突然ですが、以下の平仮名を読んで発音することはできますか?
「じっこん」
この記事をご覧になっている方は全員が読んで発音出来たと思います。
漢字では「昵懇」と書き、意味は”親しく打ち解けてつきあうこと。また、そのさま。”という意味です。
では、以下の英単語は読めますか?
「euouae」
読めなかった方、発音できなかった方も多かったのではないでしょうか?
この単語の発音は難しいのですが、カタカナ英語だと「ヨーイウイ」と発音します。
EuouaeまたはEvovaeは、グレゴリオ聖歌に出てくる”saeculorum Amen”(「代々にいたるまでアーメン」という意味)の母音のみを取った略語。
引用:wikipedia
この「平仮名」と「英単語」の違いですが、私たち日本人は、
平仮名なら意味が分からなくても読めるし発音できる。
ということです。しかし、知らない英単語を初見で発音することは簡単じゃありません。ところが、ある英語学習を行うことで、初めて見た英単語であっても読んで発音することができるようになり、初めて聞いた英単語であってもそれを文字にすることができるようになるのです。
その学習法こそが「フォニックス(Phonics)」です。
日本の子供に平仮名の読み書きを教えるとき、「あいうえお表」を使いますね。フォニックスとは、英語を母語とする子供にとっての「あいうえお表」のようなもので、「英語の発音と文字の関係性を学ぶ音声学習法」です。
「フォニックス」を勉強することによって、英語の音への抵抗感が少なくなり、話したり聞いたり書いたり読んだりと様々な分野へ応用していくことが可能です。
小学生はもちろん、言葉を覚え始めた幼児から、一度は英語をあきらめたことのある大人まで幅広い世代の方におすすめしたい勉強法です。
この記事では、英語を音から勉強する「フォニックス」とその勉強法がもたらす効果について詳しく解説します。また、フォニックスを学べるおすすめのスマホアプリや教材等についてもご紹介していきます。
「フォニックス」とは
「フォニックス」は英語の発音と文字の関係性を学ぶ音声学習法
私たちが子供のときに言語(日本語)を覚えた際、どのように習得したか覚えていますか。小さい子供に文法から教える人はいないですよね。
まずは、親や周りの話す人の言葉を聞いて真似して音を覚えます。そして、「あいうえお」という文字と音を覚えて…と段階を踏んでいきませんでしたか。
では英語圏の子供たちはどのように英語を習得するのでしょうか。その答えは、「フォニックス」という、英語の発音と文字の関係性を学ぶ音声学習法です。
簡単に言ってしまうと、「あいうえお」表と同じように、「アルファベット」という文字と音を結びつける勉強法です。
アルファベットを使用しない日本語を話す私たちにとって、この「フォニックス」という英語の音声学習法はとても効果的なのです。
フォニックスはいつまでに教えるのがベストか
幼児や小学校低学年くらいは非常に耳がいいので、耳から聞き取った音を真似することで、きちんとした発音を身につけることができます。
もしこれから小学生になる子供のパパママがいたら、本格的な英語の授業が始まる前に、フォニックスで英語は楽しいものだと教えてあげませんか。
一度、苦手意識がついてしまうと、その壁を乗り越えるのは大変になります。英語の発音と文字の関係性を授業の前に知っておくだけで、英語はきっと好きな教科になるでしょう。
もう学校で英語の授業が始まっている…そんなパパママも、既に一通り英語の勉強をして話せなくて困っている人もこの記事を読むのをやめないでください。
なぜなら、フォニックスは学校では教えてくれません。フォニックスを習得するのは小さい頃の方が有利ですが、そのタイミングで勉強法を変えることによって有効な勉強法になります。
英語と日本語の違い
英語は見えるものと聞こえるものが違う
グローバル化が進む現代では、英語を話せることは必要不可欠な時代になってきました。
これから今まで以上に日本に外国人観光客が訪れ、様々な場所で、更に英語が飛び交うようになるでしょう。世界には数多くの言語が存在していますが、英語と同じアルファベットを使用する言語はとても多いです。
例えば、スペイン語もアルファベットを使用する言語ですが、スペイン語は見えるもの(文字)をそのまま読むことができます。また、「アート」は美術という言葉ですが、英語では「art(アート)」、スペイン語では「arte(アルテ)」と言います。
上記の例からもわかるように、世界共通語とされる英語は、残念ながら「見えるもの(文字)」と「聞こえるもの(音)」が大きく異なります。
カタカナでは表せられない
「いや、アルファベットくらい読めます!」「馬鹿にしないで!」、なんて言わないでください。なぜなら、日本人は英語をカタカナ英語に置き換えて勉強してきていることが多いからです。
英語には、日本語にはない音が数多く存在し、カタカナで「ア」と表記されても5種類の発音が存在します。ここでは、発音記号で簡単にご紹介します。
【æ】:cat(キャットゥ) 非円唇・前舌・狭めの広母音
【ə】:perfect(パーフェクトゥ)
【ʌ】:study(スタディ)
【ɔ】:sword(スワァードゥ)
5種類もあるなんて皆さん知っていましたか。きっと明確に使い分けられている人は少ないと思います。残念ながら、言葉で違いを説明するのは難しいので、下記でご紹介する「フォニックスってなんですか?」という書籍でしっかりと学習しましょう。
では、なぜ日本人は、発音のことをあまり気にしていないのでしょうか。
日本語はあいうえお表を覚えるだけで、単語も文も読むことができるようになるからです。先ほど、「フォニックスは、あいうえお表と同じ」と説明しましたが、ひらがなと同じようにただ「A(=エイ)、B(=ビー)、C(=シー)…」と呼び方を覚えても英語は読めるようにはならないのです。
なぜなら、アルファベット26文字にはそれぞれの名前(例えば、「A(=エイ)」等)以外に、それぞれ「音」が存在しているからです。
日本語の場合、50音を覚えると、小学生に上がる前から文字を読んだり書いたりすることができます。しかしながら、英語は26文字と少ない文字で構成されるため、発音と文字の関係性が複雑となり、英語圏の子供たちは6-8歳になってようやく読み書きができるようになるのです。
例えば、「べスト」と言って何を思い浮かべますか。
どちらも外来語として日本語でも使用されているのでわかりやすい例ですね。
袖のない服のことを指す、“vest(ベスト)”を思い浮かべましたか。
それとも“best(ベスト=全力)”を尽くすのベストの方でしょうか。
私たち日本人にとっては、カタカナで表された文字を読むと、同じ「ベスト」という音になりますが、英語ではこの2つの単語の音は、「V」と「B」で全く異なります。
このように、日本語にはない「V」と「B」の音の違いや「R」と「L」の違いをはじめ、日本語にはない音が数多く存在しているのです。
フォニックスの種類
フォニックスは大きく分けて、4つのグループに分けることができます。ここでは、フォニックスとはどのようなものか、少しだけご紹介いたします。
アルファベット読み | 本来の読み方 | カタカナ読み | |
1文字1音 | “a” (ア) | apple (アーポゥ) | アップル |
2文字で新しい音 | “au” (オゥ) | sauce(ソゥス) | ソース |
混ざり合った音 | “au” (オゥ) | ball (ボゥル) | ボール |
マジックe | “_a_e” (エイ) | cake (ケィク) | ケーキ |
同じ“A”というアルファベットを使用していてもこれだけ読み方が異なるんですね。
例にあげた単語は全て外来語として日本語でも使用されていますが、カッコ書きで書いた実際の発音に近いカタカナと、日本語で使用されているカタカナは見てもわかる通り全く別物ですね。
※わかりやすく説明するため、実際の発音に近いカタカナで表記しています。
小さい子供は、まず1つの文字が1音を表す、アルファベット26文字の基礎発音からフォニックス学習を始めましょう。
大人である程度の英語を学習したことがある方は、復習をかねて基礎発音に目を通していただいたあとに、2つの文字が新しい1音を表す、2文字子音・2文字母音など他の3グループを勉強していきましょう。
発音の仕方を学ぶ
英語と日本語の音が違うことは、今までの説明を通して、きっとご理解いただいたと思います。
子供の頃、私たちは親や周りの話す人の言葉を聞いて真似して音を覚え、日本語を話せるようになりました。幼児や小学校低学年くらいは非常に耳がいいので、耳から聞き取った音を真似することで、きちんとした発音を身につけることができます。
残念ながら、この記事が読めるくらい大人の皆さんは、幼児と同じ聞くだけの習得方法では正しい発音を身につけるには時間がかかってしまいます。
では、どうしたら英語の音を発音できるようになるのでしょうか。
そんな皆さんに試していただきたいのは、正しい発音の仕方を「言葉」で理解した上で、発音の練習をするということです。
英語の苦手意識のある方も読みやすい「フォニックスってなんですか?」という書籍を後ほどご紹介しておりますのでぜひご参考ください。英語を発音するときの、口を開ける大きさや口の形、舌の位置などを学ぶことができます。
また、ただ音を聞いて真似するだけでなく、英語の発音の仕方を知ることで、劇的に発音を改善することができます。
フォニックスが与える効果
ここでは、フォニックスを勉強することによってもたらされる効果を説明していきます。
アルファベットの音を理解できる→カタカナ英語からの脱却
私たちは学校でアルファベットを習ったと思いますが、フォニックスを教えてくれた先生はいたでしょうか。
アルファベットの文字の名前(例えば、「A(=エイ)」)ではなく、アルファベットの文字と音の結びつき(例えば、「A(=ア)」)をそれぞれ学習することによって、
長年しみついていたカタカナ英語から脱却することができます。
※わかりやすく説明するため、実際の発音に近いカタカナで表記しています。
単語をそれぞれの音に分解できる→スペリング向上
それぞれの文字がどんな発音になるかを学習することによって、単語を聞いた時に、それぞれの音素に分解することができるようになり、スペリングが飛躍的に向上します。
単語をそれぞれの音に分解できる→知らない単語が読めるように
初めて見た単語であっても、その文字からそれぞれの音素に分解することができるので、知らない単語を発音した場合でも、正確に読めることが多くなります。
語源がわかる→単語の意味を想像できる
フォニックスは単語の音素を知ることができるので、単語の語源を読み解けるメリットがあります。より簡単にスペリングパターンがわかったり、スペリングから単語の意味を想像できたりします。
意味を知らない単語に対しても抵抗感がなくなり、英語の文書を読むことが苦手ではなくなります。
英語がわかるから、自信につながる・勉強したくなる
日本人になぜおすすめかというと、フォニックスを学ぶことで英語に自信を持つことができるからです。
直接的に音が関係するスピーキングスキルとリスニングスキルが改善できるだけでなく、それ以外のライティングスキルとリーディングスキルの改善にもつながります。
日本人は恥ずかしがり屋です。人前で間違うくらいなら発言しない方がいいと思ったりしますよね。言語習得での成功のカギは、皆さんが今知っているその「英語」を使う勇気を持つことです。
まずは、フォニックスを学習してカタカナ英語から脱却することで、自分の英語力に自信をつけましょう。
フォニックスが学べるオンライン英会話・スクール
【オンライン英会話】リップルキッズパーク
リップルキッズパークは完全に子供専用のオンライン英会話です。子供向けの英語教材として世界中で利用されている「Let’s Go」を使ったレッスンに対応しています。フォニックスのレッスンにも対応しています。
レッスン費用は月額制で、週にレッスンを受ける回数によって金額が違ってきます。最も安いプランは週に1回(25分)のレッスンを受ける「おてがる週1プラン」で、金額は3,122円(税込)です。レッスンは無料で2回体験することができます。
【英会話教室】イーオンこども英会話(AEON KIDS)
大人向けのサービスでも有名な大手スクールです。全国46都道府県に212の教室があります(一部、子供向けのレッスンを行っていない教室あり)。
英語指導のプロであるネイティブ講師が在籍していているので、本物の発音で英語を学ぶことができます。レッスンにはフォニックスも取り入れています。また、自宅でフォニックスが学習できる教材も用意されています。
パパママから子供へのフォニックスの教え方・おすすめ教材4選(幼児~小中学生)
子供のフォニックスの習得は大人と比べて、簡単です。なぜなら、英語の無駄な知識が一切ないからです。シンプルに、親子で一緒に下記を実践してみましょう。
②英語の音をまねてみる
子供はパパママと一緒に過ごす時間をとても幸せに感じます。子供の興味関心をひく教材をご紹介していますが、間違っても子供に教材を与えて1人でやらせるのではなく、一緒に英語に触れる時間を作りましょう。「英語=パパママと一緒に過ごす楽しい時間」と意識づけることができれば英語の上達はとても早くなるでしょう。
では、具体的にどのようにフォニックスを学べばいいのか、おすすめ教材4選とともにご紹介いたします。
■楽しいABCフォニックス(子ども向け)
費用:無料(App内課金あり)
対応OS:iOS、Android
開発会社:SmartStudy
AからZまでのアルファベットと単語を、歌付きのアニメーションで学べる教育アプリです。
まだ英語に触れたことがない、最近勉強を始めたなどアルファベットを知らない子供におすすめです。歌でフォニックスを学んだら、遊びながらフォニックスを学ぶことができる3つのミニゲームや、アルファベットの大文字・小文字書き方など次のステップに進みましょう。毎日の学習の最後に、アプリについているカメラ機能を使って一緒に写真をとって習慣にしてもいいですね。本と違い、音や映像が動くので、視覚的にも聴覚的にも子供の興味をひいてくれるため、小さい子供も飽きずに英語に触れることができ、フォニックス習得が可能です。
■ABCフォニックスおふろポスター
お風呂に貼れるアルファベットのフォニックスポスターです。お風呂はリラックスしている状態なので、勝手に頭に入っていきますし、毎日必ず行く場所で自然と継続できるところもポイントです。大文字小文字のシールも付属しており、アルファベットを覚えるのに有効な教材です。
ポスターを見ながら歌うことのできる「アブクドアルファベットソング」も無料ダウンロードできるので、ぜひお子さんとお風呂で歌って、楽しみながらフォニックスを学習しましょう。
■あいうえおフォニックス(Webサイト)
ゆるめのかわいいキャラクターが、とてもわかりやすく日本語でフォニックスのことを解説してくれるウェブサイトです。数分程度の動画や4コマ漫画などを使用しており、フォニックス学習に飽きない工夫がほどこされています。
「ローマ字と英語が混同している日本の子供たちがいたら、少しでも役に立ちたい」という思いのもと、二児のママが立ち上げたサイトで、子供だけでなく大人も楽しめる作りになっています。
■小学生のフォニックスシリーズ
小学校高学年であれば、「発音たいそう」で正しい発音の仕方を言葉で理解した上で、学習を進めることができる、小学生のフォニックスシリーズがおすすめです。
もちろん言葉で説明しているだけでなく、このテキストには歌も数多く収録されているので一緒に歌を歌いながら学習しましょう。歌を好きな子供は多いので、楽しみながら発音ルールを習得することが可能です。
英語を知らない子供が最初に英語に触れる際のおすすめ教材をご紹介しました。フォニックスを覚えて、もっといろんな英語を学びたい場合は、大人向け習得方法もご参考下さい。
大人向けフォニックスの習得方法(中高校生~)
ここでは、発音と文字の関係性を学ぶフォニックスの習得方法を始めとして、音に触れ学ぶことで全体の英語スキル向上のための学習方法をご紹介します。
カタカナ英語は忘れる
先ほど説明したように、英語は「見えるもの(文字)」と「聞こえるもの(音)」が大きく異なります。
日本にも英語から多くの言葉が外来語として定着していますが、英語と日本語の音は別物です。カタカナ読みをすると混乱してしまうだけなので、今まで覚えていたカタカナ読みは一度忘れましょう。
音を知る
1番大事な基本の部分なので、時間をかけてじっくり学びましょう。
1つ1つのフォニックスを聞く
まずは、英語にどんな音があるのか、聞いて真似するところから始めましょう。
スマホアプリであれば、スマホ1つですぐにダウンロードして音を聞きながら練習できるのでおすすめです。
おすすめアプリは後ほどご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
声に出して、録音してみる
聞くだけではフォニックスを習得することはできません。大きな声を出して発音の練習をしてみてください。
発音の仕方、例えば口を開ける大きさや口の形、舌の位置などを説明している書籍とともに学習をすると効率よく学ぶことができます。
スマホの録音機能で自分の声を録音し、自分が何と言っているか聞いてみましょう。お手本と同じ音かを聞き比べながら、何度も繰り返して練習することが大切です。
特に苦手だと感じる音は、発音の仕方を見ながら発音の練習をしてみましょう。自分が作り出せる音は、不思議ときちんと聞き取ることができるようになります。
おまけですが、日本人が判別しにくい音「V」「B」、「L」「R」の違いをゲームにしたアプリもあります。机に向かって難しい本と向き合うのではなく、アプリゲームなどにも挑戦しながら、気軽にトライしてみてくださいね。
発音できない単語をピックアップして分解してみる
もし発音が難しいと思う単語があれば、それをフォニックスで分解してみてください。
ただその単語の音を聞いて発音の練習をするよりも、発音しやすくなるとともに、正確に発音できるようになります。
英語を聞き取る
耳が英語の音に慣れてきたら、学習用の単語のみを聞く練習からステップアップし、文章や会話を聞き取る練習をしてみましょう。
ニュースを聞いてみる
普段あまりニュースは見ないかもしれませんが、発音をマスターするのには最適なツールです。
ニュースは、重要な内容を視聴者に届けるため、ネイティブ同士の日常会話よりも「ゆっくり」「はっきり」と話される傾向があります。どのように単語が使用されて文が成り立つのか、生の英語の音に触れることのできる、とてもいい機会になります。ニュースを聞いて英語が学べるツールとして以下のアプリがおすすめです。
POLYGLOTS
費用:無料
対応OS:iOS、Android
開発会社:POLYGLOTS inc.
「英語が話せるようになる英語学習アプリNo.1」なと英語学習アプリとして3冠を獲得した優秀なアプリです。
一般ニュースを始めとして、スポーツ、トラベル、音楽・映画など様々な分野の英語ニュースを読むことができます。リスニング機能はもちろん、翻訳や単語をタップするだけで意味を表示してくれるなど、便利な機能が充実し、英語学習に欠かせないアプリとなっています。
英語に関連した趣味を始める
英語は継続が大切です。英語圏の子供たちのように毎日英語に触れる環境があればいいのですが、日本に住んでいる限りなかなか難しいのが現実です。継続的に英語に触れる環境を自ら作りましょう。
それは英語を勉強する為の時間ではなく、自分の趣味=好きな時間と思えるような教材が継続の秘訣です。
洋楽を聞く
好きな洋楽アーティストがいたら、その音楽に耳を傾けてみましょう。
曲の中で使用される英語は、曲によって早すぎて理解できないものもあるかもしれません。全部を聞き取らなくても、「あ、今◯◯って聞き取れた!」など気負いせずに楽しみながら洋楽を聴きましょう。
もし好きなアーティストの曲は早すぎて難しいと思ったら、ディズニーの音楽がおすすめです。アラジンのホール・ニュー・ワールド (A Whole New World)はいかがでしょうか。
実写化して更に話題になりましたね。よく知っているのは日本語の歌詞かもしれませんが、英語で聞いてみませんか?
ホール・ニュー・ワールドはゆっくりとしたテンポなので、発音の練習をするにもちょうど良く、カラオケでも練習することができる曲なので、ぜひ挑戦してみてください。
海外ドラマや英語のYoutube動画を見る
例えば、続きが気になってしまう海外ドラマや好きなジャンルの海外YouTube動画など、なんでもOKです。可能であれば、字幕なしで英語の音と映像に集中して理解を試みてください。その後に英語もしくは日本語の字幕付きで見てみましょう。
「みんな笑っていたけれど、そういうことか!」
「そうそう、この部分はちゃんと聞き取れた!」
という経験を積み重ねることが大切です。面白いなと思ったフレーズは声に出して練習してみましょう。
毎週放送される海外ドラマや、定期的に更新されるYoutuberをお気に入りにするなど、毎週見たい!その時間が楽しみ!という趣味を見つけたら、いつのまにか英語耳になっている自分に驚くことでしょう。
実際に英語を使ってみる
もっと英語を上達するためには、実際に英語を使うことが重要になります。
もし友人や勉強仲間がいたら、一緒に英語で会話してみませんか。
また、なかなかそういった場がないときは、様々な場所で行われている英会話カフェや英会話サークルなど英語が話せる環境に行き、実際に英語で会話してみるのもおすすめです。もしネイティブの方がいたら、発音もチェックしてもらいましょう。
わからなくなったら、辞書を頼りに
多くの英語に触れれば触れるほど、どんどんと難しくなってきます。そんなときは、辞書に頼りましょう。発音を聞ける辞書アプリは、英語学習の強い味方です。
辞書には発音記号が載っています。音を聞いた時に発音記号も一緒に確認しておきましょう。1つ1つ全ての発音記号を覚える必要はないですが、辞書を開いた際に見ておくと、どんどん知識が増え、難しいと感じる英単語は減っていきます。
早く話すことがいいとは限らない、1つ1つの音を大切に
ネイティブのように話したい思う気持ちはわかりますが、1つ1つの音をきちんとマスターできていない状態で雰囲気で早く話してしまうと、聞き取ってもらうことができずコミュニケーションにも支障をきたします。
完全に英語の音がマスターできるようになるまでは、1つ1つの音を大切に発音することを心がけましょう。
フォニックス学習に最適な教材
子供に教えるママや旅行の為に英語を習得したい方をはじめ、幅広い方に読んでいただきたいフォニックスに関わる書籍を2冊を、学習アプリを4個ご紹介いたします。
おすすめ書籍2選
フォニックスってなんですか?
英語が小学校でも必修化となる時代に、子供が英語につまづかないとっておきの学習法として、フォニックスについてとてもわかりやすく解説した本です。
7つのフォニックス・ルールとそれぞれの音について、口の形から息の出し方までイラスト付きで説明してくれます。児童英語教育のパイオニア、松香洋子さんが書き下ろしており、子供に教えるパパママはもちろん、高校生~大人まで英語に興味のある皆さんに一読していただきたい1冊です。
<フォニックス>できれいな英語の発音がおもしろいほど身につく本
フォニックスの基本ルールはもちろん、フォニックス・リズム音読をしながら、60の実用フレーズを学習できる1冊です。
英語でよく使う60フレーズを「フォニックス分解」し、フレーズの中にどのフォニックスルールが使われているのかを確認しながら練習することができます。単語1つではなくフレーズで学習できるので、英語の「音」だけでなく、英語の「リズム」も同時に習得できるのがおすすめな点です。
実際の会話では、単語と単語は音が繋がって聞こえる(発音している)ので、より実践的な英語を学習可能です。外国人に話しかけられたときや、旅行などですぐ使えるフレーズがそろっています。
おすすめ学習アプリ4選
フォニックス学習用、応用編、番外編とあわせて4個のアプリをご紹介します。ダウンロードするのは無料なので、ぜひ試してみてください。
フォニックス学習用
AGO Phonics Sound Pad(大人向け)
費用:無料(App内課金あり)
対応OS:iOS、Android
開発会社:AGO Educational Games
AGO Phonics Sound Padは、大人向けとしましたが、子供から大人まで幅広い世代におすすめしたいフォニックスアプリです。
フォニックスのそれぞれの音と、その音が使用されている単語を聞くことができるので、音と単語を結びつけて覚えることができます。基本的な母音・子音の1文字の音だけでなく、a_eなどのマジックe、tionなどの綴りの発音パターンまで合計144通りの発音が収録されているので、このアプリがあればフォニックスを一通り網羅することが可能です。AGO(エイゴ)はフォニックスのカードゲームを販売しているので、アプリとカードを組み合わせて使用することも可能です。
フォニックス応用編
フォニックスの音を学んだ後は、実際に練習してみましょう。ここでは、聞き取りと発音の練習が可能なアプリを2つご紹介します。
英語発音速成攻略
費用:無料(App内課金あり)
対応OS:iOS、Android
開発会社:Otek International Inc.
英語の発音が苦手?単語が覚えにくい?そんな方のための「英語発音速成攻略」アプリです。
フォニックスの音1つ1つが、どのような時にこの発音になるか、というルールを説明してくれています。すぐにルール全てを覚える必要はないですが、単語を見ながらルールを理解できると後々役に立ちます。このアプリがおすすめの1番の理由は、単語の聞き取りの練習ができる点です。各項目の練習を押すと、1つの単語の音が流れるので、その音をスペリングしてみましょう。
発音博士
費用:無料(App内課金あり)
対応OS:iOS
開発会社:KOTO CO., LTD.
あなたの発音を視覚化して、「どこを」「どんな風に」発音したかを明示して採点してくれるアプリです。
お手本を聞く→発音する→結果を見るサイクルがとても簡単にできるので、ぜひトライしてみてください。長い単語や文章もあるので、少しずつレベルを上げながら、満点を目指しましょう。点数が上がると嬉しいので、何回もやっていると発音に加えてリスニングスキルの向上も期待できます。現時点は、アップルのみでの提供となります。
フォニックス番外編
日本人の苦手な音を使用したゲーム形式のアプリです。
英語耳ゲー
費用:無料
対応OS:iOS、Android
開発会社:KAZUYA KAMIOKA
英語耳ゲーは聞こえてくる紛らわしい英語の音(rとlの音)を聞き分け、回答の正確さと素早さを競うとってもシンプルなゲームアプリです。
RとLを入れ替えるだけで異なる意味を持つ単語「pray(祈る)」と「play(遊ぶ)」などを聞き比べます。お手本のようなはっきりしたわかりやすい音だけでなく、複数の人の発音が収録されているので、より実践に近い音を聞くことができます。ただとても難しいので、極めたい方におすすめします。
まとめ
今回は、幅広い世代の方におすすめしたい、フォニックスという音声学習法をご紹介しました。
フォニックスとは何か、なぜ勉強すべきなのかご理解いただけましたでしょうか。
フォニックスは、日本人が苦手とする発音を改善し、カタカナ英語からの脱却を可能にします。それだけでなく、フォニックスを学習することによって、幅広い英語スキルにプラスの効果をもたらします。これから英語を学ぶ子供はもちろんのこと、英語の授業で壁にぶつかっている中高生も、英語で挫折したことのある大人にも有効な勉強法です。
英語は世界を広げる1つの手段です。
英語ができることによって、たくさんの方とコミュニケーションをとり、様々なことを学ぶことができます。学校の授業で必要だから、仕事で必要だから…とネガティブな理由で英語を勉強するのではなく、ぜひこのフォニックス学習で英語を好きになりましょう。
Practice makes perfect!
継続は力なり、です。
この記事が少しでも皆さんのお役にたてましたら幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
ライター(詳しいプロフィールを見る)
10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。
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