shameは、ネガティブな意味を持つ単語でであるものの、日常会話レベルの会話でも使用される単語です。一度は耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、shameの意味や使い方について詳しく解説していきます。具体的な例文を交え、発音や使用の際の注意点についても学べる内容です。
当記事を読めば、どんな場面でこの単語を使用するのが適切かがより明確になるでしょう。あなたもぜひチェックしてみてください。
shameの意味
shameには、まず品詞として名詞と動詞の2つが存在します。それぞれの品詞ごとに異なる意味を持っており、厳密に分けると全部で8つの意味があります。
以下から、名詞・動詞の品詞とそれぞれの意味ごとに分けて解説していきます。
恥ずかしい思い、恥ずかしさ、羞恥心
shameの名詞としての一つ目の意味に、「恥ずかしい思い、恥ずかしさ、羞恥心」があります。この意味でshameを用いる場合、不可算名詞として使用します。
例えば、「彼は恥ずかしさで頭を下げていました」という文章内、「恥ずかしさで」の部分にこのshameを使用します。
恥辱、恥、不面目
shameには、名詞の意味として「恥辱、恥、不面目」という意味も存在します。この場合も、不可算名詞として取り扱います。
例えば、「彼女は家名を汚しました」という表現内、「家名を汚しました」という部分にshameを活用できます。
不名誉な事柄や人、つらよごし
次にご紹介するshameの名詞の意味は、「不名誉な事柄や人、つらよごし」です。この意味で使用する場合は、可算名詞として扱います。
例えば、「彼の不品行は、彼の家族にとってつらよごしでした」という文章内、「つらよごしでした」の部分にshameを配置します。
残念な(ひどい、気の毒な)こと
shameには、名詞として「残念な(ひどい、気の毒な)こと」という意味もあります。この意味で使用する際も、shameを可算名詞として使用します。
例えば、「会社が君をそんな風に扱うなんて、ひどいですね」内、「ひどいですね」の部分にshameを使います。日常生活レベルの会話内では、当意味でshameを使用することがとても多いです。
恥をかかせる、~の面目をつぶす
shameには、動詞として「恥をかかせる、~の面子をつぶす」という意味があります。先に挙げた、名詞での意味「不名誉な事柄や人、つらよごし」の動詞の形だと捉えると分かりやすいでしょう。
例えば、「私の姉の行動は、私の家族の家名を汚すことになりました」という表現内、「家名を汚すことになりました」の部分に動詞としてshameを組み込みます。
(優秀さなどで)赤面させる
次にご紹介するのは、shameの動詞としての意味「(優秀さなどで)赤面させる」という意味です。誰かの行動があまりに素晴らしく、こちらが恥じ入るというような場面で使用すると効果的です。
例えば、「彼の勤勉さには私達はみんな恥じ入るばかりです」という文章内、「恥じ入るばかりです」の意味を担う動詞として、shameを活用します。
人を恥じさせて~させる
shameには、動詞の意味として「人を恥じさせて~させる」という意味もあります。この意味で使用する場合、文章の形はしばしば受動態の形を取ります。
例えば、「彼女は恥じて一生懸命勉強しました」という文章内、「彼女は恥じて勉強するようになりました」の部分にshameを使います。
人を恥じさせて~を止めさせる
最後にご紹介するのは、shameの動詞としての意味である「人を恥じさせて~を止めさせる」という意味です。この意味で使用する際も、文章の形はしばしば受動態となります。
例えば、「彼らは恥じ入ってその悪習を止めました」内、「恥じ入ってその悪習を止めました」の部分にshameを活用します。
shameの発音・読み方
それでは以下から、shameの発音と読み方を確認していきましょう。
shameの発音記号
発音記号にすると、shameは「ʃéim」と表記されます。
shameの発音・読み方
shameの発音・読み方は、日本語で「シェイム」となります。
まず、最初の「ʃéi」の部分は、唇を丸く突き出し、舌先を上の歯茎に近づけた状態で「シュ」と息の音だけ出すような意識で音を出し、「ʃ」の音とします。
次に、日本語の「エ」の音に比べて若干舌を緊張させた状態で、発音の終わり部分で口を狭くするようにして「エィ」と発音し、二重母音の「éi」とします。
最後に、唇を閉じて口から息が出るのを一瞬止め、鼻から音を出す意識で「ム」と発音し、この音を「m」とします。
shameを発音するのに必要な音は、基本的には全て日本語にはない音です。上記の発音のポイントを参考に、まずは日本語の音に似たものから練習を重ね、本来の英語の発音に近づけていくようにしましょう。
shameの使い方と例文
ここまで、shameの動詞・名詞としての意味や発音の際のポイントについてまとめてきました。以下から、まずはshamの使い方について学ぶ際のポイントのまとめをご紹介していきます。
shameの使い方
shameのように、複数の品詞や意味を持つ単語は、それぞれの品詞と意味ごとに分かりやすく整理しながら、具体的な例文を使って使い方を整理していくのがおすすめです。
それぞれの品詞と意味ごとに、それぞれの意味を学んでいきましょう。
shameの例文
単語の意味のみを単独で理解するのではなく、意味と合わせて具体的な例文も合わせて暗記しておくと、実際の会話での活用のチャンスも上がります。
自分だったら、どんな場面でこの例文を使用するだろう?という、より具体的な視点を持ちながら下記記事を読み進めてみてください。
shameを使った例文①
最初にご紹介する例文は、shameの名詞としての意味、「恥ずかしい思い、恥ずかしさ、羞恥心」の意味を用いたものです。例文の意味は「彼は恥ずかしさで頭を下げていました。」となります。
先述した通り、当例文でもこの意味でshameを使用する場合、shameをaなどを付けない、不可算名詞として扱っています。
会話文例
(彼の反応はどんなものだったの?)
(彼は恥ずかしさで頭を下げていたよ。)
shameを使った例文②
次にご紹介する例文は、shameの名詞としての意味、「恥辱、恥、不面目」の意味を含むものです。例文の意味は、「彼女は家名を汚しました」となります。
動詞にはbringを用い、1つ目の例文と同様、ここでのshameも不可算名詞として扱うのが特徴です。
会話文例
(彼女は家名を汚したんだ。)
(それってどういう意味?どんな種類の恥のことを言っているの?)
shameを使った例文③
次にご紹介するのは、shameの名詞の意味である「残念な(ひどい、気の毒な)こと」の意味を活用した例文です。例文の意味は、「会社が君をそんな風に扱うなんて、ひどいですね」となります。
例文内のshameの形を見れば分かる通り、この意味でshameを使用する場合は、可算名詞として扱います。
会話文例
(僕の会社は僕を利用していると思うんだ。十分な給与を払わないんだよ。)
(会社が君をそんな風に扱うなんて、ひどい話だね。)
shameを使った例文④
次にご紹介するのは、shameを動詞として「(優秀さなどで)赤面させる」という意味で使用した際の例文です。意味は、「彼の勤勉さには私達はみんな恥じ入るばかりです」となります。
会話文例
(あそこに立っているエンジニアは非常に熟練した技術者だと見受けられますね。)
(はい、実のところ彼はそうです。彼の勤勉さには私達みんな恥じ入るばかりです。)
shameを使った例文⑤
最後にご紹介するのは、shameの動詞の意味「人を恥じさせて~させる」を活用した例文です。意味は、「彼女は恥じて一生懸命勉強しています」となります。
先述した通り、この意味でshameを使用する場合は受動態、そしてintoを組み合わせて使うことがほとんどです。
会話文例
(彼女の行動に何か変化はあった?)
(沢山の変化とも言うべきかな。恥じて一生懸命勉強しているよ。)
shameを使う際の注意点
shameを使う際の注意点として、その言葉の持つ重みが挙げられます。先に挙げたshameの意味や例文を見ても分かる通り、shameには「恥、恥辱、つらよごし」など非常に強い意味が存在します。
そのため、使用の際の状況を慎重に選ぶ必要があります。下記より、この点について詳しく見ていきましょう。
相手に意図せず強い意味が伝わってしまう
shameを使用する状況は、基本的に対象となる人物や事柄が重大な過失や失敗を犯したという事実が前提です。逆に言うと、このような事実に基づいた前提がないまま使用すると、相手を攻撃する表現になりかねません。
日本語で例えば小さな失敗を犯してしまい、それで恥ずかしい思いをしたと言いたい場合は、「embarrass(ed)」を使用する方が適当です。このような場面でshameを使用すると、相手も当人がかなりの規模の失敗を犯したのだ、と解釈してしまいます。
shameを使用する際には、自分が表現したいことの重大さやその程度を的確に判断するようにしましょう。特に自分以外の対象物についてこの単語を使用する際には、十分に慎重になるよう留意してください。
shameの語源
新たに学習した単語の語源を知ることは、意味や使い方の理解を深めることにも繋がります。以下から、興味深いshameの語源について学んでいきましょう。
shameの語源は古期英語の「sceamu」
shameの語源は、古期英語の「sceamu」とされています。この語源は、「恥」という意味を表す「skamo」が基になっていると言われており、これは「skem-」で「隠す」という意味があったところからきています。
上記のように、shameの語源となった古期英語とその基になった言葉の形・意味を探っていくと、現代の単語の形と意味に繋がるものが見えてきて興味深いですね。
shameと意味が似ている単語
ここまで、shameの名詞・動詞としてのそれぞれの意味と使い方、発音や使用の際のポイント、語源など多くの視点から解説を行ってきました。
最後に、以下からshameと意味が似ている単語、いわゆる類語を複数ご紹介します。語彙力をUPさせるためにも、類語を一緒に覚えて活用していくことは大変有効です。ぜひ参考にしてみてください。
dishonor
最初に類語としてご紹介するのは、「dishonor」です。この単語には、shameと同じく名詞・動詞としての意味が存在します。名詞で使用する場合は、「不名誉、不面目、屈辱、つらよごし」、動詞の場合は「名誉を汚す、人に恥辱を与える」という意味を表します。
shameと同じく、かなり強い意味を持った言葉で、特に誰かや何かの名誉に関わることについて言及したい際に活用してみましょう。
dishonorを使った会話文例
(彼女は家族のつらよごしですね。)
(全くです。私は未だに彼女が私達にやったことを信じられませんよ!)
disgrace
次にご紹介するのは、「disgrace」という類語です。disgraceにもshameと同じく名詞・動詞としての意味があり、名詞の場合は「不名誉、不面目、恥辱」、動詞の場合は「~の恥となる、名を汚す」という意味を表します。
先に挙げたdishonorとの違いは、disgraceは特に他人の尊敬や敬意を失うことを表し、dishonorは特に自分の行為によって名誉と自尊心を失うことを表す点です。
このように、日本語では訳がほぼ同じになってしまう両単語ですが、それぞれの言葉が表す微妙なニュアンスの違いに着目して使用するように留意してみてください。
disgraceを使った会話文例
(自分の家名を汚すようなことはしてはいけませんよ。)
(ご心配なく、そんなことはしませんから。)
ignominy
最後にご紹介する類語は、「ignominy」です。ignominyには、名詞として「不面目、不名誉、侮辱、恥ずべき行為」などの意味があります。
この類語は非常に硬い響きがあるので、日常会話レベルでは使用される可能性は低いですが、余裕がある方は参考程度に覚えておくとよいでしょう。
ignominyを使った文例
(彼は侮辱を、恥辱の死を宣告されました。)
まとめ
shameには、非常に強い意味が含まれるため、使用の際には注意が必要です。しかし、使い方によっては相手の気持ちに上手く共感し、距離を縮めることを可能にする単語でもあります。
類語の活用も含め、ぜひあなたも当記事の内容を参考にshameの使い方をマスターしてみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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