今回取り上げるwhetherは、接続詞として複数の意味を持つ便利な単語として知られています。
当記事では、そんなwhetherの意味や使い方について、具体的な例文を交えながら詳しくご紹介していきます。気になるifとの違いや使用する際の注意点についても学べる内容となっています。
whetherについて、今まで何となくしか理解していなかったという方は、この言葉に対する理解がより深まるでしょう。それにより、ネイティブとの会話にも自信を持てるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。
Whetherの意味
whetherには、接続詞として大きく分けて2つの意味があります。
以下から、それぞれの意味に分け、whetherの意味について詳しく解説していきます。
~かどうか、~か(または~か)
まず、whetherの接続詞としての意味の1つ目として、「~かどうか、~か(または~か)」が挙げられます。whether以下に間接疑問の形の名詞節を伴います。
通常、この意味でwhetherが使用される場合、orやor notを伴うとされていますが、日常会話レベルの使用で言うと、or, or notは省略される場合がほとんどです。
例えば「私達には、彼が明日来るかどうかは分からない」という文章内、「来るかどうか」の部分にwhetherを使用します。
~であろうとなかろうと、いずれにせよ
whetherの接続詞の意味として、「~であろうとなかろうと、いずれにせよ」が挙げられます。whether以下にorを伴い、譲歩の副詞節を導きます。
例えば「あなたが信じようと信じまいと、これが事実だ」、「彼がそれを知っていようと知っていまいと、そのこと自体は重要ではない」などの文章内、「信じようと信じまいと」、「知っていようと知っていまいと」部分にwhetherを用います。
Whetherの発音・読み方
それでは以下から、whetherの発音と読み方を確認していきましょう。
whetherの発音記号
発音記号に直すと、whetherは「(h)wéðər」となります。
whetherの発音・読み方
あえて日本語表記にすると、whetherの発音は「ウェザァ」となります。
最初の「ウェ」の部分は、まず唇を丸く前に突き出す形で「ウ」と発音し、唇を左右に少し大きめに開いた形で「エ」を発音することで完成します。
特に「w」の音の「ウ」部分は、日本語的な発音になりすぎると「フ」に近い音になってしまいますので、注意してください。
後半の「ザァ」は、まず下の先を上下の歯で軽く噛むようにし、その状態から「ズ」の音を出して発音し、次に口を大きく開けない状態で、弱く「ァ」と発音して出します。
「ザァ」の音は、日本語にはないthの音を含むため、注意が必要です。自然な音で発音できるよう、何度も練習してみましょう。
whetherの使い方と例文
ここまで、whetherの大きく分けた2つの意味と発音、発音のポイントと注意点についてご紹介してきました。
以下から、whetherの使い方のポイントと、具体的な例文の解説に入っていきます。whetherの使い方についてより理解を深めたいという方は、ぜひチェックしてみてください。
whetherの使い方
whetherは、品詞としては接続詞の意味しか持っていません。このため、品詞ごとの意味が混同してしまう心配がないため、使い方も比較的簡単に理解できると言えます。
それぞれの意味ごとに使い方をしっかり整理していきましょう。
whetherの例文
それでは早速、以下からwhetherの具体的な例文を交えながらその使い方を解説していきます。
今回取り上げるwhetherのような表す意味が抽象的な単語も、例文の形で使い方を覚えてしまえば、実際の会話でも楽に使用できるようになります。
例文を参考に、ぜひ自分ならどんな場面でこの言葉を使用するだろう?と考えてみてください。
whetherを使った例文①
whetherの接続詞としての1つ目の意味、「~かどうか」を使った例としてご紹介するこの例文は、「彼女が僕のデートプランを好きかどうかは分からない」という意味を表します。
例えば、付き合い始めたばかりの彼女のために、デートプランを立てたとしましょう。自分なりに頑張って計画したものの、相手がそれを好きと言ってくれるかどうか分からず、不安な気持ちを友達に打ち明ける際などに使用できます。
会話文例
(タケシ、新しい彼女とはどうなの?)
(上手くいってるよ。今週末、ニューヨークに行く予定なんだけど、彼女が僕のデートプランを好きかどうか分からないんだよなぁ。)
whetherを「~かどうか」という意味で使用する場合、直前に使用する動詞・形容詞は大体決まってきます。今回、例文内でご紹介したbe sure以外にも、以下のような表現が使われることがよくあります。
whetherとよく一緒に使われる動詞・形容詞
sure | ~について確かな |
uncertain | ~については定かではない |
know | 知っている |
wonder | ~かどうかと疑問に思っている |
doubtful | 懐疑的な |
ご紹介した例文と合わせて、一覧にまとめた動詞・形容詞との組み合わせの意味も覚えておくと便利です。ぜひ活用してみてください。
whetherを使った例文②
次にご紹介する例文は、whetherの譲歩的意味、「~であろうとなかろうと」の意味を含むものです。品詞は接続詞でありながらも、訳す時は副詞的に訳すのがポイントです。
当例文の意味は、「あなたが勝とうと負けようと、私はあなたの傍にいます」です。
例えば、誰かに試合前の不安な気持ちを打ち明けられた際の相手を励ます言葉として、使用してみましょう。
会話文例
(どうしよう。明日の試合が本当に心配だよ!)
(大丈夫よ。あなたが勝とうと負けようと、私があなたの傍にいるわ。)
whetherを使った例文③
最後にご紹介するのは、「~かどうか」の意味を表すwhetherにor not を付けた形の例文です。例文の意味は、「彼は私に一緒に来たいかそれとも来たくないかを聞いた」です。
記事冒頭の意味紹介でもお伝えした通り、whetherをこの意味で使用する場合は、特に日常会話ではorやor notは省略される傾向にあります。
意味としてはどちらの形で表現しても変わりはありません。ただ、例文のようにor notを付けると、若干硬い、または強いイメージを与える表現に聞こえます。
その時の状況に合わせて、自分が表現したニュアンスに合った方の言い方を自分ぶようにしましょう。
会話文例
(タケシ、結局今日、ジムには行ったの?)
(いや、行かなかったんだ。彼が一緒に来たいかどうか聞いてくれたんだけど、行かないって言ったんだ。疲れてたしね。)
whetherを使う際の注意点
whetherを使う際に注意したい点として、まずは単語の綴りが挙げられます。whetherのスペルに非常に似た単語に、天気という意味を持つ「weather」があります。
whetherとこのweatherは、綴りの混同がよく見られますので注意しましょう。
次に挙げられる注意点として、whetherが表すニュアンスがあります。以下から、この2つ目の注意点について詳しくご紹介していきます。
硬さが必要ない場面での使用
whetherを「~かどうか」という意味で使用する場合、使用する際の状況を見極める必要があります。
実は、同じ意味を表す言葉に「if」があるのですが(if については後ほど詳しく解説)、whetherはifを使った際よりも硬いイメージが伝わります。
このため、例えばより砕けた会話の中で使用しすぎると、聞き手に「この人は皮肉っぽい人なのかな?」、「なぜこんなに堅苦しい言い回しをわざわざするのだろう?」という疑問を持たせてしまう可能性があります。
書き言葉で使用する際は問題ありませんが、話し言葉として使用する場合は、相手と自分との関係性を的確に見極めて使用するように注意してください。
あくまでカジュアルな会話の中で、「~かどうか」と表現したい場合は、ifの使用をおすすめします。
whetherの語源
新たに意味や使い方を学んだ単語の語源まで知ることで、その単語への更なる理解が深まります。以下から、whetherの興味深い語源について探っていきましょう。
whetherの語源は古英語のhwæðer
whetherの語源は、古英語の「hwæðer」と言われています。この古英語には、「2つのうちのどちらか、~かどうか」という意味がありました。
また、この古英語hwæðerには、接続詞としてだけではなく、名詞や形容詞としての意味もあったとされています。
「whether or not」などの、今日でも使用が認められる形でのフレーズの使用は、1650年代から見られます。
語源である古英語の形は、現代で使われているwhetherの面影を残している点が興味深いですね。
whetherと意味が似ている単語
ここまで、whetherの意味や使い方、使用上の注意点について詳しくまとめてきました。最後に、whetherの唯一の類語である、ifについてご紹介します。
ifはwhetherの「~かどうか」という意味をよりカジュアルなニュアンスで伝える類語ですが、whether以下の形によって、類語として代わりに使用できない場合もあります。
今回は、まず意味が似ている単語として、ifをwhetherの代わりに使用できる例を説明した後、類語としてifを代わりに使用できない際の例についてもご説明します。
例文内の形や、それぞれが文章の中で果たす役割にも着目しながら、類語ifの使い方をマスターしてみてください。
if
「if」は、whetherを「~かどうか」という意味で使用する際の類語として同じ意味で使用できます。先述した通り、日常会話では、whetherよりもifを使って話す方がより自然です。
特に硬いイメージを相手に伝えたい場合以外は、類語のifを使った文章で会話をしてみてください。
ifを使った会話文例
(どうしたのさ?)
(家のエアコンを自分が消したかどうか分からなくて。念のため帰って確かめてくる。)
主語として使用する場合
「~かどうか」という部分を主語にしたい場合、whetherの代わりにifを使用することはできません。英語の主語を置く文頭でこの意味を表す際は、例のように必ずwhetherを用いましょう。
whetherを主語として使った文例
(彼女が来るかどうかは、未だ定かではありません。)
補語として使用する場合
「~かどうか」という意味を表す部分を、補語として使用したい場合も、whetherの代わりにifを使用することができません。
補語とは、「主語が何か、あるいはどんな状態かを表す言葉」です。下記例文内では、whether以下の部分が補語となります。
whetherを補語として使った文例
(問題は、ジャックが学校に来るかです。)
or not を直後につけて使用する場合
or notを直後につけて使用する場合は、ifを使って「if or not」の形にはできず、「whether or not」とする必要があります。
whether or notを使った文例
(私の兄は、私が彼を見たかどうかについて尋ねました。)
不定詞をすぐ後ろに使用する場合
ごく稀に使用される、「whether to 不定詞」の形も、「if to 不定詞」に代えて使用することはできません。
whether to 不定詞を使った文例
(彼女は、留まるか去るかどうかを決める必要があります。)
まとめ
今回はwhetherの意味や使い方についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
類語であるifとのニュアンスの違いや、代用できない例には注意が必要ですが、それさえクリアできれば便利な言葉として活用することが可能です。
あなたもぜひ当記事内容を参考に、ぜひwhetherを色んな場面で使ってみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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