埼玉県立越谷北高校を卒業後、上智大学文学部英文学科に進む。卒業後は、ガイド通訳士、東進ハイスクール講師、進学の名門・県立浦和高校などを経て現在は作家・文筆業に専念。シリーズ累計70万部突破の「(続)英単語の語源図鑑」、シリーズ40万部突破の「英会話1秒レッスン」、累計10万部突破の「新編集、語源とイラストで一気に覚える英単語」など多数の著作がある。
英語で「香り」を表す表現で、fragranceとperfumeという単語があります。どちらもほとんど同じ意味で基本的に「快い匂い」を表す際に使う単語ですが、これらの微妙な違いを理解していない人が多く見られます。
例えば、「これらの化粧品は無香料です」を英語に変換したい場合、以下2つのどちらが正しいかわかりますか?
- These cosmetics are fragrance-free.
- These cosmetics are perfume-free.
正解は1の「These cosmetics are fragrance-free.」です。
fragranceは「良い香り・芳香・香料」などを表す表現なのでこの場合、無香料=香りがないことを表すので1を使うのが適切です。
perfumeは、香りという意味でも主に”香水”を表すのでここで使うことはできません。
このように同じ「香り」という意味の単語でも、それぞれに応じた正しい使い方があるので理解して使い分ける必要があります。
今回は、そんな日本人にとって紛らわしいfragranceとperfumeの違いを説明するとともに、正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。
また、fragranceとperfume以外の「香り」という表現に似ている単語についてもお話ししていきます。
fragranceとperfumeの違い
fragranceとperfumeの違いは、香水も含めた良い香りかそうでないかです。
fragranceは、(芳香・香料・花やお香などのかすかで爽やかな)良い香りがする時に使う表現です。
一方perfumeは、(香水や花などの強くて快い)良い香りがするときに使う表現ですが、主に”香水”を表す単語として用いられます。
fragranceの使い方
fragranceの使い方について、例文を使って説明します。
「その花は芳香を放っていました」
「彼が通り過ぎた時、ほんのり良い香りがしました」
「それは薔薇の香りです」
perfumeの使い方
perfumeの使い方について、例文を使って説明します。
「私は彼女に香水を贈ります」
「彼女はその香水の匂いで気持ち悪くなりました」
「香水の匂いをかいでください」
使い分けの感覚を掴むコツ
fragranceとperfumeの使い分けの感覚を掴むコツとして相応しい例文があります。
His perfume has a sweet fragrance.
例文の意味は「彼の香水は甘い香りがします」です。 「香り」を意味する単語が2つ入ってますが、1つ目のperfumeは”香水”を表し、2つ目のfragranceは”香り”を表します。
理解度チェックテスト
それではここで、fragranceとperfumeを正しく使い分けることができるか、いくつかテストをしましょう。
英文の中の(カッコ)にはfragranceかperfumeのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。
答えは記事の最後にあります。
- The air was tinged with the ( )of the roses. あたりは薔薇の芳香が帯びていました。
- That is a long lasting ( ). それは長く残る香りです。
- What is your recommended ( )? あなたのおすすめの香水は何ですか?
- He was too heavy on the ( ). 彼の付けてる匂いはきつすぎます。
- We sell candles with a variety of ( ). 私たちは様々な香りのろうそくを販売しています。
「香り」を表すその他の英単語
「香り」を表す表現はfragranceとperfume以外にもあります。それらの単語がどのように使用されるのか、例文を使って説明します。
smell
smellは、におい・香りなどと言った意味です。「嗅覚」を表す単語としても最も一般的に使われています。
花・料理・香水などの、良いにおい・悪いにおいをするもの全般に使うことが出来ます。 以下のように使われます。
scent
scentは、(特によい)香り、香気、(人・獣が通った後に残る)遺臭・臭跡などのにおいを意味します。 以下のように使われます。
odor
odorは、(物質のもつ)におい・香り・悪臭などを意味します。 以下のように使われます。
aroma
aromaは、(コーヒーやパンなどの香気、口にするものが発する)香りを意味します。 以下のように使われます。
bouquet
bouquetは、(ぶどう酒などの特殊な)香りを表します。 以下のように使われます。
まとめ
今回は、fragranceとperfumeの違いについてやそれ以外の「香り」という表現に似ている単語についてもお話ししてきました。
おさらいしますと、
- fragrance=(芳香・香料・花やお香などのかすかで爽やかな)良い香り
- perfume=(香水や花などの強くて快い)良い香り
を表します。これらの使い分けができると、香りについて説明する際、それがどんな匂いなのかをよりわかりやすく伝えられるようになります。
前項の例文などを使って、練習をしながら感覚を身につけていきましょう。
テストの答え
- fragrance ”芳香”と言っているのでfragranceを使います。
- fragrance 単に”香り”を表しているのでfragranceを使います。
- perfume ”香水”と言っているのでperfumeを使います。
- perfume ”付けている匂い”は香水を連想させるのでperfumeを使います。
- fragrance 単に”香り”を表しているのでfragranceを使います。
ライター(詳しいプロフィールを見る)
10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。
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