ネイティブ相手に今日から使える!implementの意味と使い方

2021年11月11日

ペラペラ

implementは、可算名詞として「道具、用具」などの意味で知られる単語です。動詞の意味では、例えば政治・経済の分野の話をする場合によく耳にします。

今回の記事では、そんなimplementの意味や使い方について、具体的な例文を交えながら徹底解説していきます。記事後半では、気になる発音のポイントや使用の際の注意点についても学べます。

この記事を読めば、今まで漠然としていたimplementの意味や使い方がより明確になり、ネイティブ相手に使用する際にも自信が持てるようになるでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。

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implementの意味

implementには、大きく分けて名詞として3つの意味、動詞として2つの意味があります。

以下から、それぞれの品詞と意味ごとに分けながら、詳細について解説していきます。

名詞: 道具、用具、器具

implementを可算名詞として使用する場合、「道具、用具、器具」という意味を表します。

例えば、「その美術館では、沢山の農業用具を展示している」という文章内、「用具」にあたるのがこの言葉です。

implementが表す「道具、用具、器具」には、ある目的や仕事のために用いるという意味が込められています。

名詞: 手段、手先                                                             

可算名詞として、implementは「手段、手先」という意味も持ちます。

例えば、「彼はどんな手段でそれを行ったんですか?」という文章内の、「手段」の部分がimplementです。

しかし、同じ「手段」という意味を表す場合は、類語である「measure」や「mean」を使用する方がより一般的と言えます。

名詞(複数形): 用具(家具)一式

implementを名詞として複数形で使用する際、「用具 (家具) 一式」という意味を表します。

例えば、「彼女は、筆記用具一式を忘れてきてしまった」という文章内、「用具一式」にこのimplementが該当します。

この「用具一式」という意味を表すimplementは、類語の「instrument」にも置き換えることができ、こちらの表現を好まれることもあります。

動詞: (契約・計画などを) 履行する、実行する、実施する、(要件・条件などを)満たす

implementには、動詞で「履行する、実行する、実施する、満たす」などの意味があります。

政治・経済についての話題、あるいはビジネスのシーンで最も多く使用される意味と言ってよいでしょう。上記に関連した話題を取り上げたニュースや討論会などでもよく使用されます。

例えば、「私達の会社は、低消費電力化を履行したい」という文章内、「履行する」が、implementが担う部分です。

動詞の意味でimplementを使用する場合、かなり硬いイメージが伝わります。日常レベルの会話での使い分けについては、後半の使用上の注意点解説部分で詳しくお伝えします。

動詞: (~に) 道具・手段を与える

implementには、動詞で「道具・手段を与える」という意味も存在します。

例えば、「その法律が、自社に減税を行う手段を与えた」という文章内、「手段を与えた」部分をimplementが意味します。

先に挙げた1つ目の動詞としての意味の場合と同様、この意味でimplementを使用した場合も、硬いイメージが伝わります。特にビジネスについて語る際に使用すると覚えておくとよいでしょう。

implementの発音・読み方

それでは以下から、implementの発音と読み方を確認していきましょう。

implementの発音記号

ímpləmənt

発音記号にすると、implementは「ímpləmənt」と表記されます。

implementの発音・読み方

implementの発音を日本語に直すと、「イムプラァマント(ゥ) 」となります。

まず、最初の「ím」の部分は、日本語のイとエの中間の音を意識しながら「i」の音を発音した後、唇を閉めてから一瞬息を止め、鼻から通るような意識で「ム」と発話して「m」の音とし、両者を合わせて「イム」と発音します。

次に、「plə」の部分は、口を閉じて一瞬息を止め、勢いよく「プ」と破裂音を出しながら「p」の音を発音後、舌の先を前歯すぐ裏の歯茎につけ、その状態でウとルの中間の音を意識して「l」の音とします。

最後に、口をあまり開けずに曖昧な音で「ア」と発話して「ə」の音とし、これら3つの音を合わせて「プラァ」の音を発音します。

「mən」の部分は、先のmとəの出し方を参考に「マァ」とし、舌先を前歯のすぐ裏の歯茎につけ、一瞬息を止め、鼻から出すように「ン」と発話し「n」とします。両者をくっつけて、「マァン」の発音が完成です。

最後に、「t」は、舌の先を歯のすぐ裏の歯茎につけ、一瞬息を止めてから「トゥ」と勢いよく破裂音を出し、「ト(ゥ)」の音にします。

上記の通り、implementは日本語にない音が複数含まれます。ぜひポイントを押さえて何度も練習をしてみてください。

implementの使い方と例文

ここまで、implementの持つ名詞・動詞としての複数の意味や発音のポイントについてご紹介してきました。

以下から、まずimplementの使い方を学ぶ際のポイントのまとめと、具体的な例文について詳しく解説していきます。

implementのより具体的な使い方を知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

implementの使い方

implementは、まず品詞に分けた後、実際の会話で使用される頻度の高いものの使い方から学んでいくのがおすすめです。

ここでは、implementの名詞としての「道具、用具、器具」の意味を使用したもの、動詞としての「履行する」、「実行する、実施する」の意味を使用したものをご紹介します。

implementの例文

早速以下から、各品詞と意味ごとに、具体的な例文を交えながら使い方を解説していきます。

新たに学んだ単語を例文の形で覚えておくことは、英会話でとっさに英語を使わなくてはならない場合の即戦力強化に繋がります。

自分が言いたいことを、即座に正しい英文に置き換えて言えることを目指し、下記例文をその例として活用してみてください。

implementを使った例文①

The museum displays a lot of different kinds of agricultural implements.

この例文は、「その美術館は、沢山の種類の農業用具を展示しています」という意味です。implementを名詞の「用具」という意味で使用しています。

会話文例
I’ve heard that you went to one of the most famous museums in Japan the other day.  How was it?
(この前、日本でも有数の美術館に行ったって聞いたよ。どうだった?)
Oh, it was wonderful. The museum displays a lot of different kinds of agricultural implements.
(いやぁ、素晴らしかったよ。その美術館は沢山の種類の農業用具を展示しているんだ。)

implementを使った例文②

Our bank is implementing its new digital system to reduce paperwork.

implementを動詞として「実行する、実施する」の意味で使用しているこの例文は、「私達の銀行は、紙上の業務を減らすために新たなデジタルシステムを実行しています」という意味を表します。

上記の例文のように、企業や組織が何か新たなシステムや政策を実行するという内容でimplementがよく使用されます。

例文のような使用例を、日々のニュースや新聞内で見かける方も多いはずです。

会話文例
Could you explain briefly about your company’s new system, sir?
(少しだけ貴社の新たなシステムについて説明していただけますか?)
Sure. Our bank is implementing its new digital system to reduce paperwork.
(もちろんです。私達の銀行は、紙上の業務を減らすために新たなデジタルシステムを実行しています。)

implementを使った例文③

Those countries have been faced to implement austerity measures.

最後にご紹介する例文も、implementの動詞の意味を使用したものです。意味は、「これらの国は、緊縮策の実施に直面し続けてきました」となります。

implementの動詞での意味は、このように政治に関連した話題とも相性が良いことが分かります。

会話文例
What have we seen so far since last year do you think?
(昨年からこれまでにかけてどんなことが起こっているとお考えですか?)
Those three countries have been faced to implement austerity measures.
(これらの国は、緊縮策の実施に直面し続けてきました。)

implementを使う際の注意点

implementを使う際に注意したいのは、使用のタイミングです。先に挙げた例文からも分かる通り、implementは堅いイメージの意味を持つ単語と言えます。

そのため、日常レベルの会話で多用し過ぎると相手に違和感を与えてしまいます。以下から、この点について詳しく解説していきましょう。

日常レベルの会話での多用

分かりやすい例として、implementが動詞として持つ、「実行する、実施する」という意味を取り上げます。

例えば、気の置けない友達に対して、「君はそれ実行した方が良いよ」とアドバイスしたいとします。その場合、「You should implement it.」と表現すると、かなり硬い響きになります。

そのため、この場合は「You should do it.」と簡単に「do」という動詞を使用するのが適当です。この例の通り、日常レベルの会話では、implementの意味を「do」や「use」と表すことがほとんどです。

ただ、仲の良い相手に対して特定の意図を持ち、あえて硬い響きのある言葉を使用したい場合はもちろん例外です。

また、例文でも見てきた通り、政治・経済、ビジネスについての会話では好んで用いられます。ビジネスや論文などの書き言葉としても使用されることも多いと言えます。

以上の通り、implementはその言葉が持つ意味から、日常レベルの会話での多用に注意する必要があります。相手との関係性や、その言葉を選ぶ意図、会話の内容を加味して使用しましょう。

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implementの語源

新たに学習する単語の語源を知ることで、その単語への理解がより深まり、会話でも活用しやすくなります。以下から、implementの語源について、探っていきましょう。

implementの語源はラテン語の「implementum」

implementの語源は、ラテン語の「implementum」です。このラテン語には、「いっぱいに満たすもの」という意味があります。

implementumを更に細かく分けると、ラテン語の「impleo」で「いっぱいに満たす」、同じくラテン語の「-mentum」で「もの」がこの言葉の語源となっています。

特にimplementの名詞の意味である「道具、用具」という意味を、「何らかの要求を満たすもの」と捉えると、implementumが語源であることが理解できるでしょう。

implementと意味が似ている単語

以上まで、implementの意味や使い方、使用上の注意点などについて詳しく解説してきました。最後に、この言葉の意味が似ている単語(類語)をいくつかご紹介します。

1つの単語だけでなく、同じような意味を表す単語も知っておくと、会話のバリエーションも広がります。ぜひ参考にしてみてください。

instrument

最初にご紹介するのは、implementの名詞としての意味、「道具」と同じ意味を表す「instrument」です。

implementとの意味の違いは、instrumentが複雑で精密な道具を指す点です。記事冒頭でご紹介したimplementが持つ、ある目的や仕事のために用いる道具とはニュアンスが異なります。

表現したい対象物の性質に合わせて、それぞれの言葉を使い分けてみましょう。

instrumentを使った文例

He used the medical instrument to save her.
(彼は彼女を救うためにその器具を使用しました。)

apply

次にご紹介する類語は、「apply」です。この単語を動詞で「施行する」という意味で使う際、implementの動詞の意味である「実行する、実施する」とほぼ同じ意味で使用できます。

例えば、会社や組織などがある程度の強制力を持った形で何かを行う際などに使用されます。

applyを使った文例

We apply the rules to everyone.
(私達はその規則を全員に施行します。)

enforce

最後にご紹介するのは、「enforce」です。動詞であるこの類語は、「実施する、施行する、強制する」という意味を持ちます。

動詞で使用した際のimplementとの違いは、この言葉の持つ強制力の強さです。

日本語に訳すとどちらも「実施・施行する」と訳せる場合でも、enforceには「強制力を持って実施・施行する」というニュアンスがあります。

何かが実施・施行される場面で、そこに何らかの強制的な力が働いているかどうかでこの2つの単語を使い分けていきましょう。

enforceを使った会話文例

The government enforced the law.
(政府がその法律を施行しました。)

まとめ

implementは、特にビジネスや政治・経済についての話題でよく使用される単語です。日常レベルの会話、そして類語との使い分けには特に注意が必要ですが、知っておくと役立つ単語と言えます。

あなたも当記事内容を参考に、ぜひimplementを活用してみてください。

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リー 木嶋 実有紀

「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。

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