serendipityは、日常会話でも使用されることのある単語です。日本語でも「セレンディピティ」と訳されて使われることがあるので、馴染み深さを感じる方もいるでしょう。
今回の記事では、そんなserendipityの意味や使い方について具体的な例文も交えご紹介していきます。記事後半は使用の際の注意点や語源、類語についても学べる内容です。
この単語の意味や使い方を今一度クリアにしたい!という方はぜひ参考にしてみてください。
serendipityの意味
serendipityの品詞は名詞の1つしかありません。基本的には意味も1つしかなく、文脈によって少し意味の解釈を工夫すればよいだけなので理解しやすいと言えます。
以下から、serendipityの意味について詳しく解説していきます。
思わぬものを偶然に発見する才能・能力、幸運
serendipityには、名詞として「思わぬものを偶然に発見する才能・能力、幸運、偶然」という意味があります。
例えば、「私は思わぬ偶然のお陰でその家族にたまたま出会いました」、「私がポケットに100ドルを見つけたのは思わぬ幸運でした」、「その偶然が私達を正しい場所に導いてくれると良いなと思います」内、「思わぬ偶然、思わぬ幸運、その偶然」の部分にserendipityを活用します。
serendipityの発音・読み方
それではここから、serendipityの発音と読み方を確認していきましょう。
serendipityの発音記号
発音記号にすると、は「sèrəndípəti」と表記されます。
serendipityの発音・読み方
serendipityの発音・読み方は、日本語で「セェラァンディィパティィ」となります。
最初の「sè」の部分は「s」を舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、その隙間から息を出し「ス」と発音します。「e」は唇を左右に大きめに開き、日本語のエとほぼ同じ音を意識して発音します。2つの音を合わせると「セェ」となります。
次に「rə」は「r」を舌先を内側に巻き口のどの部分にも触れずにルのような音を出します。「ə」は口をあまり開かず、曖昧に弱く「ア」と出します。これらを合わせると、「ラァ」となります。
「n」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めて鼻から出すような意識で「ン」と出します。
「dí」は「d」の音を舌先を前歯のすぐ裏に付け、息を一瞬止めてから破裂させるように勢いよく「ドゥ」と出します。「í」は日本語のイとエの中間の音をイメージして出し、2つの音を合わせて「ディィ」とします。
次に「pə」の部分は、まず「p」を唇を閉じて一瞬息を止め、そこから勢いよく「プ」と唇を破裂させるようにして出します。「ə」は先と同じ要領で「ア」と出し、合わせて「パァ」となります。
最後に、「ti」の「t」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めてから勢いよく「トゥ」と出します。「i」は日本語のエとイの中間の音を意識し、「イ」とします。これら2つを合わせて「ティィ」の音にします。
serendipityは綴りも長いため発音も少し大変ですが、ぜひ上記アドバイスを参考に発音の練習を重ねてみてください。
serendipityの使い方と例文
ここまで、serendipityの意味と発音の際のポイントについて解説してきました。以下から、まずはserendipityの使い方を学ぶ際のポイントのまとめをご紹介していきます。
この単語を実際の会話の中で実践的に使用していきたいという方は参考にしてみましょう。
serendipityの使い方
serendipityは基本的には1つの品詞、1つの意味しかありませんが、文脈ごとに合った意味を選択するという視点を持って使い方を整理していくのがおすすめです。
serendipityの例文
早速以下から、複数の具体的な例文をご紹介しながらserendipityの使い方について整理していきます。
特に例文ごとの日本語の意味の微妙なニュアンスの違いに着目しながら、自分だったらどんな風に応用するだろう?という視点を持って読み進めてみてください。
serendipityを使った例文①
最初にご紹介するのは、「私は思わぬ偶然のお陰でその家族にたまたま出会いました」という意味を表す例文です。
この例文内では、serendipityは「思わぬ偶然」という意味を表します。sheerは「全くの、本当の」という意味です。
会話文例
(思わぬ偶然のお陰でその家族にたまたま出会ったんです。)
(それは素晴らしいですね!あなた方は近くに住んでいるんですか?)
serendipityを使った例文②
serendipityを「思わぬ幸運」という意味で活用したこの例文は、「私がポケットに100ドルを見つけたのは思わぬ幸運でした」という意味を表します。
that以下が詳しい幸運の内容を示すという分かりやすい文構成となっています。
会話文例
(ポケットに100ドルを見つけたのは思わぬ幸運でした。)
(本当にそうでしょうね!)
serendipityを使った例文③
最後にご紹介するのは、「その偶然が私達を正しい場所に導いてくれると良いなと思います」という意味を表す例文です。
この例文内では、serendipityは「その偶然」という意味を表します。
会話文例
(その偶然が私達を正しい場所に導いてくれると良いんだけど。)
(私も同じことを願っています。)
serendipityを使う際の注意点
serendipityと意味を混同しやすい言葉として、「synchronicity」(シンクロニシティ) があります。以下から、両者の意味と使い方の違いを分かりやすく整理していきます。
ポイントは着目点が成果か現象か
serendipityとsynchronicityは「無意識の働きが作用し、偶然起こるもの」という点では共通しています。
しかし、両者の言葉が表す着目点は、その現象によって得られる成果なのか、その現象自体なのかという風に異なっています。
serendipityは「幸運によって何かを手に入れられる」という成果に着目している一方、synchronicityは「因果関係のない出来事が複数、関連した意味を持って起こる現象、共時性」という意味を持ちその現象自体に着目しています。
日本語にするとどちらもカタカナ表記となり、意味の違いも分かりにくいかと思いますが、この2つの言葉には上記のような違いがありますので、今一度整理しておきましょう。
serendipityの語源
英単語の語源を知ることは、その単語へのより深い理解を促すことに繋がります。以下から、serendipityの語源について詳しく解説していきます。
serendipityの語源はそのままの形「serendipity」
実は、serendipityの語源は現代のものと変わらない形「serendipity」だとされています。1754年にイギリスの小説家、ホレス・ウォルポールがある人に宛てた手紙の中で使った造語がこの単語の始まりです。
ウォルポールが幼少期に読んだペルシャのおとぎ話、「The Three Princes of Serendip 」の中で王子達が旅の道中、偶然起こる出来ごとを通して色んな発見をしていくという内容にヒントを得て作られました。
彼が友人宛ての手紙の中で偶然の発見を説明する際、この造語を使用し、それが徐々に一般にも知られるようになったことが発端のようです。
語源の形が現代のものと全く同じ、そして語源の成り立ちの背景にあるエピソードも現代の意味と通じる部分があるのがとってもおもしろいですね。
serendipityと意味が似ている単語
ここまでserendipityの意味や使い方、使用の際の注意点についてご紹介してきましたが、最後にこの単語の類語を複数ご紹介します。
特に英語でバリエーション豊かな会話を実現するためにも、類語を上手く活用していくことは大変有効です。
ぜひあなたも下記の内容を参考にして、表現力豊かな会話を実現していきましょう。
fluke
最初にご紹介するのは、名詞で「まぐれ当たり、僥倖」の意味を表す「fluke」です。serendipityの持つ「思わぬ幸運」という意味とほぼ同じ意味で活用できます。
flukeを使った会話文例
(あの男は昨夜宝くじを買って大金を当てたんだよ。)
(本当かい?)
happenstance
次にご紹介するのは、名詞で「思いがけない出来事、偶発事態」の意味を表「happenstance」です。serendipityの「偶然」という意味の類語として活用できます。主にアメリカで使用される単語です。
happenstanceを使った会話文例
(奥さんとどこで出会ったんですか?)
(偶然に日本で出会ったんです。)
blessing
最後にご紹介するのは、名詞で「神からの恩恵、祝福、幸運」などの意味を表す「blessing」です。
この単語を使用する場合は、serendipityが表す幸運よりも、特に神から恩恵を受けた思わぬ幸運というニュアンスが強くなります。
blessingを使った会話文例
(私はそれを神からの恩恵、幸運だと思います。)
(私もそう思います。)
まとめ
serendipityは、品詞は名詞の1つしかないため比較的意味や使い方を整理しやすい単語と言えます。また語源の歴史も今現代の単語の意味に繋がるものも多いため、分かりやすいでしょう。
ぜひあなたも当記事内容を参考にして、この単語を実際の会話の中でも積極的に活用してみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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