慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒業。関東・東海地方の複数の予備校を経て、リクルートが主催するネット講義サービス「スタディサプリ」で教鞭をとる。「英文読解」の講座は年間25万人が受講する超人気講座となっている。『肘井学の作文のための英文法が面白いほどわかる本』、『語源とマンガで英単語が面白いほど覚えられる本』をはじめ著書も多数執筆。
英語で「道」を表す際は、基本的にroad、もしくはstreetという単語を使います。どちらも中学で習う簡単な英単語ですが、この2つを場面に応じて使いこなせないという人が多く見られます。
例えば、外国人に道を聞かれて、「(街並みの中の)通りを出て~」と言いたい場合、以下2つのどちらが正しいかわかりますか?
- go out of street
- go out of road
正解は、1の「go out of street」です。
どちらを使ってもほとんど意味は伝わりますが、roadは車の取る広い道路を指すことが多く、これを2の「go out of road」と答えると外国人は町と町を結ぶ、自動車が通る”幹線道路”を探してしまうこともあります。
このように同じ意味の単語でも異なるポイントを理解して使い分けることが大切です。
今回は、そんな日本人が混乱してしまう同じ意味のroadとstreetの違いについて説明するとともに、それぞれの正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。
また、roadとstreet以外にも「道」という単語に似ている表現についてもご紹介していきます。
roadとstreetの違い
roadとstreetの違いは、人や車が通るために舗装された道なのか、単に人が通る道なのかです。
roadは、「道路」という意味です。人や車が通るために舗装された道であり、基本的に2つの地点を結ぶ道をすべて指します。
例えば、日本橋から下諏訪を結ぶ「甲州街道」や東京から長野を結ぶ「国道20号線」などもroadと表します。
一方、streetは「通り」という意味です。基本的に建物や街並みの真ん中を通る道を指します。
車が通れる場合もありますが、比較的「人通り」が多い道を表します。例えば、ショップやカフェなどが多く並ぶ東京の「竹下通り」や「明治通り」などもstreetです。
roadの使い方
roadの使い方について、例文を使って説明します。
「これは東京につながる道です」
「その道路の制限速度は、時速30kmです」
「これは幹線道路です」
streetの使い方
streetの使い方について、例文を使って説明します。
「ここがメイン通りです」
「私は通りで彼女に会った」
「商店街に行こう」
使い分けの感覚を掴むコツ
roadとstreetの感覚の掴み方として相応しいイラストがあります。
- The red car is driving on Shin-okutama road.
赤い車は新奥多摩街道を走行しています。 - The blue car is driving on Yanagi street.
青い車は柳通りを走行しています。 - Family of four live on Suzuran street.
四人家族ですずらん通りに住んでいます。 - I saw yellow car driving past on the Shin-oume road.
新青梅街道で黄色の車が通りすぎるのを見ました。
理解度チェックテスト
それではここで、roadとstreetを正しく使い分けることが出来るか、いくつかテストしましょう。
以下の英文の(カッコ)の中にはroadかstreetのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。
答えは記事の最後にあります。
- It’s a country ( ).
それは田舎の道路です。 - You can see the shine of ( )lights.
街灯の光を見る事ができます。 - I like eating around in Nakamise-( ).
仲見世通りで食べ歩きするのが好きです。 - The ( )has been cut off.
道路が寸断になりました。 - I’m stuck in traffic because the( ) are icy, so I will be late to work.
雪で道路が渋滞しているので、仕事に遅れます。
「道路」を表すその他の英単語
「道」を表す英単語はroadとstreet以外にもあります。それらの英単語がどのように使用されるのか、例文を使って説明します。
avenue
avenueは、大通りや並木道などを表します。以下のように使われます。
boulevard
boulevardは、大通りや広い並木街路などを意味します。町の真ん中を通る道で、道の両脇に植物や木が植えられている道を表します。以下のように使われます。
way
wayは、道路(road)から外れた小さな脇道を表します。また、「距離」「方向」「考え方」「やり方」「方法」「手順」などの意味でもよく使われます。以下のように使われます。
highway
highwayは、高速道路という意味です。以下のように使われます。
まとめ
今回は、roadとstreetの違いやそれ以外の「道」という意味の単語や使い方についてもご紹介してきました。
roadとstreetの違いをおさらいすると、
road=人や車が通るために舗装された「道路」
street=建物や街並みの真ん中の「通り道」
です。
これらの使い分けができると、道を聞いたりした際に「進む方向に何があるのか」がわかるようになります。
また地図の見方も変わってくるので、海外の地図や英語表記のある(日本の)地図を見る際、より理解できるようになります。
テストの答え
- road
- street
- street
- road
- roads
ライター(詳しいプロフィールを見る)
10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。
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