慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒業。関東・東海地方の複数の予備校を経て、リクルートが主催するネット講義サービス「スタディサプリ」で教鞭をとる。「英文読解」の講座は年間25万人が受講する超人気講座となっている。『肘井学の作文のための英文法が面白いほどわかる本』、『語源とマンガで英単語が面白いほど覚えられる本』をはじめ著書も多数執筆。
英語で「お店」を表す際、shopとstoreという英単語を使います。どちらもほとんど同じ意味で「お店」を指していることがわかりますが、この2つを場面に応じて使いこなせていない人が多く見られます。
例えば、「アイスクリーム屋さんに行きませんか?」と言いたい場合、以下2つのどちらが正しいかわかりますか?
- Let’s go to the ice cream shop.
- Let’s go to the ice cream store.
正解は1の「Let’s go to the ice cream shop.」です。
shopは、加工・作成などの”売る”以外の作業も行っているお店を指します。
アイスクリーム屋であれば、カップまたはコーンにアイスを掬ったり、上からトッピングしたりする加工作業を行っているので、shopと表すのが適切です。
一方で、storeはdepartment store「デパート」などの大型店や色々な商品を売る店を指すことがありますが、アイスクリーム屋の様な飲食店やレストランには使いません。
このように同じ「お店」という意味でも指す場所が異なるので、きちんと理解して正しく使い分ける必要があります。
今回は、そんな日本人にとって紛らわしいshopとstoreの違いについて説明するとともに、正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。
また、shopとstore以外にも「お店」という単語に似ている表現についてもお話ししていきます。
shopとstoreの違い
shopとstoreの違いは、特定の品を売るお店か、色々な種類の品物を売るお店かです。
shopは特定の品を売るお店で、例えば、花屋・お土産屋・靴屋・写真屋などはshopで表します。
一方storeは、商店・コンビニ・量販店などのような色々な種類の商品を売るお店を指します。
日本に存在するもので例えるなら、「ドン・キホーテ」「イオン」「セブンイレブン」などは様々な商品を売るのでstoreと表します。
shopの使い方
shopの使い方について、例文を使って説明します。
「コーヒーショップに行きませんか?」
「ラーメン屋に行きたいです」
「その写真屋さんは右側にあります」
storeの使い方
storeの使い方について、例文を使って説明します。
「このコンビニは24時間営業ですか?」
「私はデパートの隣に住んでいます」
「本屋さんに行きます」
理解度チェックテスト
それではここで、shopとstoreを正しく使い分けることが出来るか、いくつかテストをしましょう。
以下の英文の(カッコ)の中にはshopとstoreのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。
答えは記事の最後にあります。
- There is a shoe ( ) around the corner.
角を曲がった所に靴屋があります。 - What time does the outlet ( )open?
アウトレットの営業時間は何時からですか? - My mother always bought food and daily goods at the big( ).
私の母はいつもその大きなお店で食品や日用品を買っていました。 - He went to a barber( )yesterday.
彼は昨日、理髪店に行きました。 - She is a person who works at a liquor ( ).
彼女は酒屋で働いています。
「お店」を表すその他の英単語
「お店」を表す英単語はshopとstore以外にもあります。その英単語がどのように使用されるのか、例文を使って紹介します。
market
marketは、「市場」という意味です。以下のように使われます。
ちなみに日本ではフリーマーケットを”free market”と表記することが多いですが、これは和製英語です。フリーマーケットとはそもそも「蚤の市」という意味であり正しくは、(蚤)flea+(市場・市)market=flea marketとなります。
まとめ
今回は、shopとstoreの違いやそれ以外の「お店」という意味の単語についてもご紹介してきました。
おさらいしますと、
- shop=特定の商品を売っているお店(飲食店には使わない)
- store=様々な商品を売るお店
です。これらの使い分けができると、「お店」について会話する際”どこのどんなお店なのか”が明確に伝えられるようになります。
前項の例文などを使って、練習しながら感覚を身につけていきましょう。
テストの答え
- shop
- store
- store
- shop
- store
ライター(詳しいプロフィールを見る)
10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。
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