埼玉県立越谷北高校を卒業後、上智大学文学部英文学科に進む。卒業後は、ガイド通訳士、東進ハイスクール講師、進学の名門・県立浦和高校などを経て現在は作家・文筆業に専念。シリーズ累計70万部突破の「(続)英単語の語源図鑑」、シリーズ40万部突破の「英会話1秒レッスン」、累計10万部突破の「新編集、語源とイラストで一気に覚える英単語」など多数の著作がある。
英語で「話す」を表す際、talkとspeakという単語を使います。どちらもほとんど同じ意味ですが、この2つの違いを”何となくわかる”と曖昧に使ってしまう人が多く見られます。
例えば、「私は日本語を話します」を英語に変換する場合、以下2つのどちらが正しいかわかりますか?
- I talk Japanese.
- I speak Japanese.
正解は2の「I speak Japanese.」です。
speakは”声を出して話す”という意味です。
talkも「話す」という意味ですが、基本的に聞き手・話し手がいる上で使用するため「日本語を話します」を表す場合は、1の「I talk Japanese.」という英語表現は成立しません。
このように同じ「話す」という意味の単語でも、使い方によって意味合いが変化することもあるので、きちんと理解して正しく使い分ける必要があります。
今回は、そんな日本人にとって紛らわしいtalkとspeakの違いを説明するとともに、正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。
また、talkとspeak以外の「話す」という単語についてもお話ししていきます。
talkとspeakの違い
talkとspeakの違いは、一方的に言葉を発するか話し相手と話し合うかです。
talkは、聞き手・話し手がいて”言葉のキャッチボールをしている”様子の「話す」を表します。
例えば、誰かと話す・誰かと話し合ったなど、基本的に「誰か」がいて何かについて話すなどを言いたい場合はtalkを使います。
一方speakは、聞き手がいるいない関係なく”言葉を声に出して話す(喋る)”様子を表します。
例えば、講演やセミナーで話す・言語を話すなど、必ずしも相手とのやり取りを必要とせず、基本的に”音”を出すということに焦点があります。
talkの使い方
talkの使い方について、例文を使って説明します。
「少しお話ししてもいいですか?」
「仕事について話し合いましょう」
「私に話しても大丈夫ですよ」
speakの使い方
speakの使い方について、例文を使って説明します。
「はっきり話してください」
「私は英語がほとんど話せません」
「彼女は愛について語ります」
使い分けの感覚を掴むコツ
talkとspeakの感覚の掴み方としてふさわしい例文があります。
When I talk to her,we speak in English each other.
例文の意味は「私は彼女と話す時、お互いに英語で話します」です。
一つの文章に「話す」という単語が2つ入っていますが、1つ目は「彼女と話す」というように話し手がいて、”話し合っている”ことがわかるのでここではtalkを使います。
2つ目の「英語で話す」は、単に英語の言葉を使って”(声に出して)話している”ことがわかるのでspeakを使います。
理解度チェックテスト
それではここで、talkとspeakを正しく使い分けることが出来るか、いくつかテストをしましょう。
以下の英文の(カッコ)の中にはtalkかspeakのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。
答えは記事の最後にあります。
- I ( )slowly.
私はしゃべるのが遅いです。 - Don’t ( )so loud.
そんなに大声で喋らないでください。 - She ( )in dulcet tones.
彼女はいつも甘い口調で話します。 - I’m so tired I can’t ( ).
私は疲れて話せない。 - Please ( )with freedom.
どうか、思いのまま話してください。
「話す」 と似ている表現の単語
「話す」を表す英単語はtalkとspeak以外にもあります。それらの英単語がどのように使用されるのか、例文を使って紹介します。
say
sayは、(ある内容を)言う・述べるという意味です。
以下のように使われます。
tell
tellは、(誰かに情報を)言う・伝える・知らせる・語るなどと言った意味です。
以下のように使われます。
まとめ
今回は、talkとspeakの違いやそれ以外の「話す」という単語についてもご紹介してきました。
以下、おさらいです。
- talk=聞き手・話し手がいて”言葉のキャッチボールをしている”様子の「話す」
- speak=聞き手がいるいない関係なく”言葉を声に出して話す(喋る)”
を表します。これらを理解して正しく使いこなすことで、ネイティブと会話をする際、自分の言いたいことをより伝えられるようになります。
前項の例文などを使って、練習しながら感覚を身につけていきましょう。
テストの答え
- speak
”喋るのが遅い”は声に出す話すことを表しているのでspeakを使います。 - talk
”大声で喋らないで”は、話し合っている状況で指摘をしているのでtalkを使います。 - speak
”甘い口調で話す”は声の発し方を表しているのでspeakを使います。 - talk
”疲れて話せない”は、誰かと話している状況で言っているのでtalkを使います。 - speak
”思いのまま話して”は、話し方を表しているのでspeakを使います。
ライター(詳しいプロフィールを見る)
10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。
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