可能です。
解説はありませんが、答え合わせも自分でできるので、ある程度リーディングのトレーニングが進んだ後で、腕試しの目的で挑戦してみましょう。
おすすめスマホアプリ
便利なスマホアプリの活用は、英語中級者の方にももちろんおすすめです。実際にリーディングをした後、演習もできるアプリも活用してみてください。
English Audio Books
費用:無料
対応OS:iOS
開発会社:Koujirou Inoue
こちらのアプリは、様々な分野のスペシャリストのスピーチを動画配信するTEDを、日本人学習者向けにアレンジしたアプリです。
各動画には英語のトランスクリプトだけでなく、日本語訳も付いています。比較的読みやすいスピーチが厳選されているようなので、中級レベルに到達したばかりの方にもおすすめできます。
トレーニングTOEIC®test
費用:無料
対応OS:iOS、Android
開発会社:Flipout LLC
こちらのアプリは、TOEIC対策に特化したアプリです。リスニング・リーディング問題が合わせて883題収録されており、問題を解いた後にすぐに答えと解説をチェックできます。
ある程度リーディングが進み、TOEICテストのリーディング対策をより具体的に進めていきたい方に特におすすめです。
英語上級者向け
ここでの英語上級者の定義は、TOEIC800~900点以上、英検準1級~1級のレベルとします。社会生活やビジネス、或いはそれ以外でも英語で困ることがないレベルです。
このレベルの方は、基本的にはどんな形式の英文でも大体の内容を把握することができ、分からない単語も文脈の中で予測することができます。
基本的には各教材のシリーズの中で一番高いレベルのものを常に選ぶと良いでしょう。
おすすめ書籍教材
上級者レベルの方にとっては、英語で書かれた海外の小説や専門書、各種雑誌・新聞などのほとんどがリーディングに使える教材になり得ます。
自分が興味のある分野や仕事に関わる分野のものから読み進めていくと良いでしょう。
Advanced Grammar in Use
こちらの書籍は、累計1,500万部以上の世界的ベストセラ―シリーズの上級編です。英語の文法についての知識を、英語で学びながら、リーディング力も強化していきたいという方に特におすすめです。
英語で、英語を扱う際に必要な知識も一緒にインプットできると言うのは一石二鳥ですね。現時点である程度自分のリーディングに自信は持っているけど、より複雑な内容の教材を使ってもっとリーディング力に磨きをかけたいという方はぜひ挑戦してみましょう。
ポレポレ英文読解プロセス50
こちらの書籍は、中級~上級レベル以上の複雑な構文を含む英文を具体的にどんなプロセスで読解すれば良いか?を学べる良書です。
大学受験対策書としても用いられるため、演習形式の本になっていますが、リーディングで躓きがちなポイントを理解するのを助けてくれます。よりハイレベルなリーディングとその演習を求めている方は、トライしてみてください。
おすすめサイト
サイト上にも、英語上級者の方におすすめのサイトがいくつかあります。海外で作成されたサイトを主に活用していきましょう。
Khan Academy SAT Reading and Writing Practice
こちらのサイトは、アメリカの高校生が大学受験前に受けるSAT共通試験のサンプルテストやリーディング課題を集めたサイトです。
アカデミックな内容のリーディング練習が行えるのが特徴で、それをどうやって読解していくかを英語で解説した動画も観られます。
英語でより具体的な英語の読解の仕方や設問に対する答え方を学びたいという方におすすめのサイトです。
The New York Times
海外の新聞社発信する情報も、今やネットで簡単に検索して読むことができます。特に世界で起こっている時事問題に高い関心を持つ方は、The New York Timesの記事をリーディングしてみましょう。
時事問題だけでなく、アートや文化など他分野の内容もカバーされているため、飽きることなく続けられます。
おすすめスマホアプリ
上級者の方にも、おすすめできるスマホアプリがいくつかあります。手軽に高いレベルの内容をリーディングしたい方は参考にしてみてください。
Flipboard
費用:無料
対応OS:iOS、Android
開発会社:Flipboard Inc.
こちらのアプリは、事前に自分が興味がある分野を登録しておくと、複数のメディアから自分の興味に合った記事をまとめて表示してくれるという便利なアプリです。
設定言語を英語にして、世界中のメディアは発信する情報の中から自分の好きなものをリーディングしていきましょう。
The Economist
費用:無料
対応OS:iOS、Android
開発会社:The Economist
イギリスの週刊誌が運営するこちらのアプリでは、教養ある知識層をターゲットにした、格式高い内容を発信しています。
イギリス英語で、より洗練された内容を使って手軽にリーディングを行いたいという方は、ぜひ活用してみてください。
まとめ
いかがでしたか?英語のリーディング強化には、語彙力や文法力など他の要素も関わってくるため時間がかかることがほとんどです。
しかし、地道にある程度の期間進めていくと、徐々にリーディングのスピードや理解度が上がっていることに気付けるでしょう。
ぜひあなたも今回の記事内容を参考にして、根気強くリーディングに取り組んでみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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