sufficientは、特にビジネスやフォーマルな場でよく使用される単語です。今までにこの単語を耳にしたことがあるという方もいるでしょう。
今回は、そんなsufficientの意味や使い方、発音・使用の際の注意点などについて徹底解説していきます。記事後半では、この単語の語源や類語も学べる内容です。
今までぼんやりとしていた意味や使い方を今一度整理したい!という方におすすめの内容です。ぜひチェックしてみてください。
sufficientの意味
sufficientには品詞が形容詞しかありません。品詞は1つですが、意味は大きく分けて3つあります。下記から、それぞれの意味に分けながら詳しく解説していきます。
十分な、足りる
最初にご紹介するのは、sufficientの意味「十分な、足りる」です。
名詞の前に配置して、その名詞の量を修飾します。例えば、「彼女には十分な食料があります」、「十分な証拠が見つかりました」内、「十分な」の部分をsufficientが担います。
~に十分で
sufficientには「~に十分で」という意味もあります。この意味で使用する場合、sufficientを叙述的用法の形容詞として扱います。
例えば、「彼の収入は彼の生活費には足りません」、「そのお金はその支払いに十分です」などの例文内、「足りません」、「十分です」の部分にsufficientを使用します。
~するのに十分な
最後にご紹介するのは、sufficientの「~するのに十分な」という意味です。
例えば、「このことだけで十分彼らの議論が間違っていることが分かります」、「それは彼女が良い従業員ではないということを証明しています」内、「十分~ことが分かります」、「~を証明しています」の部分がsufficientに当たります。
sufficientの発音・読み方
それではここから、sufficientの発音と読み方を確認していきましょう。
sufficientの発音記号
発音記号にすると、は「səfíʃənt」と表記されます。
sufficientの発音・読み方
sufficientの発音・読み方は、日本語で「サァフィシャントゥ」となります。
まず、「sə」の音は「s」を舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に近づけて、隙間から「ス」と発音します。「ə」はあまり口を開かず、弱く曖昧な音で「ア」とし、これら2つの音を合わせて「サァ」とします。
次に、「fí」の音は「f」を上前歯で下唇を軽く噛むようにして当て、その隙間から「フ」と息を出すような意識で発音します。「i」は日本語ののエとイの中間の音を意識しこれらを同時に言うような意識で「イ」と出します。これらを合わせると「フィ」の音になります。
「ʃə」の音は、まず唇を丸く突き出し、舌先を上の歯茎に近づけて息だけで「シュ」と音を出し、「ʃ」の音とします。「ə」は先ほどと同じ方法で「ア」とし、続けて「シャ」の音にします。
「n」は舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、一瞬息を止めて鼻から出すような意識で「ン」と発音します。
最後に「t」は舌先を歯茎のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めてから勢いよく破裂させるような意識で「トゥ」と発音します。
特に「ʃə」、「n」、「t」は日本語にない音なため、何度も練習が必要です。ぜひポイントを押さえて正しい発音に近づけるよう、練習を重ねていきましょう。
sufficientの使い方と例文
ここまで、sufficientの形容詞としての3つの異なる意味、発音のポイントについてご紹介してきました。
以下から、まずはこの単語の使い方を学ぶ際のポイントのまとめについて解説していきます。より実践的にsufficientを使っていきたいという方はぜひ参考にしてみてください。
sufficientの使い方
sufficientには1つしか品詞がないため、それぞれの意味とその形式ごとに整理しながら使い方を学んでいく方法がおすすめです。
意味に加え、それぞれがどんな文の形を取るのかにも着目して整理していきましょう。
sufficientの例文
早速以下から、それぞれの意味ごとに具体的な例文を2つずつご紹介していきます。
新たに学んだ単語をそのまま暗記するだけではなく、例文というより具体的な形で暗記しておくと、記憶にも定着しやすく活用できるチャンスも上がります。
自分だったらどんな場面にこの例文を応用するだろう?という積極的な視点を持って以下を読み進めてみてください。
sufficientを使った例文①
最初にご紹介するのは、sufficientが持つ「十分な、足りる」の意味を活用した例文です。意味は、「彼女には十分な食料があります」となります。
foodという名詞の直前に置いて、その言葉を修飾する役割を果たします。
会話文例
(来週に向けて彼女はもっと食料が必要だと思う?)
(いや、そうは思わないよ。彼女には十分な食料があるよ。)
sufficientを使った例文②
sufficientの「十分な、足りる」の意味を用いたもう一つの例文をご紹介します。こちらの例文の意味は、「十分な証拠が見つかりました」となります。
先の例と同じく、sufficientが直後の名詞evidenceを修飾します。
会話文例
(十分な証拠が見つかりました。)
(そうか、と言うことは君は彼が本当に犯罪者だと言っているのかい?)
sufficientを使った例文③
次にご紹介するのは、efficientの「~に十分で」という意味を活用した例文です。意味は、
「彼の収入は彼の生活費には足りません」となります。
この意味で使用する場合、文の形は通常、「sufficient+for+(代)名詞」の形を取ります。efficientは叙述的用法の形容詞として機能します。
会話文例
(彼の収入は彼の生活費には足りないんだよ。)
(まぁ、私のもだけどね。)
thereを使った例文④
次にご紹介するのも、sufficientの「~に十分で」の意味を用いた「sufficient+for+(代)名詞」の形を取る例文です。意味は、「そのお金はその支払いに十分です」となります。
会話文例
(彼は自分の家を買うために沢山のお金を稼いだんだ。)
(そのお金はその支払いに十分だね。)
thereを使った例文⑤
sufficientの「~するのに十分な」という意味を活用したこの例文は、「このことだけで十分彼らの議論が間違っていることが分かります」となります。
この意味で使用する場合、通常「sufficient +to 動詞」の形を取ります。
会話文例
(このことだけで十分彼らの議論が間違っていることが分かります。)
(ええ、本当ですね。とにかく彼らの議論は全く意味を成しません!)
thereを使った例文⑥
最後にご紹介するのは、sufficientの「~するのに十分な」の意味を含むもう一つの例文です。この例文は、「それは彼女が良い従業員ではないということを証明しています」という意味を表します。
先の例と同じく、「sufficient +to 動詞」の形を取ります。
会話文例
(彼女はまた仕事に遅刻したよ。)
(それは彼女が良い従業員ではないということを証明しています。)
sufficientを使う際の注意点
sufficientを使う際には、その丁寧でフォーマルなニュアンスに注意する必要があります。また、特に意味の似たenoughとの違いも整理しておくと便利です。
以下から、この点について詳しく解説していきます。
sufficientはかなり丁寧でフォーマルな響きになる
実は、sufficientは元々文献・論文など英語でも形式ばった書き方の中で最も良く使用されます。会話でも使用することはもちろんありますが、その場合はかなり丁寧でフォーマルな響きになるので注意してください。
sufficientの代わりに、日常会話のレベルではenoughを使用するのがより一般的です。両者の表す意味はほぼ同じで、違いのある使いい方も中にはありますが、カジュアルな場面で迷ったらenoughを使用する方が安全です。
その場の状況や相手と自分の関係性を見極めながら両者を使い分けるようにしていきましょう。
sufficientの語源
英単語の語源を知ることで、その単語へのより深い理解が可能となり、その理解が実際の会話にも活かされてます。以下から、sufficientの語源について学んでいきます。
sufficientの語源はラテン語の「sufficientem」
sufficientの語源は、ラテン語の「sufficientem」とされています。この語源は14世紀初期にはその使用が認められていました。一説にには、古フランス語の「soficient」を語源とする見方もあります。
これらの語源は、「最低限を満たす、満足」などの意味で用いられていました。
それぞれの語源の形や意味を見ていると、どちらも現代のsufficientに類似していることが分かります。
もちろん形も意味も時代の変遷と共に変化が見られますが、語源に未だその起源が見られるというのは非常に興味深いですね。
sufficientと意味が似ている単語
ここまで、sufficientの意味や使い方、各種注意点、語源など様々な切り口から解説をしてきました。最後に、sufficientと意味が似ている単語、類語をいくつかご紹介します。
特に語彙力強化をして英語での表現力をもっと高めたい!という方には、類語の暗記と活用をおすすめします。
ぜひ類語とその例文まで暗記して、実際の会話に活かしてみてください。
enough
最初にご紹介するのは、の形容詞として「数量が十分な、必要なだけの、足る」という意味を持つ「enough」です。
先のefficientの使用の際の注意点でもお伝えした通り、特に丁寧でフォーマルな言葉を使う必要のない、口語レベルの会話では普通、このenoughを使用します。
ネイティブ同士の会話の中でもよく耳にする、覚えておくと非常に役に立つ類語です。
enoughを使った会話文例
(私のコーヒーに砂糖が足りないようです。少しもらえますか?)
(もちろんです、少々お待ちを。)
decent
次にご紹介するのは、形容詞で「かなりの、相当な」という意味を持つ「decent」です。sufficientの意味「足りる」という状態よりも量が多い様子を表す言葉ですが、実際の会話ではほぼ同じ意味で使用することも多々あります。
decentを使った会話文例
(彼はお金持ちなのかなぁ?)
(うん、あの人は十分な量のお金を持ってるよ。)
adequate
最後にご紹介するのは、形容詞で「ある目的に足りる、不足しない、十分な、まずまずの」という意味を表す「adequate」です。
特に何かの数や量が何かしらの目的に最低限に達しているという意味で活用します。
adequateを使った会話文例
(そのデパートには十分な駐車施設があるよ。)
(素晴らしい!じゃあ車でそこに行けるね!)
まとめ
いかがでしたか?sufficientは、特に丁寧でフォーマルな響きのある単語なため使い方の注意が必要ではあるものの、最適な場面で活用できれば会話の幅を拡げてくれる便利な言葉です。
ぜひあなたも、当記事内容を参考にしてsufficientを活用してみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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