mentionは、特にフォーマルな場面でよく使用される単語です。ビジネスでの会話ややニュース番組内などでこの単語を耳にしたことがあるという方も多いでしょう。
今回の記事では、そんなmentionの意味や使い方について例文も用いながら徹底解説していきます。記事後半では、発音や使用の際の注意点、類語も学べる内容となっています。
今まで漠然とした理解しか持っていなかったという方は、記事を読むことでその理解がより明確になり、この単語を実際の会話に上手く活かせるようになるでしょう。
ぜひ参考にしてみてください。
mentionの意味
mentionには、動詞と名詞の2つの品詞が存在します。特に動詞としての意味は多く、厳密に数えると7つほどになります。
今回は、その中でも特に覚えておくと良い意味5つと、名詞としての意味2つの合計7つの意味をご紹介していきます。
~のことに(口頭・文書で話などのついでに)簡単に述べる、~に言及する
mentionの動詞の意味として最初にご紹介するのは、「~のことに簡単に述べる、言及する」という意味です。
この意味で使用する場合、特に口頭や文書の形を取ることが多く、何かのついでに発言をするという意味を表します。
例えば、「それは言及に値します」内、「言及に」の部分にmentionを活用できます。
~を人にちょっと言う、触れておく
mentionには動詞の意味として、「~を人にちょっと言う、触れておく」という意味もあります。この意味で使用する場合、基本的に文の形は「mention +目的語+to +(代)名詞」となります。
例えば、「あなたの名前を電話で彼に言っておきました」という文章内、「言っておきました」の部分をmentionが担います。
人に~とちょっと言っておく
次にご紹介するmentionの動詞としての意味は、「人に~とちょっと言っておく」です。この意味で使用する場合、文型は「to+(代)名詞+that」の形を取ります。
例えば、「彼はあなたのことを知っていると言っていました」内、「言っていました」の部分がmentionに当たります。
人に~かをちょっと言う、触れておく
動詞としてmentionには「人に~かをちょっと言う、触れておく」という意味もあります。この場合、文中にwh.節を伴うのが普通です。
例えば、「彼女はそれが何なのかについては言いませんでした」内、「言いませんでした」部分にmentionを活用します。
~の名をあげる
mentionの動詞としての最後の意味としてご紹介するのは、「~の名をあげる」です。例えば、「彼女はキッチンにある全ての材料の名前を言いました」内、「名前を言いました」の部分をmentionが担います。
言及、陳述、記載
mentionには、名詞の意味として「言及、陳述、記載」という意味があります。例えば、「その話は出ました」という表現内、「その話は」の部分にmentionを活用します。
この意味で使用する場合、mentionは不可算名詞として取り扱います。
名を挙げての表彰、顕彰
最後にご紹介するのは、mentionの可算名詞としての意味、「名を挙げての表彰、顕彰」です。
例えば、「その警察官は褒状を受け取りました」という表現内、「褒状」の部分にmentionを活用します。
mentionの発音・読み方
それではここから、mentionの発音と読み方を確認していきましょう。
mentionの発音記号
発音記号にすると、mentionは「ménʃən」と表記されます。
mentionの発音・読み方
mentionの発音・読み方は、日本語で「メェンシャン(ヌ)」なります。
まず、「mé」は唇を閉じて息を一瞬止め、鼻から出すようにして「ム」と発音してこれを「m」の音とします。次に、唇を左右に少し大きめに開けながら日本語のエの音を意識しながら「エ」と出し、この2つの音を併せると「メェ」となります。
次に「n」の音は、舌先を前歯のすぐ裏の歯茎に付け、息を一瞬止めて鼻から抜けるようして「ン」と発音します。
「ʃə」の音は、まず「ʃ」の音を唇を丸くして突き出し、舌先を上の歯茎に付けて息だけで「シュ」と出します。「ə」は口をあまり開かず、弱く曖昧な音になるようにしながら「ア」と出します。これらの音を続けると、「シャ」となります。
最後の「n」の音も、先述のような形で発音し、「ン(ヌ)」とします。
特にm、nなどの音は厳密に言うと日本語にはない音なため、自然な音になるまで何度か練習が必要です。ぜひ今回ご紹介したポイントを押さえながら練習を重ねてみてください。
mentionの使い方と例文
ここまで、mentionの動詞、名詞としてのそれぞれの意味、発音のポイントについて解説してきました。
ここからは、まずはmentionという単語の使い方を学ぶ際のポイントのまとめ、そして具体的な例文をご紹介していきます。この単語に対してより深い理解を深めたい方は、ぜひ読み進めてみてください。
mentionの使い方
mentionは、動詞・名詞という2つの異なる品詞ごとにカテゴリーに分け、その中でも使い方を知っておくと役立つものから学んでいくのがおすすめです。
今回は、先にご紹介した動詞の代表的な5つの意味、名詞の2つの意味を活用した7つの例文をご紹介していきます。
mentionの例文
早速以下から、品詞と意味ごとに分け、具体的な例文を通してそれぞれの使い方を解説していきます。
単語を単純にその言葉単独の意味暗記で終わらせるのではなく、具体的な例文も合わせて暗記しておくと、後に実際の会話で活用できるチャンスも高まります。
ぜひ自分が実際に英語で会話する場面に置き換えて、以下の例文を応用してみてください。
mentionを使った例文①
最初にご紹介するのは、mentionの動詞としての意味、「~のことに簡単に述べる、言及する」を活用した例文です。意味は、「それは言及に値します」となります。
何かについて述べることそれ自体に触れたい際に活用すると便利です。
会話文例
(その歴史について理解することは私達にとって大変重要です。)
(それは言及に値しますね。)
mentionを使った例文②
次にご紹介するのは、mentionを、「~を人にちょっと言う、触れておく」という動詞の意味で活用した例文です。例文の意味は、「あなたの名前を電話で彼に言っておきました」となります。
例えば仕事などで自分が直接会う機会のない人に対して、誰かに頼んで自分の名前を耳に入れてもらうような場面で使用すると効果的です。
会話文例
(君の名前を電話で彼に言っておいたよ。)
(ああ、ありがとうケビン。いつか直接彼に会うチャンスがあると良いな。)
mentionを使った例文③
次にご紹介するのは、mentionの動詞のしての意味、「人に~とちょっと言っておく」の意味を使ったものです。意味は、「彼はあなたのことを知っていると言っていました」となります。
ただ言うというよりも、話の参考程度にthat以下のことについて言及するという意味を表したいに際に使用しましょう。
会話文例
(彼は君のことを知っていると言っていたよ。)
(本当?実は、そうなの。私達はもう10年以上も知り合いなのよ。)
mentionを使った例文④
mentionの「人に~かをちょっと言う、触れておく」という動詞としての意味を活用したこの例文は、「彼女はそれが何なのかについては言いませんでした」という意味になります。
例文のようにwhatという関係詞を活用し、「~か」という意味を盛り込みます。他にもwhenやhowなど文脈や表現したい内容に合わせて様々活用が可能です。
会話文例
(それで彼女はあなたに詳細を離したの?)
(いいえ、彼女はそれが何なのかについては言わなかったの。みんな少し混乱した様子だったわ。)
mentionを使った例文⑤
mentionの動詞としての意味、「~の名をあげる」の意味を活用したこの例文は、「彼女はキッチンにある全ての材料の名前を言いました」という意味になります。
例文のように、その詳細を説明したりするのではなく、単純に何かの名前を列挙するという意味で使用すると効果的です。
会話文例
(彼女はキッチンにある全ての材料の名前を言ったんだ。)
(わぁ。全ての?)
mentionを使った例文⑥
次にご紹介するのは、mentionの名詞としての意味、「言及、陳述、記載」を含むものです。意味は。「その話は出ました」となります。
例文のように何らかの言及や陳述が存在する(した)旨を表す際に使用しましょう。新聞や雑誌など、文字ベースの媒体での言及について話す場合は、記載という意味も使用できます。
会話文例
(彼は実際にそれを言ったとは思わないけど。)
(いいや、それは間違いだね。確かにその会議の中でその話は出たよ。)
mentionを使った例文⑦
最後にご紹介するのは、mentionの名詞としての意味、「名を挙げての表彰、顕彰」を含む例文です。意味は、「その警察官は褒状を受け取りました」となります。
honorableが形容詞で「名誉ある」という意味なので、an honorable mentionで「褒状」という意味で使えます。
会話文例
(その警察官は褒状を受け取ったんだ。)
(うわぁ、彼は街のヒーローに違いないね!)
mentionを使う際の注意点
mentionに似た言葉としてよく知られているのが、動詞の「say」です。
これら2つの単語の違いは分かりにくく、使い方を区別しにくいので、今回はこの点について以下から詳しく解説していきます。
mentionとsayは表す目的語の違いで使い分けよう
mentionは、動詞で「~について言及する」というコアな意味を持つのに対して、sayは「ある内容を (口頭や文字で) 言う」というコアな意味を持ちます。
mentionが表す目的語は言及している対象そのものであるのに対し、sayが表す目的語は言っている内容そのものだというのがポイントです。分かりやすく整理するために、以下の例文の意味を比較してみましょう。
(彼女は先日その問題に言及しました。)
(彼女は先日その問題について言っていました。)
上記の意味の違いを見ても分かる通り、mentionはその目的語が対象そのもの、sayは言っている内容そのものだという違いがあります。
日本語に訳すと微妙な言葉の差しか出ないので分かりにくいですが、対比してみると分かる通り、それぞれの文章が表現する意味は異なります。
それぞれの単語が目的語とするものの意味をしっかり捉えて、正しい方を選べるようにしていきましょう。
mentionの語源
英単語の語源を学ぶことで、その単語に対する深い理解を得ることができます。ここからは、mentionの語源について分かりやすく解説していきます。
mentionの語源はラテン語の「menito」
mentionの語源は、ラテン語「menito」とされています。この言葉には、元々「言及」という意味がありました。
「mens」が「心」、「+o」は名詞語尾の役割、「men-」は「考える」という意味を持っています。
mentionの語源は現代の形とも似ており、それをパーツごとに見てみても何となく現代の意味との繋がりが見えてきます。非常に興味深いですね。
mentionと意味が似ている単語
ここまで、mentionの使い方や意味、発音・使用の際の注意点などについて分かりやすくまとめてきました。最後に、mentionと意味が似ている単語を複数ご紹介します。
いわゆる類語をフルに活用し、語彙力をUPさせることは表現力豊かな会話の実現に欠かせない要素と言えます。
ぜひあなたも以下にご紹介する類語も活用し、バリエーション豊かな会話を楽しんでいきましょう。
refer
最初にご紹介するのは、動詞で「~に言及する、触れる、口に出す」という意味を持つ「refer」です。
referは特に、人の注意や関心を引くために直接的に、はっきりとある人や物の名前を上げたり、またはそれに言及する際に活用すると効果的です。
referを使った会話文例
(僕の先生はよく聖書について言及するんだ。)
(へぇ、本当?じゃあ彼は信心深いんだろうね。)
cite
次にご紹介する類語は、「cite」です。動詞で「引用する、引き合いに出す、~に言及する、挙げる」という意味で使用できます。
mentionとも近い言及するという意味で使用する場合は、例証・確認のために言及する、例を挙げるという意味で使用する場合がほとんどです。
citeを使った会話文例
(うちの会社が業績を上げたので表彰されたんだ。)
(それはすごいね!おめでとう!)
note
最後にご紹介するのは、動詞として「~ということに注意する、言及する」という意味を表す「note」です。
この類語は、特に注意喚起の内容でよく使用されます。
noteを使った会話文例
(課題は次の金曜日までに提出すべきということを忘れないでくださいね。)
(分かりました。ありがとう!)
まとめ
いかがでしたか?mentionには少し硬いニュアンスがありますが、特に動詞での使用用途は多く、様々なシチュエーションで活用できます。
しっかりとコアな意味を掴んで類語も暗記して、ぜひ日々の会話でもmentionを使いこなしてみてください。
リー 木嶋 実有紀
「英語を使って自分の視野をもっと広げたい!」との思いから、国際関係や異文化理解を学べる学科に進み、カナダの大学に一年間留学。日本で約4年間、公立小学校で英語を教える傍ら、個人英会話教室でも英語を教える。アメリカ人の夫との結婚を機に2014年に渡米。アメリカ・日本にお住いの方に英語レッスンを行う。英語学習歴は15年以上、教授歴は10年。「今からでもすぐに使える、実践的な内容」をお届けします。
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