【社長インタビュー】株式会社プログリット 岡田祥吾社長

2020年5月5日

ペラペラ


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岡田祥吾社長 プロフィール
大阪大学工学部を卒業後、新卒でマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。日本企業の海外進出、海外企業の日本市場戦略立案等、数々のプロジェクトに従事。また、同社を退職後、株式会社プログリットを創業。

「趣味で英語をやりたい人は来ない方がいい」「3ヶ月で圧倒的に英語力を伸ばす」「1日3時間、月90時間の自習」

刺激的なキャッチコピーを掲げる「プログリット(PROGRIT)」ですが、英会話のレッスンは一切行わず、日本で一番英語力が上がるサービスを目指しています。

一体どのような方法で6500人以上(2019年11月現在)の英語力をたった3ヶ月間で向上させてきたのか?

ペラペラ部ではプログリット(PROGRIT)を運営する株式会社プログリットの代表取締役社長、岡田祥吾氏にインタビューを行い、プログリット(PROGRIT)のサービスについてや英語学習への考えについて語っていただきました。

プログリット(PROGRIT)とは?

プログリット公式サイトのキャプチャ画像

——プログリット(PROGRIT)というサービス名に込められた意味、想いは?

社名が「GRIT(※)」という名前で、意味は「やり抜く」です。その社名に「前進する」という意味がある「PRO」を付け加えました。

そうしてでき上がった「プログリット(PROGRIT)」という名前は、お客様に「英語学習をやり抜いてもらい、人生を前に進めてもらいたい」という想いが込められています。

お客様に「英語学習をやりぬいてもらい、人生を前に進めてもらいたい」という想いを込めて「プログリット(PROGRIT)」という名前にしました。

※2019年10月に株式会社プログリットに社名変更。

——「TOKKUN ENGLISH」から変更した理由は?

※2018年5月7日にサービス名を「TOKKUN ENGLISH」から「PROGRIT」に変更

「TOKKUN ENGLISH」というネーミングはキャッチーでわかりやすいですが、「特訓」という言葉は「ハチマキを巻いて気合で勉強しまくる」ようなイメージがあります。しかし、私達がやっていることは全然違います。

英語学習において重要な要素として、「学習生産性」と「投下時間」の2つがあります。

  • 「学習生産性」・・・どれだけ単位時間あたりの学習効率をあげるか
  • 「投下時間」・・・どれだけ時間を使うか

英語力の伸びはこの2つの掛け算で決まってきます。

しかし、この2つのうち「学習生産性」が「特訓」だと表現出来ていないと思い、特訓という名前を取り除いた名前にしようというのがありました。

それと、そもそも「TOKKUN ENGLISH」という名前が人に勧めたくなるほど魅力的でないというところがありました。

——なぜ英会話スクールではなくコンサルティングなのか?

プログリット(PROGRIT)を講師が教えるようなスクールにするつもりは一切ありませんでした。それには僕の原体験が影響していて、僕も英語が全然駄目だったのである英会話スクールに通っていたのですが、ほとんど変化はありませんでした。

そこで気付いたのは「スクールに通えば英語力が上がるという考えは甘い。自習をしなければ英語力は上がらない」ということです。

英語は教えてもらって出来るようになるものではありません。結局はなんらかの方法で自分で努力をしなければ英語力はあがらないというのが本質にあります。

スクールの場合はいわゆる他人任せになりがちです。週1で通えば英語が話せるようになるという感覚で努力をしないので、結局英語力が上がらない。英語力が伸びる瞬間は自分で勉強をしている時なんです。

そこで私達は「スクールにいる時間以外で何をやるか」ということにフォーカスをしました。そしてティーチングではなくコンサルティングというスタイルに行きつきました。

——「コンサルってなに?」「なんで英語を教えてくれないの」という反応は怖くなかった?

それはあまり気になりませんでした。僕が会社を作るときに決めたことがあります。「日本で最も英語力が上がるスクールを作ろう」ということです。

「僕らが最も英語力があがると信じるものをやって、それを1つずつ改良していく。そして本当に日本一英語力が上がるスクールにしよう」というのを愚直にやり続けました。

そうすると、次第にコンサルティングという方法が受け入れられ、今では2,000名を超える方々が受講して下さるまでになりました。

——お客様は「いつまでにどのくらい英語力をあげたい」といった明確な目的を持った人が多い?

「なんとなく英語を話したい」という人もいます。私達は「なんとなく」と言っている人でも、カウンセリングを通じて目的を明確化してもらいます。

「なんとなく」と思っていたことでも絶対に心の中には思っていることがあるはずだからです。

例えば、人によっては会社内で英語が出来ずに劣等感を持っていて、「英語が話せたらな」と思っている人もいます。そういった人であれば「いつまでに誰に勝つんですか」といった質問をして深堀していくと、漠然と思っていたことが明確になります。

そういったサポートも私達の仕事だと思っています。

3ヶ月で圧倒的に英語力を伸ばす

——実際に3ヶ月で英語が喋れない人がペラペラになるのか?

3ヶ月間で英語がペラペラになるということはありません。

英語は0:1(ゼロイチ)ではなく0:100です。喋れない人が0でペラペラな人を100とした場合、0の人がいきなり100になることはありえません。0の人は5にしかならない、90の人は95にしかならない。そういう段階があるのです。

英語学習は階段を上っていくイメージです。1段昇ると踊り場があって、また1段昇ると踊り場があっての繰り返しです。しかし、この「1段昇る」ということがとても重要です。

1段昇るだけで全く違う景色が見えてきます。違う景色が見られるともう1段昇ることが出来るようになる。

ほとんどの人は1段も昇れずに踊り場のまま一生を終えます。1年間留学に行って、正直あまり変わってない人も山ほどいる。それくらい英語を身につけることは甘くはありません。

私達はお客様の最初の一歩を全力でサポートします。3ヶ月間で1段昇ってもらって違う景色を見てもらいます。そうすれば次の一段も昇れるようになる。それを繰り返して1年後にはびっくりするくらい英語力が上がっている。それをやるのが私達の仕事です。

プログリット(PROGRIT)のコンサルティングとは

——具体的にどうやって英語力を伸ばすのか?

どうやったら英語力が伸びるのかを考えたときに、「学習生産性」を上げて「投下時間」を上げる、このサポートをすれば論理的に考えて英語力は一番上がると考えました。

また、世の中には「第二言語習得理論」や「応用言語学」といった、研究されてきた学問があります。その最先端の知識は全て使おうと思いました。ただ最先端の研究もまだ完全ではないので、私達もそれにどんどん改良を加えています。

私達のやっていることに革命的なことは特にありません。英語は様々な種類の課題に分けられます。論理的にその人の課題を突き止めて、その課題を克服するために最適なテキスト、学習方法を選び、勉強法をお伝えする。これで学習生産性は最大限まであがります。

あとは、それをやってもらうためにスケジュールを作ったりオンラインチャットで報告をしてもらうことで高いモチベーションを維持し、投下時間を最大化する。やっているのはこれだけです。大枠はこの2つですが、この2つの質を日々上げていっています。

——従来の英会話スクールの問題点はなにか?

「学習生産性」と「投下時間」、英会話スクールはこの両方が欠けていると思います。

「学習生産性」の観点からいうと、英会話スクールは練習試合をしているだけになりがちです。能力を伸ばすためにはいろいろな練習が必要です。

野球で例えればわかると思いますが、バッティング練習をして、ノックを受けて、筋トレして、いろいろな練習をして週に1回練習試合をすると野球はどんどんうまくなる。英語も同じです。

2つ目が投下時間が少なすぎるという点です。英会話スクールだと週に1回60分、もしくは多くても週に2回です。これでは英語学習への投下時間としては少なすぎます。

仮に生産性が高い学習をしたとしても、さすがにこれだけの時間では、よくても現状維持程度しか期待できません。

——仕事をしながら1日3時間、月90時間の勉強時間をどうやって確保するのか?

お客様に1日3時間やりましょうというと、最初は必ず「絶対無理です」と言われます。私もビジネスパーソンなのでその感覚はよくわかります。

マッキンゼーに勤務していたころ、私も同じ壁にぶちあたった経験があります。英語は自習でやるものだというのはわかっていたのですが、仕事が忙しくて「時間がとれない」のです。

しかしこれは思い込みです。ゼロベースで考えていくと、3時間はぎりぎり生み出せるというのがわかってきました。

今の生活の中に3時間を作ろうと思うと睡眠時間を減らすという思考になってしまいがちですが、そうではなくゼロベースで考えることが大切です。
24時間をどう使うかというのを一から設計し直すと、3時間という時間は作れる方が多いと思います。

例えば今の生活が、7時に起きて8時に会社に行って、22時に帰ってきてそれから食事をして就寝が24時だとします。この生活で3時間の勉強時間を確保することは難しい。しかし、ゼロベースで考え直すと不可能ではないのです。

例えば、本当に今の仕事を最速でしているかを問います。やっている作業にそんなに時間はかかりますか?とか。

1日の時間の使い方を見直してもらって、「本当にそれは必要か?」「本当にそんなに時間がかかるのか?」というのを問うていきます。

すでに2,000人以上の生徒さんをコンサルティングしてきた実績がありますが、1日3時間の学習は実際に多くのお客様ができています。

——英語初級者でも3ヶ月間で英語学習の習慣は身に付くのか?

身に付きます。生活習慣がガラッと変わるので別人になります。それと、副産物ですが健康にもなります。

「飲みに行かないでください」と言ってるわけではなく、「価値の低い2次会はやめましょう」ということです。そうすることで早く帰って寝て、早起きして学習しましょうということです。

私達が大切にしていることは「睡眠時間は削らない」ということです。3時間の学習時間を確保しようと思うとほぼ全員が睡眠時間を削ることを考えるのですが、それでは学習の継続はできません。

睡眠時間を削るとそもそも集中力も落ちて学習生産性が低下しますので本末転倒です。投下時間を上げるために生産性を下げてしまっては何の意味もありません。

ですので、スケジュールを立てる時は24時間から睡眠時間を最初に引いて、そこからスケジュールを作ります。

——スケジュールは、何時から何時まで何分間、この学習をする、という形で作るのか?

それに加えて「場所」も決めます。いつ、どこで、なにを、どのくらいやるか。そこまで決めるとどんな方でもできるんです。

もう一つ重要なのは、毎日のスケジュールを決めるということです。「1週間後までにこれだけをやりましょう」と言われても、人間はなかなかできない。「金曜日までにこれだけやりましょう」とスケジュールを立てると、木曜日くらいになって「やばい」となって始めるのが人の性です。

そうではなくて、毎日のスケジュールに学習時間を入れることが大切です。

なぜ英語学習は続かないのに仕事は続けられるのか、仕事が楽だからではなく、もちろん仕事も大変だと思うんです。仕事が続けられるのは予定を入れておくからです。

仕事も大変だと思うんです。仕事は予定を入れます。例えばミーティングの予定を入れておけば、それを無視する人はいません。

英語学習も一緒で「この時間に自宅のリビングでこの学習をする」とスケジュールに入れておけば無視しません。
あらかじめ分刻みでスケジュールをたてるというのがとても重要です。

そして、スケジュールはお客様ご自身に作ってもらいます。コンサルタントはアドバイスはしますが、作ることはしません。人に作られたものではなく、自分で作ったものなので、より守らなければならないという強制力を働かせることができるからです。

——コンサルタントとのやりとりはどのような形で行うのか?監視されるイメージか?

オンラインチャットを使って行います。監視ではなく「報告」です。「今から始めます」「今終わりました」といった形で報告をしてもらっています。

人を管理する方法には2つあります。1つ目が「アウトプットで管理する方法」、2つ目が「プロセスで管理する方法」です。

「ここまで覚えてきてください。やり方は問いません」これがアウトプットによる管理です。営業マンの管理の場合、「売上を上げてください」というようにこの方法が多いです。

一方でプロセスでの管理は「こうやってください」という管理です。英語学習には効率の良いやり方があります。わかりやすく言えば夜やるよりも朝やった方が確実に効率は良いです。私達はそういったプロセスも管理していきます。

また、アウトプットによる管理として、週に1回の面談時にテストをします。テストはお客様ごとにカスタマイズされたものになります。

——どのようにお客様のやる気をモチベートしているのか?

私達は「人を動かす」ということに強いこだわりがあり、科学しています。画一的に「叱る」とか「褒める」とか、そんなことで動くほど人は単純ではありません。もっと巧妙にやらないと人は動きません。

人間のタイプはバラバラです。怒られてやるタイプ、褒めたらやるタイプ、何も言わない方がやるタイプ、逆に褒めたらやる気がなくなる人もいます。

この人のためにはどうしたら良いのか、生徒さん一人一人、コミュニケーション方法など考えます。

とても手間はかかります。それこそオンラインチャットの返信の仕方一つでも、「お疲れ様です」ではモチベーションはあがりません。その人にとってなにが一番のやる気ポイントなのか、コンサルタント全員で議論をして最良の方法を導き出します。

コンサルタントと聞くと個人戦のように思うかもしれませんが、チーム戦でやっています。
お客様と接するコンサルタントは一人ですが、その裏には他のコンサルタントの知恵と頭脳があり、そういったことを議論したり共有するという仕組みを作り上げています。

——3ヶ月間のプログラム修了後も3時間の学習を継続する人は多いのか?

プログラムをやっている期間は3時間出来る人がほとんどです。修了後はちょっと時間を減らして1.5~2時間くらいで継続する人が多いです。

プログラムを修了してコンサルタントがいなくなると少し大変になりますが、3時間やっていた人が1.5~2時間やることは比較的簡単なので、継続は出来ます。

プログラム修了後、学習を継続するために必要なことは、やるべきことが明確になっていることです。人が継続をやめるのは疑心暗鬼になった時です。

私達は、お客様が卒業する時には卒業後1年間の学習プランを作ります。「このタイミングでこのテキストを買って、こういう順番で学習しましょう」というイメージです。

ですので少なくとも1年間は迷わずに、疑心暗鬼にならずに学習を継続することが出来ます。

コンサルタントについて

——コンサルタントは全員日本人か?

ほとんど日本人ですが外国人もいます。ただし、マストの要件としていることに、英語が話せることはもちろんですが、「日本語がネイティブレベルで話せること」があります。お客様とのコミュニケーションは基本的に日本語で行います。

——コンサルタントを採用する時に重視している点は?

2つあります。1つ目が「問題解決が出来る」ということです。私達がやっていることはただ励ますというレベルのことではなく、本質的な問題解決です。

なにが本質的な問題なのかを見極めて、それを解決するためにどうしたら良いかという問題解決能力、論理的思考力が必要です。
朝にオンラインチャットで「今日も頑張りましょう」と言っても人は動きません。

2つ目が「コミュニケーション能力」です。コミュニケーション能力とはなにかと言うと、相手が何を求めているかをちゃんと理解して、それに適したコミュニケーションが出来る力です。これが出来る人は本当に少ないです。

例えば、「褒めてほしくない人を褒める」ということは最悪で、絶対やってはいけないこと、タブーです。これをやられると人はびっくりするくらいやる気をなくします。そういうことを察知できる能力が極めて大事です。

——そういう能力を持った人かどうかは、採用時にわかるのか?

面接でわかります。自分がお客様だと仮定したときに、「この人と話してモチベートされているか」を意識しながら面接します。

すごい正しいことを言ってるんだけどモチベートされないなと感じる人は遠慮させていただきますし、面接官が楽しくなってもっと話したいと思う人であることが大切です。

徹底的にロープレをします。お客様役、コンサルタント役、フィードバック役の三者でビデオを撮ったりしながら行います。

弊社の出社時間はお昼の12時なのですが、昼間の時間は比較的お客様が少ない時間帯です。ですので、昼間の時間帯はひたすらロープレをやります。

自分達の能力を高めて、それを面談時に発揮するというやり方です。新人でもベテランでも関係なくやっています。

学習方法や教材について

——「学習生産性」を上げるための教材やテキストはどうやって選ぶ?

教材選びに基準はありません。お客様の課題をロジカルに分解して正しい学習方法を決定し、一番マッチするテキストや教材はどれなのか、膨大な在庫の中から最適なものを選択するという考え方です。

英語力が伸びない、学習が継続できない要因の一つとして、「疑心暗鬼」というものがあります。膨大な教材の中から自分で選ぶと、「本当にこれが一番正しい教材なのか?」という疑いは誰でも抱きます。

しかし、プロフェッショナルである私達がベストなテキスト・教材を選んで提供しますので、疑心暗鬼にならず信じて学習してもらうことが出来ます。
私達を信じて学習してくだされば英語力は上がります。

今後のプログリット(PROGRIT)について

おかげ様で校舎もお客様も増えています。お客様のニーズがある限り校舎は増やしますが、それが目的でやっているわけではありません。

また、英語力を伸ばす方法として、今の自分達が100%正しいとも思っていません。さらに良いコンサルティングの方法や、もっとお客様の英語力を伸ばす方法はきっとあるはずなので、それを職人のように極めていきたいです。

英語を身につけたいと考えている方へ

英語は言語なので、大前提として誰でもやればできます。しかし、習得することが簡単ではないことも事実です。大変であっても、「学習生産性」をあげて「投下時間」を増やして、愚直にやれば絶対に誰でも習得できます。この二つを大切にしてほしいです。

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2019年2月28日、岡田祥吾社長の著書「英語学習2.0」が発売されました。興味を持たれた方は是非お読みください。

 
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ライター(詳しいプロフィールを見る

10歳までをフィリピンで過ごした英語と日本語のバイリンガル。優れた英会話力を活かし、初心者が抱く英語の疑問を解消する「ペラペラ英語塾」の記事を担当。また、英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェ等を体験してのレビュー記事も担当しており、体験したサービスの数は30以上を数える。

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