慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒業。関東・東海地方の複数の予備校を経て、リクルートが主催するネット講義サービス「スタディサプリ」で教鞭をとる。「英文読解」の講座は年間25万人が受講する超人気講座となっている。『肘井学の作文のための英文法が面白いほどわかる本』、『語源とマンガで英単語が面白いほど覚えられる本』をはじめ著書も多数執筆。
英語で「病気」を表す際、「ill」または「sick」と表現する単語があります。
では、「ちょっと具合が悪いです」と言いたい場合、以下の2つでどちらが正しいかわかりますか?
- I feel a bit sick.
- I feel a bit ill.
答えはどちらも正解です。
sickはアメリカ英語、illはイギリス英語で使われるかだけの違いです。しかし、同じを意味を持っているので覚える際にどちらを使うべきか迷う人も多いと思います。そこで今回は、「ill」と「sick」の細かな違いについて説明するとともに、正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。
また、「ill」と「sick」以外の”病気”という意味で使われる単語とその正しい使い方についてもレクチャーさせていただきます。
illとsickの違い
「ill」と「sick」の違いは、アメリカ英語かイギリス英語かの違いです。
illはイギリス英語ですが、特に心臓病やガンなどのような「重い病気」を指すことが多いです。
例えば、「病気で会社を休んで病院に行く」または「入院する」といった場合にillで表します。
また、副詞の”seriously”をつけて「seriously ill(=形容詞)」にしたり、形容詞の”serious”をつけて「serious illness(=名詞)」と表現すると病気の深刻さを強調することができます。
一方sickはアメリカ英語ですが、特に「体調不良」の際に使われることが多いです。
例えば、「ちょっと風邪引いた」などのように「寝れば治る」程度の軽い病気の場合に使われています。
一般的に、軽い病気を伝える際は「be動詞」、気分が悪いことを伝える際は「feel」を組み合わせて表現します。
illの使い方
illの使い方について、例文を使って説明します。
「彼女は重症だ」
「彼女の母は重病から回復しました」
「彼女は病気で入院している」
sickの使い方
sickの使い方について、例文を使って説明します。
「具合でも悪いの?」
「彼は、風邪引いたので今日仕事を休みました」
「飲み過ぎて、気持ち悪いです」
理解度チェックテスト
それではここで、illとsickを正しく使い分けることが出来るか、いくつかテストしましょう。
以下の英文の(カッコ)の中にはillかsickのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。
答えは記事の最後にあります。
- I feel ( )to my stomach.
吐き気がする。 - You look so ( ) that you should leave school soon today.
とても具合が悪そうなので、今日は早退した方がいいですよ。 - I was ( )on the ship because of the waves.
私は波のせいで船酔いしました。 - She is suffering from serious( ).
彼女は大病で苦しんでいます。 - She is mentally( ).
彼女は精神病です。
「病気」を表すその他の英単語
「病気」を表す英単語はillとsick以外にもあります。それらの英単語がどのように使用されるのか、例文を使って説明します。
disease
diseaseは、「疾患」という意味です。一般的に外傷などを含まない、細胞変化や菌による医師が特定できる病気を表します。以下のように使われます。
peaky
peakyは、疲労や病気などによる「顔が青ざめた状態」や「やつれた状態」を表します。以下のように使われます。
ailing
ailingは、「病んでいる」または「病気で苦しんでいる」状態を表します。以下のように使われます。
infirm
infirmは、肉体的や精神的に弱っている状態を表します。基本的に高齢者や高齢になったという理由で、病気を患っている際に使います。以下のように使われます。
まとめ
今回はillとsickの違いやそれ以外の”病気”という意味の単語や使い方についてご紹介してきました。
おさらいすると、sickはアメリカ英語、illはイギリス英語で使われるかだけの違いです。
どちらも同じ意味ですが、細かな違いを知ることで自分が病気になった時などにその度合いを相手により伝えられるでしょう。
テストの答え
- sick
- sick
- sick
- ill
- ill
ライター(詳しいプロフィールを見る)
10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。
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