【初めて受験する方必見】TOEIC L&R Testの基本情報や受験するメリットを解説

2023年1月23日

ペラペラ

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妻鳥 千鶴子

【監修】
妻鳥 千鶴子

英検1級対策をメインに行うアルカディアコミュニケーションズ主催。バーミンガム大学修士課程(翻訳学)修了(MA)。テンプル大学修士課程(教育学)修了(MS)。近畿大学・関西大学非常勤講師。主な著書は『英語で論理的に意見を述べる技術とトレーニング』『英語プレゼンテーション すぐに使える技術と表現』、『ゼロからスタート英会話』『会話できる英文法大特訓』など大学関連テキストも含めると30冊以上。

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「採用」「昇進・昇格」の要件としてTOEICのスコアを設定している企業が当たり前になり、求められるスコアも年々上昇しています。

希望する企業への就職・転職に備えてTOEIC受験を考えている方も多いと思いますが、初めて受験する方の場合、試験の内容や、就職にはどのくらいのスコアを目標とすれば良いのか、試験にいくらかかるのかなど知りたいことは多いかと思います。

そこで、TOEIC Listening & Reading Testはどういう試験なのか、費用や申し込み方法などの基本情報を説明するとともに、TOEICのハイスコアを持つメリットや他の英語試験の違いについても説明いたします。

 

TOEIC Listening & Reading Testとは

TOEIC Listening & Reading Test(以下TOEIC L&R Test)とは、リスニング(聞く)とリーディング(読む)の2つの英語力を測定するための試験です。

「ビジネスシーンや日常生活におけるコミュニケーション能力を幅広く測定することを目指して設計されています。

TOEICといえば一般的に『L&R Test』を指すことがほとんどで、企業などが重視しているのもこのTOEIC L&R Testです。

問題数200問(リスニング100問・リーディング100問)
制限時間2時間(リスニング45分・リーディング75分)
試験方式マークシート方式
結果990点満点

TOEICという名称は「Test of English for International Communication」の略であり、英語を母語としない方を対象とした、国際コミュニケーション英語能力測定を表します。

TOEIC L&R Testでハイスコアをとるメリット

TOEIC L&R Testでハイスコアをとるメリットは以下の2点です。

  • 就職・転職に有利
  • 異動、昇進・昇格に有利

それぞれについて説明します。

就職・転職に有利

TOEICのスコアを持っていると就職する際はもちろん、転職にも有利になります。

「上場企業における英語活用実態調査(2013年版)」によると、「企業の28.5%が新入社員の採用試験の中で、英語テストを実施している」と回答しています。

また、入社希望者が「資格・特技」として提出したTOEICスコアを69.9%の企業が「参考にしている」と回答しています。

企業が期待するTOEICスコアは新入社員で平均565点、中途採用社員で平均710点となっており、転職を希望する人にとって、TOEICの高いスコアが示す英語スキルは大きな武器になるでしょう。

TOEIC採用時

引用:上場企業における英語活用実態調査報告書(2013年)

異動、昇進・昇格に有利

業界を問わず、昇進・昇格の要件としてTOEICスコアを設定している企業が増えています

「上場企業における英語活用実態調査(2013年版)」によると、2013年時点でTOEICスコアを異動・昇進・昇格の要件としている企業は「15.8%」にのぼり、「要件にしていないが、将来はそうする可能性がある」と答えている企業は「45.2%」と約半数を占めています。

昇進

引用:上場企業における英語活用実態調査報告書(2013年)

TOEIC L&R Testの基礎知識

TOEIC L&R Testの基礎知識について説明します。

申し込み方法

TOEIC L&R Testの受験申込みは、インターネットもしくはコンビニからできます。

インターネットから申し込む場合はTOEIC公式サイトへの会員登録が必要です。コンビニでは全国のセブン-イレブン、ローソン、ミニストップ、ファミリーマートに設置されている情報端末にてお申し込みができます。

受験費用

受験費用は1回7,810円(税込)です。

また、TOEICを申込みしてから1年後の同月に公開テストを受けると、「リピート割引」を適用することができ、通常5725円(税込)の受験料を5092円(税込)で受けることができます。

支払い方法には以下3つの方法があります。

  • クレジットカード
  • コンビニエンスストア
  • 楽天ペイ

日程・会場

試験は1年に10回(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月)開催され、全国80都市の会議や展示会ができるようなイベントホール・大学・高校・中学校などで行われます。

テスト日程、受験会場についてはTOEICの公式サイトをご覧ください。

結果発表

テスト結果を知る方法には以下の2つがあり、確認可能となる日もそれぞれ以下のとおりとなります。

  • オンラインで確認…試験の約21日後に確認可能
  • 「Official Score Certificate(公式認定証)」の到着で確認…試験の約30日後に発送

「Official Score Certificate(公式認定証)」とは、TOEICを受験した後に受け取ることができるテスト結果のようなものです。

コンビニで申し込みをした方はオンライン確認ができません。「Official Score Certificate(公式認定証)」の到着によって結果(スコア)を知ることになります。

試験結果の有効期限

TOEICスコアに有効期限はありません認定証に記載されたスコアは一生あなたの英語力として認められます。

ただし、公開テストの「Official Score Certificate(公式認定証)」の再発行期限は試験日から2年間になっています。保持スコアを証明するため認定証が必要になる場合がありますので、紛失しないよう注意しましょう。

また、IPテストのスコアレポートにも再発行期限があり、試験を受けた年度の翌年度の4月1日から2年間となります。

例)試験日が2019年9月29日の場合…2020年4月1日~2022年3月31日までが再発行可能期間。

公式認定証再発行について詳しくはTOEICの公式サイトをご覧ください。

公開テストとIPテストの違い

公開テスト(TOEIC L&R Test)は個人受験であることに対し、IPテストは団体受験を指します。

難易度や設問形式は変わりませんが、IPテストの結果は「スコア・レポート」で通知され、「Official Score Certificate(公式認定書)」は発行されません。

企業によっては公式認定証の提示を求められる場合がありますので、就職や転職での受験を考えている方は公開テストを受験するようにしましょう。

スコア(点数)によるレベル分けや平均点、目標

スコア別の英語レベル目安

TOEIC L&R Testのスコアとコミュニケーション能力レベルは以下の通りです。

TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表

引用:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC L&Rスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関図」より

他の英語資格との違い

英検(実用英語技能検定)

英検(実用英語技能検定)は、社会で通用する実用英語を測定する資格検定試験です。

5級(初級)~1級(上級)の7つの級に分かれており、それぞれ「聞く」、「話す」、「読む」、「書く」の4技能を測定し、合否を判定するものです。

TOEFL

英語を母語としない人々の英語コミュニケーション能力を測るテストです。日常生活や留学に必要な、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4つの技能を総合的に測定します。

留学希望者であれば避けては通れない試験と言えるでしょう。

IELTS

英語を母国語としない外国人向けの英語力を判定する試験の一つであり、主にイギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダへの留学や移住希望者を対象にしています。

試験は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4科目で、TOEFLと並ぶ英語の試験として世界で認知されつつあります。

まとめ

以上、TOEIC L&R Testについて、初めてTOEIC試験を受ける方が知っておくと良い基本的な情報を解説しました。

まずは言えることは、TOEIC L&R Testは国際的な評価が高い試験だということです。進学・就職や昇格・昇進にも有利でスコアが高ければ高いほどできる仕事の幅が広がります。

幅広い年齢層を対象としており、誰でも受験することができます。結果は合否ではなくスコアですので、「次は50アップを狙おう」などのように英語学習の目標にもなります。

またTOEIC L&R Testで扱われている英語は、英語学習者が使うお手本になります。

リーディング問題に出てくるようなメールを書けたり、リスニング問題で出てくるような受け答えができるようになることを目標にして勉強すれば、スコアはもちろんのこと、英語の実力アップにもつながります。英語学習をしている方は、ぜひ積極的に活用してみてください。

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ライター(詳しいプロフィールを見る

10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。

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