1分でわかる!sayとtellの違いと正しい使い方

2021年11月11日

ペラペラ

清水 健二

【監修】
清水 健二

埼玉県立越谷北高校を卒業後、上智大学文学部英文学科に進む。卒業後は、ガイド通訳士、東進ハイスクール講師、進学の名門・県立浦和高校などを経て現在は作家・文筆業に専念。シリーズ累計70万部突破の「(続)英単語の語源図鑑」、シリーズ40万部突破の「英会話1秒レッスン」、累計10万部突破の「新編集、語源とイラストで一気に覚える英単語」など多数の著作がある。

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英語で「言う」を表す際、sayとtellの2つの表現があります。どちらも同じ意味で中学英語で習う英単語ですが、この2つの少し異なるニュアンスの違いを理解していない人が多く見られます。

例えば、「何か言ってください」を英語に変換したい場合、以下2つのどちらが正しいかわかりますか?

  1. Please say something.
  2. Please tell something.

正解は1の「please say something.」です。

sayは「~を言う」という意味で口から言葉を発するというニュアンスです。
この場合「何か言って」=「何か喋って」となるのでsayを使うのが適切です。

tellは一般的に「言う」という意味ですが「~を伝える」という意味でもあり人に情報を伝える・知らせるというニュアンスもあります。
ここでtellを使うと「何か(内容を)伝えて」という意味で、英語表現が成り立たなくなってしまいます。

このように同じ「言う」という意味の単語でも、使い方によって意味が微妙に変化してしまうものもあるので、きちんと理解して、正しく使い分ける必要があります。

今回は、そんな日本人とってわかりにくいsayとtellの違いを説明するとともに、正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。

また、sayとtell以外の「言う」という単語に似ている表現についてもお話ししていきます。

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sayとtellの違い

sayとtellの違いは、ある内容を(口頭でもしくは文字で)「言う」か、人にある内容を伝える「言う」かです。

sayは、何か意味のある言葉を口から発することを表します。基本的に聞き手を必要としない、話す”内容”に焦点が置かれます。
例えば、~と言う・~と話す・~と述べる・~と言われている・~と書かれている場合はsayを使います。

一方tellは、何か人に(まとめた)内容を伝えることを表します。基本的に「tell・人・内容」がセットで伝える相手も含めた表現の場合に使います。
例えば、(ある内容を)話す・告げる・述べる場合などはtellと表現します。

sayの使い方

sayの使い方について、例文を使って説明します。

「何と言ったのですか?」

What did you say

「彼に”さよなら”と言いたい

I want to say ”goodbye”to him.

「彼女は私に何も言いませんでした」

She didn’t say anything to me.

tellの使い方

tellの使い方について、例文を使って説明します。

「彼女にそう伝えます

I’ll tell her that.

「それについてももっと話してください」

Tell me more about that.

「あなたに言っておきます」

I tell you this.

理解度チェックテスト

それではここで、sayとtellを正しく使い分けることが出来るか、いくつかテストをしましょう。

以下の英文の(カッコ)の中には、sayかtellのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。

答えは記事の最後にあります。

  1. Could you ( )your name again?
    もう一度名前を言っていただけますか?
  2. Who can ( )me?
    誰か教えてもらえますか?
  3. He ( )he couldn’t sleep.
    よく眠れないと彼は言いました。
  4. She’s not going to ( )you.
    彼女はあなたに言いませんよ。
  5. How do you ( )that in Japanese?
    それは日本語で何と言うのですか?

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「言う」を表すその他の英単語

「言う」を表す英単語はsayとtell以外にもあります。それらの英単語がどのように使用されるのか、例文を使って説明します。

speak

speakは、聞き手がいるいないに関係なく”言葉を声に出して話す(喋る)”様子を表します。

以下のように使われます。

I can hardly speak English.(私はほとんど英語が話せません)
Please speak clear.(はっきり喋ってください)
You need to speak loudly.(大きな声で話す必要があります)

talk

talkは、聞き手・話し手がいて”言葉のキャッチボールをしている”様子の「話す」を表します。

以下のように使われます。

Let’s talk about media manipulation.(情報操作について話し合いましょう)
I’d prefer not to talk about that.(そのは控えさせてください)
You can talk to her.(彼女に話してもいいですよ)

まとめ

今回は、sayとtellの違いやそれ以外の「言う」という意味の単語や使い方についてもご紹介してきました。

おさらいしますと、

  • say=何か意味のある言葉を口から発する
  • tell=何か人に(まとめた)内容を伝える

ことを表します。これらの使い分けができると、誰かと何かを話す際、そのまま伝えた内容なのかもしくはまとめて簡潔に述べた内容なのかが理解できるようになります。

前項の例文などを使って、練習しながら感覚を身につけていきましょう。

テストの答え

  1. say
    ”言っていただけますか?”は名前を口から発することを求められているだけなのでsayを使います。
  2. tell
    ”教えてもらえますか?”はある内容を(自分に)伝えて欲しいことを表すのでtellを使います。
  3. said
    ”~と言った”は「よく眠れない」ということを”(口に出して)言った”ことなのでsayを使います。
  4. tell
    ”あなたに言わない”はある内容を”伝えない”ということなのでtellを使います。
  5. say
    ”~と言うの?”はどうやって(口に出して)言うのかということなのでsayを使います。
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ライター(詳しいプロフィールを見る

10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。

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